- 本 ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041104408
作品紹介・あらすじ
臓器をくり抜かれた若い女性の遺体が発見される。その直後「ジャック」と名乗る犯人からの声明文がテレビ局に届く。果たして「ジャック」の狙いは何か?警視庁捜査一課の犬養隼人が捜査に乗り出すが……。
感想・レビュー・書評
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「セイレーンの懺悔」で、帝都テレビの「アフタヌーンJAPAN」が前に失態を犯したのが“平成の切り裂きジャック事件”だったというような文章があったんで…こちらの作品を読んでみようと思いました。こちらは、犬養隼人刑事が活躍するシリーズ物なんですね!!本当は、順番にブクログ本棚に並べたいところだけれど、そうは簡単にシリーズ物を一気に図書館で借りられないんですよね(涙)…。他にも中山七里さんの作品でシリーズ物の読みたいのも当然ある!!けど、並べられない…結構私が利用している図書館で中山七里さん、人気なんです。ま…ここは妥協して、読んだ順にレビュー投稿することにします。
東京で臓器をすべてくり抜かれた若い女性の遺体が発見されます。その直後切り裂きジャックを彷彿させる、ジャックから犯行声明がマスコミに届き…警視庁捜査一課犬養隼人が古手川刑事とともに事件の真相に迫ります。その後、第二、第三の事件も発生…被害者の共通点は、臓器移植のレシピエントであったことを突き止めます。犬養隼人の娘も臓器移植を主治医からすすめられている中での捜査…ジャックの正体と犯行の理由はいかに?
ドナーの母親の気持ち、わかるなぁ…もしかしたら、私でも同じようにレシピエントに亡き息子の姿を重ねて会いに行くかもしれない…。身勝手なジャックの犯行は、ドナーの青年の気持ちはもちろんのこと、この母親の気持ちさえ蔑ろにしているようなもんです。そういえば、私も臓器提供意思カードを持っていますが、私の臓器って使えるものなのかな…。「脳死と臓器移植」がテーマと言ってもいいこの作品、読み応えがありましたし読めてよかったです。続きは、またいつの日か^^; -
腹を切り裂かれ、体内の臓器が持ち去られた遺体が都内で発見される。その後も同様の遺体が別の場所で発見される。
その後、捜査によって、被害者に共通点が見つかる。犯人の目的は・・・。
英国を震撼させた切り裂きジャックが現代に蘇る。
というあらすじです。
中山七里さんの作品らしく最後にどんでん返しが待ち構えていました。犯人の動機に私は少し首を傾けましたが、面白かったです。
中山七里さんは、ミステリーだけではなく、作品に正解・不正解がない問題を読者に投げかけてくるものが多い気がします。
本作品では、脳死、移植についてでした。
時代、国、信仰、年齢等違えば、正解・不正解は人数分あって、一つの答えなんてない。相手を尊重し、議論する事が大切だなと思いました。 -
東京・深川警察署の目の前で、臓器を全て取り除かれた若い女性の他殺体が発見された。
しかも、翌日、テレビ局へ「ジャック」と名乗る犯人からの犯行声明が届く。
警察署庁舎の目の前の大胆な犯行。死体に対する、徹底的な敬意の無さに、捜査員達は、嫌悪感を抱き、イキリたった。
その後、第二、第三の犠牲者が。
やがて、被害者に、同じドナーから、臓器提供を受けていたという、共通点が、明らかに。
同じ臓器移植を待つ娘を持つ、警視庁捜査一課の犬養隼人は、刑事と、父親との狭間で、揺れる。
相棒は、埼玉県警、古手川刑事。
二人は、お互いをリスペクトしながら、犯人を追い詰めて行く。
脳死。臓器移植法。ドナーの家族。レシピエント。
それぞれの立場で、考え方が変わる。
それは、当然の事だと思う。
色々と、考えさせられた。
残されたドナーの母親が、息子の心臓を移植された、レシピエントに会う場面は、何度も読んで、その都度泣いた。
題名で、読むのを少し躊躇していたが、とても良い作品だった。
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現代に蘇った切り裂きジャック⁉︎
臓器がまるッと抜き取られた変死体、連続殺人となる犠牲者の共通点は...
犬養さんとあの古手川さんのコンビがとても良かったです。中山先生の他作品の人物もチラホラと登場して楽しく読めました。ちとグロさもありますが...
面白かったです( ^∀^) -
犯人は、誰だ?と気になる一方、脳死や臓器移植、ドナーとレシピエントとの関係など気になる問題テーマもあり興味深かったです。
私が予想していた犯人が後半でこっちだったのか〜!と思っていたらまたどんでん返しがありました。結局犯人は当たりましたが最後までハラハラしながら読めました。古手川刑事も登場して犬養刑事とのやり取りも楽しめました。
最後のエピローグは、泣けました。母親の愛を感じました。 -
中山さんの有名作を読了。
猟奇的殺人事件を追う刑事の物語。
そこには臓器提供に関する医療問題も関わっていき…。
脳死というもの。その遺族の気持ち。様々に考えさせられました。
真犯人は精巧な技術を持った限られた者しかいないので、そんなに意外性はなかったけど。
動機は意外というか、後付け感というか。
続編もあるようなのでまた読んでみようと思います。 -
最近流行りの中山七里さん。
あまりにも良く見かけるので、少し期待しすぎてしまった。
でもこのあっさりとした、でもしっかりと構成がされている内容が印象的でした。
確かに万人受けしそう。 -
うまい構成だよなぁ。いろんなモチーフを重層的に組み合わせてるよね。「ドナーの遺族がレシピエントを訪ねる」ってのはドラマなんかでもよく目にするけどね。それ以上に「人は自尊心を守るためなら鬼にもなれる」ってのも古典的だね。でも組み合わせの妙でうまい仕上がりになってるんだな。
そうそう本作では「カエル男」事件で活躍した古手川刑事の存在感がいい。ちょっと優秀すぎるけど。 -
多方面で活躍されている中山七里さんだが、そう言えば読んだこと無かった。ということで映画にもなった犬養シリーズの1作目。医療という暗部の多い問題とミステリーが渾然一体となった感のある作品、と思って読んでいたが終盤以降はかなりエンタメに振り切った面白い作品だった。作中でも出て来るが社会派という文言自体がミスディレクションとなっているようにも思えた。サクサクとテンポが良かったのだが、難点とすれば難しい慣用句や漢字の多用が目に付いた。中山さんってどの作品もこうなのかな?題材は好きなテーマが多いから避けて欲しいなあ。
著者プロフィール
中山七里の作品






耳もいいんですねっ♪
Audibleも、どんとこい!!ですね(*^▽^*)
たくましい想像力は...
耳もいいんですねっ♪
Audibleも、どんとこい!!ですね(*^▽^*)
たくましい想像力はなくとも大丈夫ってことですね!
目はなくとも、とぉ~ってもよい耳があるから
大丈夫ですって!!
いいな、耳もレンタルし...
目はなくとも、とぉ~ってもよい耳があるから
大丈夫ですって!!
いいな、耳もレンタルしてもらおうかな( *´艸`)