切り裂きジャックの告白

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 933
レビュー : 187
  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041104408

作品紹介・あらすじ

臓器をくり抜かれた若い女性の遺体が発見される。その直後「切り裂きジャック」と名乗る犯人からの声明文がテレビ局に届く。果たして「ジャック」の狙いは何か? 警視庁捜査一課の犬養隼人が捜査に乗り出すが……。

感想・レビュー・書評

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  • 古手川くんが出過ぎwww
    カエルの後、ヒポクラテスの前かなーと漠然と。
    そしていい上司(お手本)に恵まれている。
    犬養さん。七色の毒に出てきた刑事さんだ、もと俳優志望だったんじゃなかったっけ?子供がいたんだっけ…

    ヒポクラテス2作既読だったためか後半なんとなーく犯人の目星がつき、さらにもう一転あるね?あるとするなら…とかなんとなく予想することができてしまった。

    前半。
    せっかく臓器移植してもらった命を大事に使っていない人がいる。生きるに値しない。
    あぁそういう人もいるわけか。それは確かにそうかもしれないな。せっかくみんなに寄付もらったりして繋いでもらった命なのに…

    後半。
    普通の人が怒られない息抜きを、なぜ移植された人がすると叩かれるのか。人の善意は重い。期待を裏切ったと判断された時当然のように叩かれる。

    うーーーーむ。。。。
    本人がいいならいいじゃないか程度にしか思っていなかったけど…ドナー本人は同意さえしておけば死んでしまうわけだから、周囲の人の側に難しい問題があるのかなぁ。
    なんか「生きたくても生きられない人もいるのに死ぬなんて〜云々」、「産みたくても産めない人も〜(以下略」みたいな感じだな。


    それと至極当たり前のことに気付かされた。

    臓器を取り出す時、肉体は生きてる=生きたまま解剖する ってことではないかと。
    そうか。臓器移植てそういうことなんだと思った。

  • 善意ほど怖いものはない、ってゆーのはなんかよくわかる。

    むしろ、普通に殺した方がバレなかったんじゃないの?

    2017.5.19

  • (2015/8/24読了)
    中山七里さんの長編は初めて。しかも、チェックしていたのは「七色の毒」。「七色の毒」は犬養隼人シリーズで、その第一弾がこちらの本ということで、先に読んでみることにしました。
    内容も何も知らずに読み始めたので、突然のグロい描写に、少し気分が悪くなり…(食事中に読み始めたのも失敗だった)
    小説を読んでいるというより、サスペンスドラマを観ている感じ。でもそれにしては話の展開が遅い。中盤からのペアを組んだ古手川とのテンポの良い掛け合いで、やっと動き出した感に。
    ドラマチックなラストもまるでサスペンスドラマで的。内容は残虐だけど、予想できる話の流れに、ハラハラ感がなかったのが残念です。

    (内容)
    東京・深川警察署の目の前で、臓器をすべてくり抜かれた若い女性の無残な死体が発見される。戸惑う捜査本部を嘲笑うかのように、「ジャック」と名乗る犯人からテレビ局に声明文が送りつけられた。マスコミが扇情的に報道し世間が動揺するなか、第二、第三の事件が発生。やがて被害者は同じドナーから臓器提供を受けていたという共通点が明らかになる。同時にそのドナーの母親が行方不明になっていた―。警視庁捜査一課の犬養隼人は、自身も臓器移植を控える娘を抱え、刑事と父親の狭間で揺れながら犯人を追い詰めていくが…。果たして「ジャック」は誰なのか?その狙いは何か?憎悪と愛情が交錯するとき、予測不能の結末が明らかになる。

  • 臓器移植の根本
    切り裂きジャックといえば、ロンドン中を恐怖に陥れた稀代の殺人鬼である。
    それに並ぶ、いや、それををさらに上回る殺人鬼が現れた。

    臓器を綺麗に持ち去られた遺体。
    空っぽの腹の中というものはどれだけ恐ろしいものだろう。

    犯人は一体何のために臓器を全て切り取ったのか。
    食すため?愛でるため?
    だとしたらなんとおぞましいことか!

    物語は臓器移植の話へと進んでいく。
    つまり、この冷静で猟奇的な犯人は、「生きている」人間から臓器を移植されたものに対する憎しみなのか?
    それをよしとする社会への制裁なのか?

    私自身は献血が趣味で、16歳(献血可能年齢)から行き始めた。
    自分の血は皮膚の温度よりずっと高い。
    生きていることに、誰かの役に立つことに感謝と喜びを感じる(やや歪んだ自己愛だ)。
    そしてその流れでドナー登録をしようとも考えた。
    死んで焼くだけではこの健康な体がもったいないではないか、と思ったからだ。
    けれども家族はそれに反対した。
    まだ温かい体に、メスを入れて、臓器をとって、そんな状態の私の遺体など見たくない、それが理由だった。
    当時は反発したが、親になった今となればその気持ちも理解できるのだ。
    成功例だけが報道され、議論も日常の報道では見ることはほぼない。
    それでいいのだろうか。
    臓器提供の是非ではなく、もっと根本から考えなければならないはずなのに。

    物語は、エピローグで吹かれるトランペットが、一抹の希望のように美しく響く。
    それは、決して最後の審判の音ではなく......。

  • ドナー登録の有無については考えさせられる。脳死してしまったら、移植しても良い、だれかの命になって生き続けられる。というのは納得の考えだが、もし家族の立場で生命維持装置を外す場面を目にするならば。。
    考えると、やはり自分の意志だけでなくきちっと話し合いの場を持ってカードを持ち歩くことが本当に必要かを真剣に悩まなければならない。今って、健康保険書にも意思の有無を問われてるのありますよね??

    ミステリーとしては、肩透かし。チームバチスタシリーズ読んでるみたいな気がした。

  • おもしろかったのはおもしろかったのですが、よくも悪くも「普通」な印象でした。
    終盤辺りまではとてもわくわくしたのですが、終盤があっさりなのと動機の弱さ故か読み終わってみるとなんだか物足りない…。
    古手川と犬養のコンビはよかったです。

    ここで大きく取り上げられているのは、脳死についての問題です。
    脳死から臓器移植についてひととおりが描かれており、改めて人の生死とは何かを考えさせられます。
    しかしこれを最後まできれいに生かしきれていなかった点が残念に思います。

    エピローグはよかったです。

  • 脳死と臓器移植の問題は、難しいです・・・そちらに気を取られて、思いがいろんなところに飛んでしまい、一気に読み進めるのが困難でした。
    とはいえ、それらを意図せず、この小説の中で読むことができたのは有益でした。
    猟奇的な連続殺人事件というストーリーで、終盤の攻防に息詰まる思いで、ここからラストまでは一気読みかと期待して読み進めたのですが、個人的には理解しがたい動機で、犯人も透けて見えていたので、なんだかなぁという感じで・・・でも、エピローグがね、よかったんですよ。希望の光というかね。小説は、こうでなくちゃね!と、いうわけで迷いましたが、好みの問題で、厳しめの評価ということで。

  • 一気読み

  • (2018-08-25)

  • 警察署の目の前で行われた猟奇的な殺人事件。遺体からは内臓が全て取り除かれていた。「切り裂きジャック」からの手紙、そして、第二、第三の犠牲者が…臓器移植がテーマとなっており、臓器移植の舞台裏も書かれてる。犬養刑事も臓器移植に関わる当事者であり、そこもストーリーとして良かった。犯人の動機にとても興味が膨らんだが、最初の犯人の供述に違和感があったけど、ちょっとしたどんでん返しの後の告白に納得。面白かった!古手川刑事とのペアはもう一度読んでみたいけど、こちらは流石に難しいかな。その前に、犬養刑事をまた、書いて欲しいな。

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著者プロフィール

中山 七里 (なかやま しちり)
1961年生まれ、岐阜県出身。男性。幼少の頃から読書が趣味で、高校時代から執筆を開始。花園大学文学部国文学科在学中に江戸川乱歩賞に応募したこともあった。
就職後は執筆から離れていたが、島田荘司を生で見た体験から執筆活動を再開。2009年、第8回『このミステリーがすごい!』大賞で『さよならドビュッシー』と『災厄の季節』の2作が最終選考にダブルエントリーされ、前者で大賞を獲得して48歳で小説家デビュー。後者も、「読みたい!」との声が続出したため、『連続殺人鬼カエル男』と改題し、2011年に文庫本として出版される事となった。
代表作に『さよならドビュッシー』などの「岬洋介シリーズ」、『贖罪の奏鳴曲』にはじまる「御子柴礼司シリーズ」。多くの作品が映画・テレビドラマ化されている。

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