羽生善治論 「天才」とは何か (角川oneテーマ21)

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  • 角川書店
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本棚登録 : 277
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041104552

作品紹介・あらすじ

前人未踏の七冠制覇をなぜ達成できたのか?40歳になっても強さが衰えない秘密とは?「天才棋士」としての素質を徹底分析。

感想・レビュー・書評

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  • 羽生善治の将棋道、天才の片鱗を見た。

  • ひふみんが羽生さんをだしに自分がいかに天才かをこれでもかと語る。
    なにせ出だしが、かつて私は、「神武以来の天才」と呼ばれた。だ
    奥ゆかしいひふみんは自分のことを「天才」といったこともない。もしかしたら家の中では言っているかもしれないが、少なくとも外ではない。
    ただ思ったことはある。掛け値なしに、虚心坦懐に、謙虚に自分の将棋を見つめた結果「天才」!と思ってみたのだそうだ。

    じつは大山康晴に「加藤一二三は大天才である」と言われたことがある。(中略)そこで問題は、羽生さんを「大天才」と呼べるかどうか、ということである。(中略)羽生さんは「秀才型の天才」だと私は見ている。ここで言う秀才型は研究がスタイルになっているタイプもう一つの「対応型」はここ一番のときに集中して研究するタイプだと、うーむよくわからない流石に大天才ひふみんは一筋縄ではいかないのだ。ついでに大山さんは「天才」と呼ばれることはないとまで書いている。

    天才は早指しが得意だが大長考も出来る。ちなみにひふみんは相手の封じ手の後、夜5時間、翌日2時間考え妙手を見いだした。ひふみんはこの話をいたるところで吹聴している。

    天才は劣等感を抱かない。じつはひふみんもそうだ。中原誠に18連敗してもここでこうさせば勝っていた。それほど差はなく負けたのはたまたまだ。

    「天才は盤を見た瞬間に最善手が浮かんでくる」これはひふみんに言わせれば、文系ならではの特徴である。うーむ、違うと思うがひふみんが言うならしょうがない。研究を続ける秀才型は理系の特徴なんだそうだ。そうだったのか・・・。

    天才も木から落ちる。2012年達人戦の準決勝でひふみんは二手指しの反則負けをしてしまう。どうもそのときひふみんは現実感が無かったらしいのだがその理由は対局者の森内さんがモスグリーンの背広を着ていたからだと言うのがひふみんの分析だ。

    将棋史に残る驚愕の一手
    1989年NHK杯の準決勝当時高校生の羽生五段と対戦したひふみんに67手目の5二銀が待っていた。解説の米長さんが叫ぶ「おおっ、やった!」ひふみんも叫ぶ「ウヒョー!」
    ちなみに名人戦で詰みを見つけたときにも叫んでいる「ウヒョー!」

    ひふみん伝説は猫にえさをやって訴訟を起こされたり、対局中に相手の後ろから盤を覗き込んだり、駒をたたき割ったり、滝を止めたりと数えきれないらしい。
    そんなひふみんが無人島に持っていきたいものは・・・羽生さん。どこまでもおちゃめだ。

  • 加藤一二三元名人が、羽生善治について書いた本のはずだが、加藤先生が良い意味でタイトルとは関係なく、自分の書きたい内容を好きなように書いている本のように思える。

    書くきっかけが、羽生の圧倒的な強さの秘密がどこにあるのか、羽生善治が何者なのか、羽生先生が一体どこへ向かおうとしているのかの3点であるとのこと。
    その割には、大山先生と升田先生の話や、順位戦の米長先生との上座の争いなどが印象に残った。

    羽生先生に関連する話は、森内先生との名人戦での対局数の差による調整不足の影響や、渡辺先生との竜王戦の▲6二金についての話が興味を持って読むことができた。

    もう少し図面があると、楽しく読むことができたのではないかと思う。

  • 「かつて私は神武以来の天才と呼ばれた」加藤一二三著による羽生善治論。天才とはなにか。全面に加藤先生の自分好きな感じが伝わってきて読んでいて微笑ましい。嫌味っぽい発言も多いが全く悪気は無いんだろうな。羽生にらみの挿絵が急に出てきて吹いた。三浦八段や森内名人は認めてないんだろう。流石に二手指しを指摘してくれないのに文句言うのは...ひふみんが語ってる姿が想像できた。

  • 帯の羽生さんのコメント「私が知らない加藤先生がいた」が全てでしょう。でも、面白い語り口でした。
     「天才」という言葉を、「誰もが思いつかない”将棋の手”を指し示す能力」、それを敷衍して「一つの芸術(棋譜=楽譜、棋士=オーケストラ、名局=名曲が加藤九段の持論)を創作する能力」と考えるのであれば、嫌みなく読めると思う。谷川会長に関するコメント以外は(笑)

  • 羽生善治棋聖が今期竜王戦であと一勝すると永世七冠というタイミングで読んだ。羽生棋聖について書かれているが、そこは加藤九段、自己主張も忘れない。羽生棋聖の人柄のよさにもきちんと触れているし、自分もすごいよ、というのも語られている。

  • 羽生善治論 ー「天才」とは何か
    加藤一二三
    2013年4月10日初版発行
    2017年8月18日読了

    神武以来の天才と言われたひふみんによる羽生善治について書かれた本。
    となっているが、実際は「おそらく」ひふみんか好き勝手に話している内容を丁寧に文章化したものの様に思える。
    話すテーマは決まっていて最初はそのテーマについて話しているのだが、話が直ぐに逸れる。
    第5章の羽生の気配りというテーマなのに、冒頭この章ではちょっと羽生さんから外れて、私と激戦を広げたライバル達のエピソードを話したい。とか言ってる。

    ふんだんに「ひふみん節」が炸裂した一冊。大山康晴や中原誠、米長邦雄など当時の天才のエピソードやひふみんから見た人物像は中々に面白かった。

    それにしても、ひふみんが森内俊之九段との対戦で「二手指し」。連続して自分が駒を動かすこと。反則負け。その原因が森内さんが来ていたモスグリーンの背広が原因だった気がするという言葉には笑わずにはいられなかった。

  • 最近は 将棋の本にはまっている。
    頭脳を駆使して、闘うということ。
    将棋盤の上で 両者が 全くオープンで、
    同じコマ数で闘うと言う ゲームのスタイル。
    定跡だけでなく、創造性が要求される。

    天才と言われた加藤一二三が 天才羽生善治を
    語ろうとするが、そこには 人間くささが実に漂う。
    『羽生善治とはいったい何者なのか』
    1940年生まれなので、
    大山名人、升田幸三、中原誠、谷川浩司の歴代の天才たちと
    対戦しながら、その感想と 羽生善治の違いを語ろうとする。
    天才とは 無から有を生み出すことのできる人 と言う。

    最善と思われる指し手は瞬時に浮かぶ。
    時間を使うのは、念のために考えなおし、
    読み直し、再検討するためなのである。
    つまり 羽生善治は 直感が7割ただしいといい。
    加藤一二三は、直感が9割正しいと言う。
    直感は 無心である。

    困難な状況を楽しむということが、羽生善治の強さ。
    努力の量と勝負の結果は別である。

    イヤー。将棋って じつに 奥が深いのである。

  • 羽生さんの天才ぶりをひふみんの語りで読めて楽しかった!
    ひふみんの自分がたりも好きだよ!!単純に羽生善治論を求めてる方にはいまいちかもですが、神武以来の天才の話も聞いといて損はない、はず。

  • 加藤一二三が羽生さんについて語るんだけど、まぁ自分の自慢話もちょこちょこ。棋士が棋士について語る本とかそんなに読んだことないから面白かった。天才にもいろんなタイプがあるんだな。

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