- 本 ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041104767
作品紹介・あらすじ
コンクールと文化祭を経て、ちょっぴり成長した清水南高吹奏楽部。更なる練習に励む中、チカは「呪いのフルート」に出会い……!?楽器に秘められた謎、音楽暗号解読、旧校舎の怪事件。珠玉の青春ミステリ最新刊!
感想・レビュー・書評
-
「コンクールと文化祭を経て、ちょっぴり成長した清水南高吹奏楽部。さらなる練習に励むハルタとチカのもとに、またもや難題が持ち込まれて―!?チカが手に入れた“呪いのフルート”や、あやしい人物からメールで届く音楽暗号、旧校舎で起きた“鍵全開事件”、謎の楽曲「惑星カロン」との出会い…。頭脳明晰な美少年ハルタと、元気少女チカの名コンビがおくる珠玉の青春ミステリ!」
読めてなかった~~~大好きなシリーズなのに読めていないうえにアニメも見られなかった~~(怨)
がしかし!読めたし!アニメもこれから見るよ!!!!!!!!
あー今回も…とても…良かった…。幸せ…。私はこのシリーズの何を愛しているかって、出てくるキャラクターたちみんなを愛している…。
掛け合いの「会話」が何よりの魅力だと思っているのだけれど、=キャラクターの魅力があってこそ成り立つ、んだよな。そしてとくに主人公のチカちゃんが最高にいい子で、もう本当に好き!かわいい!ってなる。
大事にする!」ってさらっと、何の衒いもなく言えちゃうチカちゃんが眩しい。ハルタの気持ちがわかる気がする。
初野さんは、このシリーズを「男女の恋愛モノにしたくなかったので、ハルタをああしました」っておっしゃっていたけれど確かに、そうしてくれて本当に良かったと思うし、今後もその既定路線の変更はなくていいなあと思っている。
ハルタが先生を好きなのは、男が好きなんじゃなくて先生という人が好きってだけな所も大変好み…。
ハルタ:「そうしたら毎晩、井戸の中からお菊さんの幽霊がいちま~い、にま~いってお皿を数える声がするの。はちま~い、きゅうま~い…一枚足りない…って」
チカ:「みんなで、どんま~い、っていってあげればいいじゃない!」
今作のベストオブハルチカ…。↑詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久しぶりのシリーズ最新作。前作に比べると目的意識が薄く、やや回り道めいた謎が多いわけだが、青春には回り道も必要であり、むしろその遠回りこそが大切な時間であることを教えてくれる一冊。今回収録の短編はどれも厚みがあり、物語を彩る謎も、呪いのフルート、音楽暗号、開け放された密室となった旧校舎など、吹奏楽と学校生活に絡んだものばかりである。最小の密室殺○事件と音楽暗号が絡みあう「ヴァルプルギスの夜」は構成面のバランスが良く、トリックのネタも導き出せる解となっている。特に規制を緩めた部活動の末路や部員の参加意欲のくだりはリアルで、不真面目な部員ほど解ける謎という設定も魅力であり、吹奏楽部最強メンバーとでもいうべきキャラクターたちが一丸となって謎に挑むという面白みもある。特にシリーズを重ねるごとに深く、濃くなったキャラクターは素晴らしく、単純な掛け合いだけでも十分に楽しめる内容となっている。表題作の「惑星カロン」は死んだ人間の人工知能と生きている人間の交流を、冥王星の衛生カロンという距離感、忘却された星という物悲しいモチーフになぞらえているのが素晴らしい。また作中屈指のジョーカーキャラである草壁先生が、一登場人物として謎と深く関わる流れも良く、あくまで謎を抱える一人の人間に過ぎないことを再確認させてくれるのは非常に良かった。いつか終わる時間でありながらも、平等に訪れる幸福な、リリシズムを湛えた十代という時期。その素晴らしさを余すところ無く伝えてくれる青春ミステリの傑作である。
-
このシリーズも5作目になるのかなあ、アニメの方はあっさりと草壁先生の秘密を晒して続編も製作されるかどうか分からない。物語の進行がだんだん遅くなりだしてなかなか普門館の道へと導いてくれない、今回有力なフルート奏者となる新一年生を見つけ出したが、この作で出て来た物語がつながりを持っておりよく練られた作品だと思う。このままのペースで行くと普門館まであと何作待たなければならないのだろうか。
-
図書館で。
ハルチカシリーズの続き。本当にチカちゃんは味方を作るのが上手。素直で頑張る子だからだろうな。
そしてハルタ君の食生活が大分心配。育ちざかりに一人暮らしは大丈夫か?と不安になる食事です。大丈夫か?
惑星カロンの話はしみじみ切ない。
でもデジタルAIというほどではないけれどもツイッターのボットとかちょっとそれっぽい。持ち主が亡くなってもデータが残っていて本人が返すような返答をしてくれるようになるというのはなんか怖いような、でもまだどこかでその人が生きているような不思議な感じですね。
そうやって考えると本なんてものも作者の考えや言葉が詰まっているのだから時を超えた作者と読者の対話なのかもしれない。お互い一方通行だけれども。 -
亡くなった人は戻らない
でも亡くなった人の偽物は作れるようになるかもしれない
デジタルツインはいつか実現するだろう
誰にも見せない秘密の日記なんて未来には存在しない
残るのは親指と人差し指で作った言葉
その人の心とは違う言葉かもしれない
でもその人がありたかった自分なのではないか
それはもう一人の自分で本物と偽物の区別がつく人はほとんどいないだろうな
世の中のデジタル産業は目を見張るものがあって
自分じゃない自分が創られる世界も遠くはないだろう
世の中に発信しないと自分は存在しないのかもしれないが、発信すればするほどオリジナルの貴重さは失われて行くんだ
SNSはもう一人の自分を作る場だとも言える
自分のことをペラペラと喋ると自分が安くなるんだろう
直に会う価値が無くなって行く
ネット社会に染まれば染まるほど自分本体の価値がなくなり指先くらいの価値になっていくんだろうな -
めっちゃ笑えて面白いです!
-
待望のハルチカシリーズ第5弾。ハルチカらしいノリが楽しく、読後の余韻も良かった。ラストの「惑星カロン」でそれぞれの話の伏線がちゃんと回収されていたのは見事。草壁先生の謎に迫ったり、新入部員の確保をしたり、早くも続きが楽しみです。面白かった。
-
最初のインパクトが薄れ、青春小説の色合いが濃くなって、物足りなさを感じていましたが、表題作惑星カロンは本当に良かった。
でも、訳ありの旧校舎は意味はあるけどストーリー的には余計だったかな。
著者プロフィール
初野晴の作品





