撲撲少年

  • 角川書店 (2013年6月29日発売)
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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784041104774

作品紹介・あらすじ

勇吾は地方から上京してきた平凡な大学生だ。ある日、幼なじみの鉄也と総合格闘技のジムで再会し興味本位でスパーリングをすることに。ひ弱な鉄也に惨敗した勇吾は悔しさのあまりジムに通い始め…。

感想・レビュー・書評

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  • 僕僕先生とは無関係で,騙された感じがする~勇吾は大学生だが卒業するのに必要な単位を計算し間違えて留年決定となった。父に相談しても無駄だとは分かっていたが報告せざるを得ない。家電の営業で転勤を繰り返した父は松本にいるが,学費は出さない,アルバイトに精を出して,無事に4年になったら,学費援助すると言うが,貯金は30万しかなく,生活費にも足りない。メールで報せてきたのは,知り合いの中村を病院に見舞えと言うないようだったが,登山家は事故で両足を失い,時々見舞いに来てくれれば,乃木坂のマンションを使わせると提案し,更に吉祥寺のタイカレー店でのアルバイトも用意してくれていた。カレー店の取材に来た雑誌記者は松本時代の幼馴染み,湊だった。三人組のもう一人に再会させると連れて行かれたのは赤坂の総合格闘技ジム,いきなりスパーリングを申し込まれ,チビの鉄也になら負けないと受けるが,こてんぱんにやっつけられた。悩んだ末に入門したジムでは,それほど真剣でもないのにプロの練習に加えられ,最強の先輩が試合で負けたのも目の前にする。合宿では他の道場と一緒になり,その中には鉄也も含まれていた。有明の試合が催され,先輩二人が出場するが前座試合への出場を打診され,何となく承諾したのは,練習スパーでもの足りなさと,鉄也への闘志が燃えたからだった。DVDを持って研究に協力してくれた湊に恋心を抱き,夜中に遭いたくなって市川まで出掛けていくが,公園で鉄也といちゃつく姿を見せつけられ,何もかも嫌になってしまう。試合を断る気力もなく日々を過ごすが,病院から一歩も外に出ない中村さんが試合を見に来ると知り,会場までやっとの思いで出掛け,慌てて準備しても,やれることは限られている。肩の力を抜くことができたのは,1ラウンドで鉄也に好きなようにあしらわれた2ラウンド目からだった~原題はMMA boysだったが,単行本化するのに,人気に肖って撲撲に変えたらしい。出版社に説得されちゃったんだろう,気の毒に。大学4年だとしても,同級生の湊も22歳,出版社に勤めて一人で取材できる経験はないだろうに・・・。山仲間の結束力は固い・・・。納得できないことが多いぞ

  • 総合格闘技ってはまったら怖いね。

  • 昔のゲームで、殴る効果音が、撲って感じだった。スパーンってなる感じではなくて、撲って重い音。撲撲ってのはそんな感じだろうか。
    男ならだいたいにおいて格闘ものなんかちょっとは好きなもので、でもやっぱ最後にはスパーンと勝ってほしいと思うわけだけど、これがタックルで寝かしてとか、地味に勝負するとか、なにしろ格好悪いんだけども、でも誰かが言っていたように、格好悪い事とはなんて格好良いんだろうかって事で、胸熱なのでした。

  • 僕僕先生と全く関係なかった(笑)何で僕僕?

    主人公の成長っぷりは面白かったけど、幼馴染3人の関係がイマイチ納得いかず…。

  • 湊と鉄也が何を考えているのかさっぱり分からなくて、ちょっともやもやします。2人とも、何がしたかったんだか…って感じです。
    ほかのジムやカレー屋さんの人たちは、気持ちの良い人たちばかりだったから、余計に残念な気がします。

  • 著者には珍しく現代の、それも総合格闘技に出会った少年の成長物語。水準以上のお話ではあるんですけど、このジャンルには百田尚樹の「BOX!」があるわけで、これを越えるのはなかなか難しそうです。

  • 総合格闘技
    現代
    幼馴染

  • なんだか、主人公が総合格闘技が大好きだー! という感じで終わるのかと思ったのですが、そうでもなかったのが残念。
    もともと自分の不備でダブったのに、親の紹介で住ところもすんなり決まってうまくいきすぎな感じも。
    湊が鉄也とくっついても、それはそれでよかったと思ったのですが、フラれても格闘技に出会えたみたいな感じなので。
    でも、ライバル鉄也が最後に後味の悪い感じのキャラになってしまったのがおしかったです。

  • 「僕僕先生」の著書
    どこかに僕僕キャラが登場するかもという期待は裏切られるも
    中身は満足
    半端な若者がこれか?というものをつかもうという過程にわくわく
    総合格闘技に魅せられました

  • 総合格闘技は全く遠い存在だった大学生が、するすると格闘技の世界へはまっていく姿を爽やかに書き上げた一冊でした。

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著者プロフィール

1973年大阪府生まれ。信州大学人文学部に入学後、北京に留学、2年間を海外で過ごす。2006年『夕陽の梨─五代英雄伝』で第12回歴史群像大賞最優秀賞、同年『僕僕先生』で第18回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。「僕僕先生」シリーズは読者の圧倒的支持を集め、ベストセラーとなる。著書に「千里伝」シリーズ、「くるすの残光」シリーズ、「黄泉坂案内人」シリーズ、「立川忍びより」シリーズ、『撲撲少年』『真田を云て、毛利を云わず 大坂将星伝』『三舟、奔る!』など多数。

「2022年 『モノノ怪 執』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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