スナックさいばら おんなのけものみち ガチ激闘篇

著者 :
  • 角川書店
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041105092

作品紹介・あらすじ

嫁姑問題、家計の算段、終わりの見えない介護に離婚の決断…容赦ない現実に立ち向かうための、アンチ正論の生きるヒント。女の現場は問題山積だけど、辛いときこそ笑い飛ばそう!憎しみを笑いに変える魔法の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • スナックさいばら第三弾「ガチ激闘篇」、面白さも濃さもどんどん増していくね~。
    「冷蔵庫の残り物上等!我が家のサイテー料理選手権」は、よく言えば「リメイク」な、作り過ぎおかずのトホホな変遷(笑)。成功例も失敗例もありがたく参考にさせて頂こうと思うが、どちらかというと失敗例に勇気付けられた。
    そして、お正月での嫁姑バトル、離婚、介護の本音…といったヘヴィーなテーマは、立ち止まって考えさせられるエピソード多数。一貫して理恵子ママの主張は、「我慢しない」。「いい嫁」=「いい女中」って意味だから。の言葉にはギョッとした。確かに的を得ているかも…ついついあちこちにいい顔して、最終的に自爆してしまいがちな自分、無駄な真面目さは不要なのよなと改めて思った。
    「悪い嫁上等!心に小さな野村沙知代を!!」
    沙知代が裁判で言い放ったという「正義は色々あるのよ」、確かに名ゼリフ。そのくらいの気持ちで面の皮厚くしていかないと、人生後半は乗り切っていけないのだよな。
    理恵子ママも、エピソードを寄せてくれたたくさんの女性達も、人生の土俵でふんばって、汗まみれ涙まみれになりながら、容赦ない現実と戦い続けてきたんだということがわかり、時には涙。しんどいときにしか見えない宝物も確かにある。あのときのこの言葉を思い出して、ケンカしつつもやっていけるということもある。笑い・泣きの振り幅がめっちゃ大きいのがこのシリーズの特徴だね。
    高須先生とはいい関係なんだなぁということが垣間見えて、大人で包容力のある彼の言葉が、素敵だなと思いました。
    生きてるんなら、そりゃ幸せになりたい。当然しんどいことなんていくらでも出てくるけど、それを笑い飛ばしつつ日々を過ごしていけるように。悩んで迷って苦しんで暴れて、それでも最後には人生が円になれればいいよ!

  • 「態度がラージなオトコほどモノは小さい」
    いきなり何書いてんだって思われるでしょうがこの本はいきなりこんなスタートなんですよ‼︎本当に。
    まあピロートーク満載なスタートですが僕も「小さくて可愛いじゃろ?」くらい言える大きなオトコになりたいです(笑)

    「離婚のススメ」ではないですがいかに女性が虐げられながらも「私が頑張れば」ってドツボにハマっていくかが書かれています。
    カンタンに離婚するのはどうかと思いますが頑張ってしまうのはもっとどうかと思いますσ^_^;

    僕はこの本を読んでひいばあちゃんのことを思い出しました。
    認知症が始まると自分が1番記憶に残ってる嬉しいことを繰り返すそうです。
    ひいばあちゃんは玄関で座って小・中学時代僕らの帰りを待ってずっと靴を並べてくれてました。
    元気に帰ってきて靴を脱ぎ散らかしてたのを片付けるのを楽しみにしてくれてたようです。

    あとがきに書かれてました。
    「近所のお姉さんも16くらいで結婚するといつも怒ってるお母さんになった」
    「すごいボロボロのアパートで子供を抱えて旦那に怒鳴られる」
    昔の田舎のテンプレやそうです。
    でも今の大阪でもそんな変わんないかと思います。
    そんな今をなんとかしたいと思って仕事してました。
    またいつか近いうちにそんな職場に戻ります。

    この本勧めたらセクハラ停職3ヶ月になるかもしれませんがあとがきだけ読んで欲しいです。
    エロ入ってませんから‼︎‼︎

  • 2014.09.28

    久しぶりに定価で本を買いました。それくらい、読みたかった。
    このスナックさいばらシリーズが好きです。
    『ガチ激闘編』は、介護の本音の章で震え、家族のとっておきのひとことの章で泣きました。
    まだ結婚も子育ても嫁姑戦争も親の介護も経験したことのない人生経験が浅いひよっこですが、自分らしく、周りに惑わされずにこのまま生きていけたら幸せだなと思わせてくれる本です。

  • カップルの関係は「ワレなべにトジぶた」で相手の点数が自分の点数だという理恵子ママの意見に納得。
    ゼロ点なお相手とつきあってしまった自分は、やっぱりゼロ点だと思うべし!

    介護はキレイごとじゃないので、使えるものはすべて使う。
    地方によって施設待ちの状況や値段も全然違うので、しっかり調べて計画的に動くべし!
    絶対に自分を犠牲にしないこと。
    家族が仕事を辞めて在宅介護にしてしまうと、査定が下がってますます施設に入れなくなるし…。

    等々、いろいろ今回もリアルなご意見が身にしみました。
    お上品な本ではないけれど、人生で知っとくべきことを教えてもらえる良い本でした。
    先達はあらまほしきことなり。

  • う〜ん、男はかたなしだね。女性の本音が聞けました。

  • 掛け値無しに 心に効く‼️きれいごとの反対!ホント女性の道はけもの道だわ…

  • 既視感(既読感?)があるネタも多いけど、やっぱり深いなあ。本当に酸いも甘いも噛み分ける、スナックのママそのものの西原理恵子。

  • 西原さんの本にしては、もうひとつかな?と思って読んでいました。繰り返しが多くてなんだか構成がモッサリしてるし、エロネタも旬が過ぎている感じがしました。(意外にエロ話って鮮度が大事なんだなぁ、と変なところを感心してしまった)
    でも、やっぱり最後のあとがきを読んでウウッと胸にきました。
    西原さんってほんとに優しい人だなぁと思う。何を読んでも、いつもそう思う。
    次は「こんなに幸せになれると自分で思っていなかった」とあとがきで書いているあたりのことを書いた本(=高須先生関連の本)を読んでみようと思う。

  • 女という生き物は体験談が好きです。
    でなければ、初恋の話、第二次性徴の話、初キスの話、それからそれから初Hの話、付き合っている相手との話が経験者と未経験者の間でガールズトークとして盛り上がるわけがありません。妊娠・出産の体験談、ママ友との愚痴りあいなども”大人向け”ではありますが、ガールズトークでしょう。

    この「スナックさいばら」もある意味で大人向けのガールズトークでした。他の巻も読んだことがあるのですが、今日読んだ「ガチ激闘編」から進めていきたいと思います。

    まぁ、大人向けなので甘っちょろい話題ではありません。ベッドで聞いた話、旦那の実家で正月を迎える話、介護の話などなど読んでてこれからの人生に対して気にかかる話題ばかりでした。

    今回自分の心に突き刺さったのは離婚の話でした。
    周りの友人たちは結婚していき、妊娠・出産を控えるお年頃です。そういう幸せな話題は結構聞こえてくるのですが「離婚したい」という話題はまだ聞きません。やはり、友人たちの話を聞くという疑似体験で「結婚」「妊娠・出産」「子育て」など明るい話題は聞こえてこれど「離婚」「介護」の話は聞こえてこないので、疑似体験すらできません。

    現在、「パートナーが欲しいなぁー」なんて夢みている状態の自分に突き刺さったのが「離婚」のはなし。恋愛すれば一生添い遂げられると考えている自分には「甘いこと考えんなよ」という現実でした。

    さみしいから、このまま行けば将来、孤独だから、今相手を探さなくてはとか考えていたんですけど、そうじゃないことを思い知らされました。一人でいるのが怖い心理もばっちり書かれてありました。怖い怖い。

    現在の「一人の楽しさ、気楽さも知っているけどさみしい」という状態で一人でいるのと、「二人になって、二人でいることから一人に戻る」というのでは、”一人”は同じでも本当に違うのですね。

    結婚もしたことがないのに、離婚の話で恐縮ですが独り身でさみしいの皆さん、誰かと一緒に過ごしている皆さんにおすすめのぜひ読んで自分の心の奥底を見直す機会になる本でした。

    あと、将来的に待っている親の介護とかも。(これはこれで色々語りたくなる。)

    サイバラ節全開でした。ごっつあんでした。

  • いろんな人がいるなあ。
    「心に小さな野村沙知代を」は名言。

  • 下ネタから介護まで。西原理恵子ママの本音トーク。はたして男の私が読んでいいものか?そこには女の金言がちらばっていた。。。

  • 介護の章まで読んだ。
    他の章はともかく介護のところはいいこと書いてあった。
    ・頑張らない、抱え込まない
    ・介護が必要な人がまだいなくても情報収集&シミュレーションは早めに
    ・仕事していない、介護する人がいる。と役所に思われると補助金が下りないことがある

    ただ専業主婦Disはあいかわらずなので
    それがしんどい人でも、章の最後のまとめだけでも
    ささーっと読んで参考にしてほしい。

  • 介護については参考になる部分があるかもしれません。

    払ってもいい金額:400円

  • チェック項目6箇所。「薄型テレビじゃないと恥ずかしい、厚い大きいテレビは恥ずかしい。そうすればお金が生まれるんだ。僕がやってることはみんながやってることだ。歯列矯正しないと恥ずかしい、わき毛があると恥ずかしい……」、恥ずかしいはお金を何十億と生むんですね。結婚は「就職」、姑と嫁は「上司」と「部下」、嫁姑関係をやりくりするのは「商売」だと思うってのはどう?そりゃあ伝統も文化も大事だけど、日本人はちゃんと初詣にも行くし、お正月らしいことって、ほかにもちゃんとやってると思うんで、おせち料理は、ちょっともう、そろそろパスしてもいいんじゃないかな~って。女の人が更年期でイライラするみたいに、男の人も、急に怒りっぽくなったりして、家族がぎょっとしちゃうっていうね、それって、実は その人の心根の問題じゃなくて、人によっては軽く脳梗塞を起こしている場合もあるらしいですよ、やたら怒るどうしようもないじいさんになったのは、検査してみたら、血管一本詰まってるせいだったりする。親がボケてても気がつかない人が結構いるのは、家の中だと同じ行動をしてるからなんだって、同じ環境なら、何も考えなくたっていつもの行動ができる、身体が覚えているから、自動操縦になってるというわけ。可愛がってくれた、いい人だった、いい思い出、いい記憶があるぶん、変わってしまったショックも大きい、介護って、だから単に物理的、体力的に大変っていうだけじゃないですよね、身内にすれば、そういう精神的なダメージとも向き合わないといけない。

  • 「小さくて可愛いじゃろ」「実はオレ、中卒でさあ」とさらりといってのける人、やるわあ。心の中に野村沙千代を、と「正義はいろいろあるのよ」と。やっぱり自分が幸せにならないと。人の幸せをねたむようになっちゃうんで。黒い気持ちに飲み込まれないようにするためには、まずは自分を幸せにする。これ、すっごく大事。というのは前の巻でも強調されていたこと、サエコが女友達のリトマス試験紙、ってね。子供の話しがでるたびにとんちんかんな話題で自分をおとして笑いをとる大阪の義母、おもろうてやがてかなしき。死の間際、母から娘への「あんんた、私のこと好きだったのねぇ、知らなかったわ」 アルモドバル監督の「オール・アバウト・マイ・マザー」みたい、て。そして、介護の章は重く苦く、できる線できない線をきめないと、手をつないだまま共倒れてしまうよ、と。

  • 最初の5ページでで声を出して笑い、子どもさんへの愛情あふれる言葉に涙もそそられ、来るべき親や自分自身の介護について考えさせられ、サイバラさんに言われるとなんかストンと受け止められます。

  • 離婚、介護、嫁姑問題など女性が直面する重たい問題をぶった切る西原ママが的を射た回答でぶった切る。
    現実を生きるために必要な心構えをたくさん教えてもらえるシリーズだなぁ。
    ちょくちょく高須先生の話題が出てきて、いい関係なんだなぁとしみじみ感じた。

  • 頑張って稼ぎたいと思った。介護について、少しだけ考えた。

  • 離婚の話。介護の話。

    重い話が多いけど、そこは西原さん、ただ重いだけにはせず面白く、なるほどなぁ、と読ませてくれる。

    しょうもない男がたくさん出てくる話だけど、それを参考にちょっとはましな男になろうと思いました。

  • 介護にあたっては、家族は後方支援。などなど。もっともなことがたくさん書いてある。もちろんあ本音で飾らずに。

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著者プロフィール

高知生まれ。漫画家。’88年『ちくろ幼稚園』で本格デビュー。’97年『ぼくんち』で文藝春秋漫画賞を受賞。’05年『上京ものがたり』『毎日かあさん』で手塚治虫文化賞短編賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

「2021年 『猫組長と西原理恵子のネコノミクス宣言 コロナ後の幸福論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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