里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21)

  • KADOKAWA/角川書店
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レビュー : 335
  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041105122

作品紹介・あらすじ

「社会が高齢化するから日本は衰える」は誤っている! 原価0円からの経済再生、コミュニティ復活を果たし、安全保障と地域経済の自立をもたらす究極のバックアップシステムを、日本経済の新しい原理として示す!!

感想・レビュー・書評

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  • たまには違う分野の本を、と思って読んでみたのですが、本質は自分の分野と同じで、一周まわって戻ってきた感じです。

    里山資本主義。
    おもしろいですね。
    里山で生活しなくても、街にいてもできる、始められるというのがいい。

    豊かさとは何か。

    私たちの不安や、不信や、不満はどこから来ているのか。
    深く、深く、掘り下げてみること。
    その先で、見えたもの。

    その上で、「懐かしい未来」へ。

    読前と読後で世の中が違って見えてくる、そんな一冊でした。

  • この本は都会の近代的な生活を捨てて、山で本来の暮らしをしましょう。と勧めている本ではない。
    しかし、何もかもをお金で買おうとするのではなく、お金に依存しないサブシステムを構築し、いいとこどりをしてリスクヘッジを図る。
    ひいては、その生活が豊かになっていくという考えだ。
    東日本大震災の時に、今までの経済だと全く生活ができなくなる事を知った。
    もし今後、それを上回る南海トラフ地震などが起きれば、大都会で生活する人の大部分が生きていくことはできないだろう。

    内容は目から鱗だった為、いくつかの事例を紹介いたします。
    ・岡山県真庭市の銘建工業は世界でもトップクラスの木質バイオマス発電を行っている。製材で出る木くずを燃料として発電しているのだ。
    24時間フルタイムで稼働し、1時間あたり2000キロワット。100万キロワットという原発に比べると、微々たる量に見えるかも知れないがそういうことではない。
    銘建工業では電力を購入していない。すべてバイオマス発電によって賄っている。それだけで年間1億円の電気代が浮く。
    余った電気を売る。それが年間5000万円の収益。今まで産廃に題していた木くずの処理費用が年間2億4000万円。
    合わせて年間4億円程の利益が出ている。
    ・昔は「シェア」という言葉は市場占有率を表していた。今では「分かち合い」という意味で受け取められるようになっている。
    ・ヨーロッパでは木造高層建築が進んでいる。
    CLTという技術の集成材により、9階建てのビルも木造で建築しているらしい。
    しかし日本は建築基準法により、高層の木造建築を建てることはできない。
    ・日本と同様に資源の無い国オーストリアのギュッシングという町は、木質バイオマスのエネルギー自給率が72%を超えた。日本は0.3%。
    ・高齢者が家庭菜園で作り、自身で食べきれない野菜を施設に譲ってもらう。施設は域外から野菜を買っていた買っていたコストが減る。
    高齢者は自分の作った野菜が役に立っているという生きがいを得られる。
    さらに野菜の対価として地域通貨を渡す。その通貨で近所のレストランに行き食事をする。
    そこには近所の老人が集まる為、みんなで話をし、つながりが得られる。

    今まで自分が正しいと思ってきた、いや、正しいと思い込んでいたマネー資本主義が、「どうやら違った見方もあるぞ。」
    と思わせてくれた一冊です。

  • マネー資本主義に対する里山資本主義。読み始めは自分の故郷と比較して、本書にあるようなエネルギーを供給してくれそうな里山はなさそうな事例紹介に、読書スピードが上がらなかった。しかし、後半はどのような街でも実践できそうな事例と、日本経済衰退論へのアンチテーゼは読み応えがあり、読むスピードが自然上がった。順番は前後したが、次は藻谷氏の『デフレの正体』を読もう。

  • ・「里山資本主義」とは「マネー資本主義」の経済システムの横に
     お金に依存しないサブシステムも再構築しておこうというもの。

     お金の循環が滞っても、水と食料と燃料が手に入り続ける仕組み、
     いわば安心、安全のネットワークをあらかじめ用意しておきたい。

    ・「Shareシェア」という言葉が、以前は「市場占有率」
     今は「分かち合い」という感覚を持って受け止められようとしている。

  • お金がなければ生きられない。その強迫観念がすべての価値判断の基準になってしまっている私のような人間にとって、本書の視点、事例は目から鱗の連続であった。

    子供たちへの今後の人生についても、柔軟に考えなければいけない。

    エネルギー、食糧のバックアップシステム、保険機構を持つことがいかに大事か。

    過疎を逆手にとる会。

  • 遅ればせながら、友人に勧められて読了。かなり心が揺れた。そして一方で、悲観的ではない明るい日本の未来を描ける、数少ない貴重な本だろうなぁと思った。

    里山、資源が豊富だけど過疎化が進んだ田舎、で暮らしている人たちの成功例の最先端が紹介されている。どの例も非常に魅力的だ。特に、現在年金をもらう層、60〜75歳にとってはすぐにでも実践したい話な気もする。

  • 以前読んだことがあったが再読。以前読んだときはもっとボリュームのない本だったと記憶していたが間違っていた。日本経済や食料自給率の話など数字をきちんと分析した上で話をしている。ものすごく内容が濃いのでこの本は手元に置いて何度も再読することになるかもしれない。
    グローバル化を推進すべきか、ローカルに回帰すべきかという二極の選択肢ではなく、その両輪があって車は進んでいけるのだという視点はとても大事だ。

  • 最先端は里山。高齢化に立ち向かおう。

  • ところどころなるほどと思うのだが、書き方のせいなのか、分筆のせいなのか、読みにくく感じてしまった。ただ間違いなくマネー資本主義の限界みたいなのは特に今後の日本は顕著に現れてくるので、里山資本主義的な考え方を持ちながら生きて行くことはすごく重要だと思う。経済的な豊かさだけでなく、人間としての豊かさを大事にする生き方をしなくてはと強く感じた。以下特に気になった記述〜〜
    マネー資本主義に染まりきってしまった人の中には、自分の存在価値は稼いだ金銭の額で決まると思い込んでいる人がいる。それどころか、他人の価値までをも、その人の稼ぎで判断し始めたりする。違う、お金は他の何かを買うための手段であって、持ち手の価値を計るものさしではない。〜〜

    またオーストリアの国としてのあり方、ペレットストーブ、バイオマス発電については始めてしったので今後も注目したい分野だと思った。

  • なんか違う。これじゃない感。
    考え方自体は興味深いし、悪くない本ですが、暑苦しいです。

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