深海大戦

  • KADOKAWA (2013年8月29日発売)
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  • 本 ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041105252

作品紹介・あらすじ

樋口真嗣監督、弐瓶勉氏ら、名だたるクリエイターが大絶賛した海洋SF大作!!

「かつて星野之宣先生や山下いくと先生がビジュアル化してきた海中メカニックの進化系を怜悧な筆致によって文章のみで執拗に描破している。圧倒的想像力によって命を宿したイクチオイドの動く姿を見てみたい!」
樋口真嗣氏(映画監督)

「本当に面白いし大傑作だと思う。ついに人型兵器の有用性が証明されてしまった……そうか深海だったのか。小説ならではの圧倒的な情報量で表現された有人大型人型機動兵器が活躍。大好物です。」
弐瓶勉氏(漫画家)

『ハイドゥナン』『鯨の王』。海洋小説の第一人者が満を持して描く、巨弾SFシリーズ!!
21世紀後半。人類は未だ闘っていたーー深い海の底で機体(イクチオイド)を駆って。
世界のエンタメを変える、海洋ロボットSF登場!!

<世界>
 21世紀後半、海中の様々な環境に適応するため、肉体や遺伝子を改造した人々が活躍する時代。従来の人との差異は社会的、文化的にも広がり、新しい人類種「ホモ・パイシーズ:魚人」が誕生しつつあった。そして、海中で人類が活動するために、陸上や宇宙空間で想定されるものとは全く異なるコンセプトのロボット「イクチオイド(ichthyoid)」も開発される。国土と国家から離れた海洋漂泊民(シーノマッド)を送り出して数十年。人類は、利権と争いの相剋を深海にまで広げていた……。

<あらすじ>
 日本周辺海域をはじめ、各地で海洋資源開発が進み、その資源が世界のパワーバランスをも左右するようになった近未来。海洋開発を担った人々は、国家を超えた新たな共同体=海洋漂白民(シー・ノマッド)を形成し、その影響力を日増しに高めていた。
 既存国家と新勢力の思惑が錯綜する中、メタンハイドレート採掘基地が突如暴噴する大事故が発生する。これはテロか? 気候変動をめぐって、新たな紛争を引き起こす怖れもある事故に、世界は疑心暗鬼に揺れる。
 事故の生存者である宗像逍は、巨大なシー・ノマッド集団「オボツカグラ」に拾われ、半水没型移動基地「ナン・マドール」に配属される。そこにはバトル・イクチオイド(海中生物型機動兵器)の新型が存在した。逍はパイロットとして深海の戦場に投入され、連続テロと戦う!!

感想・レビュー・書評

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  • 帯に「巨弾ロボットSF!!」の煽り文句が有るがその名に恥じない。
    つい先日「パシフィックリム」を見たところだったので、期待しながら本を開くと、なんと水中に特化したモビルスーツ。
    搭乗系、操作系の描写には目を見張るものが有る。
    主人公が乗る「タンガロア」は新型で乗り手を選ぶ、と言う設定。
    ガンダムファンはニヤリとするだろう。
    「ニュータイプ」ではなく「セリ・マダウ」と言う精霊が見える者だけが操作出来る、トンデモ設定。
    精霊は海で育った者だけに見えるが普通は成長と共に見えなくなる、が主人公は大人になった今でも会話する事が出来る。
    この辺の描写は結構細かい。
    操作系に重要な役割を占めるらしいのだが、本作は初出撃し初バトルしたところでお終い。まさかの次回に続く。これはないわ~。
    五感をフルに使って操作し水中特化型だけあって背びれ、尾びれ等、人間には無い物を感覚で使いこなしていく過程も面白い。脇キャラも魅力があるし今後の展開に期待!

  • 多くの方が指摘されているように、続きものならば、そう表示して欲しかった。せっかく藤崎慎悟の新作なのに、こういう売り方は残念でした。とは言え肝心の中身はさすがのクォリティ。今、海を書かせたらこの人の右に出る者はいないでしょう。解決されない謎や伏線が山盛りなので、続編を楽しみに待ちたいと思います。

    • moneyさん
      よろしくお願いします。
      よろしくお願いします。
      2014/01/11
  • 誰かが「海のガンダム」とレビューしていたが、私のイメージでは主人公が乗るメカはもうちょっと小さくて、パワードスーツに近いんじゃないかと想像した。ストーリーも主人公が状況に巻き込まれて兵士に・・という流れは似ているが、ガンダムほど「ザ戦争!」という感じではなく、テロリストとの戦いという印象。ファンタジーっぽい(実はテクノロジーかもしれない・・)要素や、武道の要素も混じって好みが分かれるかもしれない。個人的には面白かったから続編も読むことにします。

  • 海洋ガンダム。
    筋だては好きだな。

    続き読んでみないとなんとも言えない。
    映像が欲しいな。

  • 2015.10 説明が多くてよくわからない小説でした。続きものみたいですが、次は読みません。

  • 「パシフィック・リム」のノベライズ版、といった感じ。
    舞台が沖縄やポリネシア、メラネシアというのもイイ。

  • 続編が出るという情報を得たのであまり期待せずに読んでみたのですがうれしい誤算でした。古き良きSFを具現化したような、実にSOWあふれるエンタテインメントです。続編も楽しみ。

  • アニメ化意識した小説やなぁ。
    世界設定が結構しっかりしてる割に、人物造形がなんとも薄っぺらい。メカの造詣も味方側はクリオネや人魚やと美しく、敵さんはカニやイカやと無骨。戦闘シーンが書き込まれすぎてて少々まだるっこしいものの映像にしたら迫力ありそうな描写。

    1冊で解決させるには随分大ぶろしきなタイトルつけたなぁと思ったら、やはり以下次号ってところも巻数をやたら稼げるDVDにぴったり。

    設定がオモロいので、次も追いかけるつもりだけど、願わくば「999エターナルファンタジー」みたいになりませんように

  • ダメではないけど良くもない。
    同じロボットものだからか、とりあえず惰性で見ていた初めてガンダムを見たときの2話目ぐらいまでの感じかな。
    次回作を読まないと切り捨てることはないという感じ。

  • 残りページ数が少なくなってきた段階で、多くの話が全く収束する気配もなく、まさかの、to be continued。タイトル見てもどこにも続きがあるとは書いていないのでびっくり。話がいったんはそれなりに終わるのが筋かなとは思うが、まあ、こういう売り方もあるのかなという感じ。海底資源の重要性が高まる中で、音響迷彩という技術により、接近戦のみとなった世界で、格闘が必要となったが故に人型兵器が必要となるという時代背景は、某ロボットアニメを彷彿とさせる。また、普段は弱い男の子がロボットという力を得ただけで強くなるというのも、鉄板ネタではある。ただし、これはあくまでもおまけであって、ここからの話の展開を期待したい。

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著者プロフィール

ふじさき・しんご 1962年、東京都生まれ。米メリーランド大学海洋・河口部環境科学専攻修士課程修了。科学雑誌『ニュートン』編集室に約10年間在籍。英科学誌『ニューサイエンティスト』に寄稿していたこともある。1999年に『クリスタルサイレンス』(朝日ソノラマ)で作家デビュー。早川書房「ベストSF1999」国内篇1位となる。現在はフリーランス。ノンフィクション作品には生命の起源に関連した『辺境生物探訪記』(共著・光文社新書)のほか『深海のパイロット』(同前)、『日本列島は沈没するか?』(共著・早川書房)がある。小説には『ハイドゥナン』(早川書房)、『鯨の王』(文藝春秋)など多数。



「2019年 『我々は生命を創れるのか 合成生物学が生みだしつつあるもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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