CUT (単行本)

著者 :
  • 角川書店
3.44
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本棚登録 : 117
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041105368

作品紹介・あらすじ

キャバクラのボーイ・透は、キャバ嬢・エコを家まで送る途中で首なし死体に遭遇する。動揺する透に、エコは「死体の首を切断する主な理由」を講義し始めるのだが――。二度読み必至、驚愕の本格ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 派遣キャバ嬢エコの送迎中に首無死体に遭遇した透が共感性が乏しく変わり者のエコに引っ張られるように連続殺人事件の捜査を進め、犯人はあーくんに協力させ殺人を重ねる。導入から殺人描写が痛かったけれど然程多くはない。犯人の正体は途中から疑っていた通りだったけれどさらりとしたエコの正体は意外かな。凄惨で軽快。

  • 想像もしていなかった結末。
    珍しく2度読んでみようと思った作品。

    「SIX Sence」や「容疑者Xの献身」にも通じる。

    最後の大どんでん返しは、爽快であった。

    私の中では、文句なしの傑作。

    作者は高校中退で茨城出身。
    すごく興味出てきました。

  • 菅原和也『CUT』角川書店。

    デビュー2作目。女性を殺害後に首を切断するという凶行を繰り返すシリアルキラーを描くミステリー。かなり残虐な犯行が描かれるものの、キャバクラで働く透とキャバ嬢で探偵事務所のアルバイト・エコの凸凹コンビのユーモラスな掛け合いが、作品全体の雰囲気を巧く中和している。

    しかし、油断することなかれ…

    ミステリーとしては、しっかりとした造りになっており、犯人が犯行を繰り返す理由、結末の意外性にも十分納得が出来る。

    後味の悪い作品であることは確か。

  • 帯に惹かれて読んだのですが、帯のおかげで逆にいろいろと考えながら読んでしまい変な深読みをしたりいろいろ想像がついてしまったりとちょっと残念な読み方をしてしまいました。純粋に楽しんで読みたかった。しっかりと本格ミステリで物語自体は良く考えられていると思うのですがグロテスクな描写があるのに恐怖が伝わってこなかったり言葉の選び方が若いなあと思ったりミスリードなのか余計なものを感じたり全体に薄い印象は受けました。もう一歩という感じなので今後の作品に期待しています。賞を取られたデビュー作も読んでみたいです。

  • 首切り死体を発見してしまうホストの透とキャバクラバイトのエコ。実は連続殺人の一つであった。エコは透を誘い捜査を始める。
    表現はグロいが面白い。登場人物も本当にいそうなリアル感。感情の欠落しているかのようなエコには共感を覚えるし、透にも実在感があり親しみが持てる。オチなどは早めに気付くが、それでも面白い。

  • 帯を見て、後味が悪いとあったので楽しみにしていたんだけど...これは面白い。途中で、ん?と思うところはあったんだけど、指の話で混乱。最後はやられました。

  • 前作に似ている部分もあったけど
    私的には面白かったです(*´-`*)

  • 安永透は自分がが働くキャバクラの女性、エコ(廃園絵子)と首なし死体に遭遇.その縁で店長からエコを常勤者にスカウトする役目を与えられた.エコは探偵もやっており、透は彼女の動きに巻き込まれる.キャバクラで無銭飲食した月島の自宅で息子の彩人と隣室の平野了一に会う.2人目の首なし殺人事件が発生し、エコの動きが佳境に入る.容疑者として平野が浮上するが、最終的には意外な人物が犯人と判明する.エピローグを読んだ時の驚きで、何度も確認のため前の部分を読み返した.面白かった.

  • 猟奇殺人事件の描写がグロテスクですが、ワトソン役の黒服・透と、探偵役の雇われキャバ嬢・エコとの掛け合いがコミカルなお陰で不快感はありません。全体的にチープな雰囲気なので好みが分かれそうですが、個人的には「死体の首を切断する理由の講義」が興味深かったこともあり楽しめました。
    女性一人が入っても床が抜けてしまう「重力密室」は予想通りですし、「首を切断する理由」が弱いなど納得出来ない部分もありましたが、盲点を突いたようなラストの仕掛けなど、所々にセンスを感じさせる作品でした。

  • あだ名で呼びあってる感じが叙述トリックかな…と疑ってかかったら案の定という感じでした。最後、犯人の結末が…ちょっと強引かなと。

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著者プロフィール

1988年茨城県生まれ。ピアノバーのバーテンダー、クラブのボーイなど異色の経歴を持つ。2012年、『さあ、地獄へ堕ちよう』(KADOKAWA)で第32回横溝正史ミステリ大賞を、史上最年少の24歳で受賞しデビュー。繊細かつ破壊的な筆致で独自の世界を紡ぐ本格ミステリ界の異端児。著書に『CUT』、『柩の中の狂騒』(ともにKADOKAWA)、超能力者の団体の研究所を舞台にした青春ミステリ『ブラッド・アンド・チョコレート』(東京創元社)、『あなたは嘘を見抜けない』(講談社タイガ)など、話題作を次々と刊行する。

「2018年 『あなたの罪を数えましょう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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