- 本 ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041105443
作品紹介・あらすじ
虫のつく野菜がよい、甘いのがいい野菜、有機はすべて安全・・・すべて誤解です。無農薬野菜専門の青果卸「築地御厨」の店主が、これらの間違いを正し、本当においしい「旬の野菜」の探し方を教えます!
感想・レビュー・書評
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旬の野菜を食べる。
緑の薄いホウレンソウはクラチラ層がある。65度で溶けて旨味になる。ないのは、化学肥料と農薬を使っているから。有機野菜だと薄い緑になる。
病害虫は肥料に寄ってくる。ミミズがいるのは活性化できない土だから。健康な土にはミミズはいない。
有機肥料のほうがなかなか抜けないので危ない。
80%が慣行栽培、17~8%が有機栽培、残りは自然栽培=肥料も農薬も使わない。
有機栽培には農薬は使う。
ササニシキにもち米を掛け合わせて北海道でもできるようになった。昭和35年くらいまでは作っていなかった。
種苗会社は種どりができないように遺伝子操作をしている。種苗会社が世界を牛耳る。ヨーロッパは遺伝子組み換えの種を禁止している。
野菜を育てるのに肥料は必要ない。ひげ根が残り微生物が分解する。虫が寄ってこないから無農薬になる。露地栽培。ハウスは使わない。
自然栽培に切り替えるのは時間がかかる。土づくり。
アスパラはロシア南部が原産地。北海道の気候に合う。グリーンアスパラのほうがアスパラギンが多い。
ピーマンは中南米の熱帯地方。ナス、キュウリも夏野菜=ぶら下がるもの。
冬野菜は土に潜る野菜。
キャベツは冬。タマネギとジャガイモは秋。
春キャベツは本来の時期ではない。肥料過多。水分が多いのでやわらかい。
トマトは3月。夏野菜ではない。
魚の旬と野菜の旬を合わせた料理。
メバルとタケノコの炊き合わせ、ブリ大根、など。
旬の野菜は腐るのではなく枯れる。丸くて重い。緑が薄い。
野菜は外側から大きくなるのではなく内側から育つ。
トマトは最後に種を落とそうとするときに甘くなる。
ジャガイモの芽は多いほうがでんぷん質が多い。少なく品種改良したものがメークイン。
生野菜やスムージーはお勧めしない。消化に時間がかかる。酵素は魚や肉にも含まれている。生野菜だけではない。味噌醤油のほうが豊富。
二十四節気に合わせて旬の野菜を食べる。
立春=ニラ、ほうれん草(西洋種よりちぢみ系)
雨水=タケノコ、菜の花
啓蟄=セリ、トマト
春分=グリーンピース、レタス
清明=根三つ葉
穀雨=山菜、そら豆
立夏=アスパラガス、スナップエンドウ
小満=フキ、クレソン、谷中ショウガ
芒種=新ショウガ、サヤインゲン
夏至=きぬさや、みょうが、大葉
小暑=ピーマン、オクラ、ズッキーニ(かぼちゃの仲間)夏野菜はカリウム成分を持っているので日持ちしない。
大暑=ナス、キュウリ、つるむらさき
立秋=枝豆、モロヘイヤ、トウモロコシ
処暑=空心菜、水前寺菜
白露=チンゲンサイ、かぼちゃ
秋分=キノコ、ぎんなん
寒露=ニンジン、玉ねぎ、ジャガイモ
霜降=サトイモ、ゴボウ
立冬=長いも、大根
小雪=春菊、レンコン
大雪=白菜、カブ
冬至=長ネギ、サツマイモ
小寒=キャベツ、小松菜
大寒=ブロッコリー、カリフラワー
人間にとって水と塩が大事。ミネラルウォーターとモンゴルの岩塩。
野菜は塩を入れずに茹でて、笊で冷ます。
走りの野菜は水分が多くやわらかい=縦切り、
名残の野菜は輪切りにして繊維を切る。
伝統野菜=下仁田ネギ、三浦大根、など。 -
一言で言えば「旬の野菜を食べよう」ということが書かれています。いわゆる野菜に関する世間の常識に異論を投げかけている部分もありますので、野菜に興味がある方や、食事に注意されている方が読まれると、考え方に深みが出るようになると思います。
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いつもFacebookの投稿ややさい塾の春夏版、秋冬版に書いてある内容とほぼ同じことが書いてあります。書いてあることは例え同じでもひとつひとつをすべて頭に入れているわけではないので、その度に納得できる内容です。
娘さんのアトピーに始まり、自然栽培の野菜へ目を向けた経緯や二十四節気に合わせた野菜のカレンダーが圧巻でしょうか。旬の野菜がなぜ良いのか、その理由を書いてあるところも腑に落ちます。
野菜についての説明はイラスト付きの他の本の方が分かりやすいかもしれませんが、著者がどう考えて日頃の野菜情報を流しているのか、など源流に触れることができる点で貴重な一冊と言えます。自然栽培・無施肥農法などの世界にも通ずる内容でした。
著者プロフィール
内田悟の作品





