黙示録 (単行本)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 221
レビュー : 34
  • Amazon.co.jp ・本 (633ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041105627

感想・レビュー・書評

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  • またもや評価が難しい本が・・・。
    内容的にはすごくよいですよ。
    でもね~、前半のもの凄い濃さからすると後半はね~。
    どうなんでしょうね。
    あっさりさの中に旨みを見いださなければならないのでしょうが、ちょっと残念かな。

  • とんでもなく面白かったです。男の子版「ガラスの仮面」ですよね。でも『本の旅人』(抜粋版)で大森望さんも仰ってましたがここの北島マヤ(了泉)は黒くて。絶対許されないことをちょいちょいするのだけど、なぜか憎めない少年で。
    ファンタジーでもないのにナチュラルに人外の存在や異能力が出てきて違和感のない沖縄(琉球)という土地への興味がまた盛り上がります。

  • 1400枚読み出しは躊躇したが、読み進むうちに虜になる。
    結構時間をかけて読んだ。
    琉球王国の舞の話。地獄から天国まで体験。波乱万丈の話。
    読み終えてホッとした。

  • テンペストがあまりに強烈だったのでそれ以上のインパクトのある小説を期待してはいなかった。
    たしかにインパクトは強くはないが、逆に沖縄の芸術を充分に調査して分析された精緻な表現に舌をまいた。
    633ページ。しかも2段組みの超大作。私は就寝前にベッドで読むのを常としているが、琉球の世界に入り込みイメージが浮かび、その情景の中で眠りに良く落ちた。そのため読み始めてから結構時間がかかった。
    琉球語による唄、漢詩、踊りの表現など難しく完璧な理解には、私自身がほど遠かったとは思えるが、当時小さいながらも一つの国家として自立していた琉球の奥深さを知る事が出来る。
    主人公はあまりに不完全な人間ながら、最後は悟るように終末を迎える。人間の本性は身勝手で美しくないが、それでも努力をして美しく魅せる事が出来る。そしてその美しくない本性は、様々な経験を通して神への崇拝を通して浄化されていく。
    そんな小説だった。

  • ガーッと読みたくなるまでに少々時間がかかり、やっと読み終わりました。映像でみてみたい。

  • や~っと読み終わりました。

    了泉の人生が濃すぎて、途中アップアップしながら読んでいましたが、最後は胸がいっぱいになりました。
    まさに、“何でもアリアリ、ジェットコースター琉球舞踊エンタメ”ってとこですかね。

  • 池上永一作品はワクワクさせてくれますが、とっかかるまで時間がかかりました。

    が、トータルで感じると前半部の方がグイグイきましたが…。

    後半は時間軸の過ぎ方が早かったかな?と感じ、ラストへ合わせにいった感がありました。

    映像化は難しいか…踊りですか、そこの優れ具合を表すのは厳しいっすかねぇ~。

  • 琉球舞踊の名手の物語。
    池上永一の前回の「トロイメライ」は、軽い感じだったが、これは波瀾万丈の物語。「テンペスト」に引けを取らないおもしろさだ。

    主人公蘇了泉(そりょうせん)と師匠の石羅吾(いしらご)、雲胡(くもこ)と師匠の玉城里之子(たまぐすくさとぬし)、王の家庭教師から国師と呼ばれる蔡温。
    了泉の母:美子麻(みしま)、音地戸(おとちと)、妻:阿麻呼(あまこ)と子:湛瑞(たんずい)
    薩摩の樺山聖之介、チョンダラー、瓦版屋の銀次と、おもしろい登場人物にも事欠かない。

    次から次に息つくヒマも無く話が出てくる。琉球から薩摩へ、そして大坂、江戸へ。その後は、清国からの冊封使(さっぽうし):徐葆光(じょほこう)を迎えての踊り。その後しばらくして北京へ。それらも無理なくつながっている感じだ。

    悪ガキ、了泉がいきいきと活躍。頂点に達して驕り高ぶり失敗して地獄に落ちる。そこから復活して、最後は神の踊りとなる。踊りの描写がすごい。剣の道にも通じるものだ。琉球は確かに芸能で戦をしていたと思える。

    「テンペスト」は映画化されたが、これはどうなるかな。映画化した際には、踊りの部分の映像化がかなり困難となるだろうと感じた。

  • 「テンペスト」や「トロイメラ」も面白かったけれど、これはまた違った感じで本の見た目と同様、重厚感があって読み応えがありました。なにせ上下2段組で600ページ以上。でも面白くて、夢中で読みました。琉球王国時代、太陽しろである首里天加那志 尚敬王の対となる月しろの座を巡って、2人の舞踏家が対立する。主人公の了泉はニンブチャー出身で、ことごとく世間を憎んでいるが、生まれながらに人を引き付ける魅力を持ち、舞踏に関しては天才である。ライバルの雲胡は士族出身で、舞踏の英才教育を受けた秀才。そんな二人は十代の頃からお互いをライバル視し、月しろとなるべく切磋琢磨する。薩摩と清国に挟まれ、微妙な立場にある琉球が独立を保つためには、芸能も大切な力となった。そんな芸能の仕事にかかわる人々の悲喜交々も、物語に奥行き面白さを生み出す。了泉は最後には神に捧げる舞踏の域に達し、琉球の成り立ちにまで話が及ぶ。琉球舞踊を見たことはないのだけれど、おそらく実際に見るよりも舞踏家の息遣いを感じ、緊迫感を感じた。でも琉球舞踊、見てみたいな。あぁ〜、沖縄に行きたい!!

  • 18世紀の沖縄。清国と薩摩の間で揺れ動く小国を、大国に並ぶ国にしたいと考える清国帰りのエリート役人・蔡温は、「太陽しろ」として生きる王の影となる「月しろ」が必要だと考える。
    那覇の町で最下層の民として地を這うように生きていた了泉は、天性の華から、楽童子として見出され、月しろとなることを目指す。
    不屈の精神を持った了泉の生涯を通して、国として新たな形を作り始めた琉球と、そこに息づく芸能を描いた物語だ。
    池上永一らしいホラーで悪趣味なキャラクターや、歴史上の人物なのにコミカルに描かれたキャラクターが登場し、極彩色の世界が繰り広げられる。
    了泉は主人公でありながらも悪どい部分や欲深い部分もあり、単純に応援し共感するには汚れにまみれている。だからこそ、琉球という国の有象無象な世界が引き立ち、独特の作風を生み出していておもしろい。

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著者プロフィール

1970年沖縄県生まれ。早稲田大学在学中に『バガージマヌパナス』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。96年『風車祭』で直木賞候補に。沖縄の伝承と現代を融合させた世界を確立。圧倒的なスケールのエンタメ作品を次々と発表。著書に『レキオス』『シャングリラ』『テンペスト』『黙示録』などがある。

「2017年 『ヒストリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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