かにみそ (単行本)

著者 :
制作 : 西島 大介 
  • 角川書店
3.36
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本棚登録 : 235
レビュー : 50
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041105740

作品紹介・あらすじ

全てに無気力な私が拾った小さな蟹。何でも食べるそれは、頭が良く、人語も解する。食事を与え、蟹と喋る日常。そんなある日、私は恋人の女を殺してしまうが……。私と不思議な蟹との、奇妙で切ない泣けるホラー。

感想・レビュー・書評

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  • 切ない系ホラー。表紙の絵が好きw
    そして、この作家さん・・・どうも女性っぽい感があるな~~っと思いながら読んでたけど、ホントに女性だったのねっ!!!ww

  • なんだこのB級映画並みな内容は、と最初は思ったものの・・・
    蟹と主人公の関係性がだんだんと愛しくなってきて。
    最後は、あ~そうなっちゃうのね、仕方ない事なんだけど切なさがあって、なかなか面白かったです。

    「百合の火葬」は、気持ちがついて行かず不思議な話でした。

  • 第20回日本ホラー小説大賞の優秀賞。表紙のイラストがかわいい。
    タイトルと表紙から、この青年の脳みそがカニが食べられてカニ人間になるのかと思いきや全然違いました(笑)

    海で拾った蟹を面白半分で部屋で飼育することにした主人公の青年と、生きるためになんでも食べる蟹の奇妙な共同生活の物語。
    ある日、ちょっとした口論で付き合っていた彼女を殺してしまった青年は、死体処分に困り「蟹、食べるかな?」と蟹を連れて行ったところ・・・!!
    それがきっかけとなり、夜な夜な1人と一匹(?)は人間狩りにいくことに・・・。

    蟹の食べる姿を見て喜ぶ青年と同様に、読んでいる方も蟹に愛着がわいてくるのが怖い。とても恐ろしいことをしているのに。
    でも恐怖感はほとんど感じず、ホラーというよりも奇妙な話だなぁという感想。
    それは蟹が残虐な方法で殺さないからなのかもしれない。蟹にとっては生きるために食べているだけだから。
    そんな蟹にもポリシー(?)があるようで、○○は食べない。らしい。
    「泣けるホラー」とのことですが、泣きはしないまでも読後は切なくなりました。

    それにしても…人間の肉団子って想像がつきません((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
    今度蟹を見つけたらお食事風景を観察してみたいです。

    同時収録の描き下ろし「百合の火葬」は冗長で飽きてきて流し読み…。

  • 表題作がめちゃくちゃ良かった。ちょっとグロテスクなので読み手を選ぶかもしれないけど、グロテスクと切ないのを両立してるってすごい。蟹が好きです。

  • 表紙を見てもっともっとこわいことを考えていたので拍子抜けした。おぞましい自分にドキッとした…。「かにみそ」も「百合の火葬」も「×××Holic」っぽい。友人は蟹版のBLだよと言ってたけど、そうかな?蟹と人の同居なんじゃないカニ?わからないなぁ…(汗)貸してくれたのにごめんよー。


    「かにみそ」は、音が少しグロテスクで気がついたら口に手を当てていました。泣けないしこわくない。切ないとも違う。虚しい、無情で不思議な感じがした。いのちをいただく大切さに気がつくための食育。蟹の最後が潔く刹那的でした。「おまえ、また殺しちゃったの?だめだよぉ。食べるため以外に殺すやつは、」的なことを言う蟹の方が健全なところがいい。でも蟹っておいしいけど正体不明でちょっとこわいよね…。


    「百合の火葬」で完全にこの作者はたぶん女性だなぁ…と思った。妖艶で百合の香りでむせかえり、記憶も気力も何もかも吸い取られる…。そして天涯孤独…やっぱり虚しい感じがした。


    そしてカニ風BLと百合…って…。甘いものを食べた後に辛いものみたいでいいかもしれない。どちらの話にも流星群が出てくるあたりが気になるー。

  • 「かにみそ」食人が題材だがホラーとは感じなかった。主人公のニートの男の子の繊細で優しいけど臆病な心と、拾われた蟹の理知的で、なおかつ人間の心との溝があるようなないような、危うい距離感にハラハラさせられた。「百合の火葬」切なくて苦しくなる気持ちを呼び起こされた。親、子供、友人、と人は色々な立場の中で大切な人を失い、気持ちに折り合いをつけようともがく。清野の正体は私には意外だが良かった。

  • 蟹は想像上の産物で、本当は主人公が人間を喰ってた。ってとこまで先読みできました!はさみを2本持ったガニ股の殺人鬼。横歩きで目は血走り泡を吹く。いかにも仮面ライダーとかに倒されそう。違ってたけど。はさみ男。欠損フェチ。カニバリズム。美食倶楽部。かに道楽。キャンサー・イン・ザ・ダーク。

  • 海岸で拾ってきた蟹と会話。育てているうちに自分の恋人を。。。日本ホラー小説大賞2013優秀賞。もう一つの短編「百合の火葬」にも言えるが、「世にも奇妙な物語」の域を超えない印象。写実的恐怖に加え、精神的恐怖が足りなかったか。

  • 「生きることは食べることでしょ。」何事にも無気力な青年が、ある日海岸で小さな蟹を拾った。蟹は何でも食べ、次第に人格をもち人語を理解するようになった。ふとしたきっかけで死体を処理することを覚えた蟹、それは同時に人の死に何も感じていなかった青年の虚ろな心をも食しているのだった。

  • 海辺で見つけた、ちょっぴり変わった小さな蟹。気紛れに連れ帰り、水槽で飼い始めたがその食欲はすさまじく
    餌を欲しがる仕草は意思の疎通が出来ているように思えてならない。どんどん食べてみるみる大きくなってゆく蟹。
    文句を言ったら返事が返ってきた…!

    中編ふたつが収録された一冊、どちらも好みの雰囲気。特に表題作は結構好きです。
    ジャンルはホラーなのかな、怖い話ではありません。よく考えるとグロい部分もあるんだけど
    かわいらしさすら感じられる蟹にクギヅケ。わたしの脳中では「カニちゃん」と名付けました。
    優しい気遣い、会話が楽しい、そこだけ挙げると理想的。笑

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