- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784041105894
作品紹介・あらすじ
NHKアナウンサー、堀潤が米国留学中に制作したドキュメンタリー『変身』は上映禁止となり、堀のNHK退職のきっかけともなった。その問題作を活字で再現。堀がサンタスザーナ、スリーマイル、フクシマを駆ける。
感想・レビュー・書評
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元NHKキャスターの著者が、自身が制作した日米の原発事故を追ったドキュメンタリー映画を書籍化したもの。
この映画が、著者がNHKを去るきっかけとなったというのも、この事故の象徴的な側面かもしれない。
放射能や原発について、専門的なこと、化学的データの意味などは私にはわからない。だが、チェルノブイリやスリーマイル島も含め、原発事故関連の話を見聞きすればするほど、原子力など、人間の能力を超えた恐るべきシステムであるとしか思えない。
国家の機能停止さえ危ぶまれるほどの危機が予測できるというのに、なぜ原発でなければならないのか?
人間のすることに絶対などありえないのに、なぜ安全だと言って譲らないのか?
ひとたび何かが起きてしまったら、結局は誰かが人柱にならなければ決して収束できないというのに、しかも数十年という月日が間違いなくかかるというのに、なぜこの方法に固執するのか。
人々の犠牲が前提のシステムが、なぜ許されてしまうのか。
よもや、今後は二度と原発の事故は起こらないと、本気で考えているわけではあるまい。
事故の収束のために原発に入った作業員の言葉が重い。
「自分らはあと40年も50年も生きられないので、そうすると今日とか、明日生まれてくる誰かが行かないとどうにもならないんじゃないか(中略)今日生まれてくる誰かが放射能浴びに行かなくちゃ収束しない。」
「1ワットの電気も生み出さない原子炉のために、誰かが犠牲にならなければならない」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ちょっと正義感だし過ぎか。気持ちはわからなくはないが、この調子だと、悪い人に利用されかねないかも。
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忘れてはならない、事故。学ぶべきこと。堀さん、渾身の作品。
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日米の原発事故を追ったドキュメンタリー映画「変身」を、「決して忘れないために」制作するに至った過程とそのなかで著者の体験や考えが、中心に語られている。
http://8bitnews.org/ -
NHK退職の経緯、アメリカスリーマイル事故後の様子と今後も福島を「忘れないために」何ができるか考えさせられる。ツイッター発信、自分ごととして捉え原発作業員にはいっていった長野の男性、すごい、
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原発災害時ツイッターで貴重な情報を流しつづけた堀潤氏。
NHKを退局後 8Bit newsを立ち上げ自由に発信を続けておられます。この本ではNHK在職中での出来事や退職後スリーマイルを取材した話、さらにスリーマイル以前にメルトダウンした原子炉の話など知らないことがいろいろ書かれていました。このような本はできるだけ多くの人に読んでもらいたいと思います。 -
映画を見てみたい。
本のボリュームから仕方ないのですが,
もっともっとたくさんの内容が読みたい。 -
スリーマイル・サンタスザーナ原発への訪問調査が参考になる。
機会があれば映画「変身」を見てみたい。 -
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著者プロフィール
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