部下を持ったら必ず読む 「任せ方」の教科書 「プレーイング・マネージャー」になってはいけない (ノンフィクション単行本)

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041106174

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすく簡潔にまとめられているため短時間で読了。ただし、なるほどと思うことや実践してみたいと思うことが記載されており、ためになった。
    同時期に読んだ古川裕倫氏の「任せ方の教科書」の方がボリュームは多いが、本作品の方が内容が断然頭に入ってきやすい。自分が人に何かを伝えるときも、ボリュームを増やすよりポイントをまとめることがいかに大事であるかを改めて感じるよい比較となった。

  • ごくごく基本的な経営の原則。ただ、この本のセオリーが通用するのは優秀な人材が集まる有名大企業だけだろう。それと、この著者はそれなりに高齢なのに全然「人間味」を感じない。とても冷たい感じがするのは私だけ?

  • ○任せる仕組みが「強い会社」「強い部署」をつくる
    1)経営と業務執行の分離が実現する
    2)ダイバーシティ(多様性)への認識が高まる
    3)グローバル経済の変化に対応できる

    ○権限の範囲を示さない振り方を「丸投げ」という
    丸投げ…指示があいまい。「何でもいいから、適当にやっておいてくれ」
    任せる…指示が明確。権限の範囲が明確。「キミにはこういう権限を与えるので、こういう結果を出してほしい」

    ○報告・連絡・相談は「上司が部下に行う」もの
    部下とのコミュニケーションを円滑にしたいなら「向こうからくるのを待つ」のではなく、こちらから現場に出向いていきましょう。

    ○「期限」と「優先順位」をハッキリ伝える
    的確な指示を出すための4条件
    1)「期限」を示す
    2)「優先順位」を示す
    3)「目的・背景」を示す
    4)「レベル」を示す

    ○上司は部下よりも仕事に詳しいはウソ
    部下のほうが、仕事の範囲が狭いからこそ、深い。

    ○部下全員に60点を取らせるのが上司の務め
    日本の企業では、プレーヤーとして優秀だった人材(80点以上取れる人材)がマネージャーに昇格するのが一般的です。するとマネージャーは、部下の仕事にも80点以上を求めます。ですが、60点の部下全員を瞬時に80点に引き上げることは不可能です。まずは、60点未満の不合格をなくす。そして全員が60点を取れるようになったら、今度は「全員で65点を目指す」のが正しい成長のあり方です。

    ○プレーイング・マネージャーを置いてはいけない
    「プレーヤーとしての能力」と「マネージャーとしての能力」はまったく違います。プレーヤーとして優秀ならば、マネージャーとしても優秀なはずだとの考え方は、錯覚です。プレーヤーとしても優秀だった人が、マネージャーになっても優秀だったとしたら、それは、その社員が「プレーヤーとマネージャーは違う」と自覚し、「プレーヤーとしての自分を捨て、マネージャーの能力を身につけた」「プレーイング・マネージャーであることをやめ、マネージャーに専念した」からです。
    ■プレーヤーとしての能力…自分の仕事をひたすら高めていく能力(80点とれるように努力する)
    ■マネージャーとしての能力…部下全員に合格点(60点)を取らせる能力(多少の不出来には目をつぶる)

    ○自分で抱えてしまう人の3つの特徴
    1)「人間の能力や使える時間は有限である」ことがわかっていない。
    2)部下の仕事が「60点」では納得できない。
    3)判断のスピードが遅い。

    ○部下を動かす3つの方法
    1)上司を好きにさせる
    2)圧倒的な能力の違いを見せる
    3)必死に働いている姿を見せる

    ○部下の短所は「ほうっておく」
    「長所を伸ばす」ことと「短所を直す」ことはトレードオフ(一方を追求すると、他方が犠牲になり、両立しない)の関係にあります。ですから、部下の「尖った部分」は「削るのではなく、そのまま残す」こと。人は「小さい丸より大きい三角形」であるべきです。

    ○石垣の隙間を埋める「小さな石」。これが上司だ。
    仕事は一人でするものではありません。チームでするものです。三角形でも四角形でも尖っていても、組み合わせることで強い石垣がつくれれば、それでよいのです。組み合わせたとき、隙間ができてしまうのなら、「小さな石」を入れて、埋めたり、つないだりすればいい。その「小さな石」こそ、上司の役割です。部下の個性を無理に変えようとするより、個性をそのまま活かし、特長を組み合わせながら仕事をする。みんなを丸くしたり、規格品のように同じ形に整えてしまうと、個性も強さも、失われてしまうでしょう。

    ○リーダーの条件
    1)強い思い…志をもって、自分にできることをやり抜く
    2)共感力…「なぜそれをやりたいと思うのか」「どうすれば実現できるのか」を部下に説明し、共感を得る能力がリーダーには求められています。
    3)統率力…強権力ではなく「丁寧なコミュニケーション力」

    ○自分の「コア・コンピタンス(いちばん付加価値の高いところ)」は残し、それ以外はアウトソーシングする
    「自前主義」では時代の変化についていけない。

  • 著者の体験に基づく、人材育成&組織運営論。具体的で参考になることが、多い。

  • 係長の本、任せ方の本をこれ含めて2冊読了。3冊に共通していて、かつ自分が共感したこと、目からウロコだったことをまとめて、これから新人と若手にどうやって仕事を任せていくか、改めて考えようと思う。
    盆休み前に良著にあたれて良かった。これらを基に、きちんと考えられる。

  • プレイングマネージャ暦数年。
    基本的には共感できる部分は多い。

    が、1点、ぐさりと来た。
    部下の60点品質に納得できない、
    というのは、まさに自分のことだ。
    よかれと思って、80点に引き上げる方法を、
    アドバイス(口出し)してきたつもりだったが・・・
    確かに、これをやってると、
    チームの規模を大きくはできない気がするなぁ・・・

    今はチームと仕事の規模を大きくしたいので、
    60点で納得できる度量を持つよう、
    努力&チャレンジしてみようと思う。

    でも、どうしても自分には難しければ、
    これまでどおり、
    小規模の狭くて深いチームとして、
    組織に貢献する方向に戻そう。。。
    この役割は、この役割として重要だと思うし。。。

  • 出口さんの考え方をもう少し学びたい!

  • 管理職としての日々の仕事に忙殺され、忘れていた事を思い出させてくれた。任せ方という、柔らかいテーマをわかりやすく具体的に書かれており、わかりやすかった。

  • チームリーダーのあり方についてライフネット生命の出口さんの考え。

    ・部下のミスは「問答無用で100%の責任を取る」
    リーダーの責任は①部下の成長、②チームの結果。このマインドをもつことに始まる。

    ・部下には愛をもって仕事を与えろ
    人間は「何もやることがない状態」を嫌う動物。フランスの哲学者・パスカルは「人間の不幸などというものは、どれも人間が部屋にじっとしていられないがために起こる。」と述べている。

    ・部下を動かす3つの方法
    1.上司を好きにさせる(高難易度)
    2.圧倒的な能力の違いを見せつける(高難易度)
    3.必死に働いている姿を見せる(低難易度!)

    ・60代には20-30代の考えは「わからない」
    自分も経験してきたので下の世代の気持ちがわかると思いがちだがそんなことはない。年齢も多様性の1つ、年下からも学ぶ。

    キーワード:チームを誰よりも愛し、チーム1頑張るのがリーダーだ!

  • 所要時間:2時間8分

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著者プロフィール

出口 治明(でぐち・はるあき):立命館アジア太平洋大学(APU)学長。ライフネット生命創業者。1948年、三重県生まれ。京都大学法学部卒。日本生命入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。同年、ネットライフ企画(株)を設立し、代表取締役社長に就任。2008年4月、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命株式会社に変更。2012年上場。2018年より現職。著書に『全世界史(上・下)』(新潮文庫)、『0から学ぶ「日本史」講義』シリーズ(文春文庫)、『歴史を活かす力』『日本の伸びしろ』(文春新書)、『哲学と宗教全史』(ダイヤモンド社)、『一気読み世界史』(日経BP)、『ぼくは古典を読み続ける』(光文社)等多数。

「2023年 『人類5000年史Ⅴ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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