- 本 ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041106495
作品紹介・あらすじ
年老いた犬を飼い主の代わりに看取る老犬ホームに勤めることになった智美。なにやら事情がありそうなオーナーと同僚、ホームの存続を脅かす事件の数々――。愛犬の終の棲家の平穏を守ることはできるのか?
感想・レビュー・書評
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人と上手く付き合うことのできない主人公が、友人の勧めでとある老犬ホームで働く事になる。
様々な事情を抱えた犬たち。こちらから見たら、人間は自分勝手だと思う事でも、仕事だと割り切って犬だけでなく依頼者の気持ちも受け入れなければいけない仕事。大変そうだなぁ。それでも毎日を一生懸命生きている、昨日と同じ日々を求めている犬たちが健気で、本当に可愛く思えた。人と人、人とペット、どちらも共に生きるって大変だ。 -
近藤史恵のさいごの毛布を読みました。
近藤史恵と言えば自転車のレースの小説というイメージです。
主人公は人との付き合いがうまくできない主人公が、仕事をやめて困っているところに、友達から住み込みの老犬ホームの話がありました。
飼い主の都合で飼えなくなった犬を預かります。
確かに、色々な理由で飼うことが出来なくなることはありそうです。
なかなか面白かったです。
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近藤史恵さん作品。読後感が心配でしたが、とてもいいお話で、読んでよかったです。
老犬ホームかぁ。
時代が進むにつれ、どんどん選択肢も増えていきますね。
読んでいる途中、何度も我が家の愛犬をハグして、ワンコに鬱陶しがられましたσ(^-^;) -
表紙の絵とタイトルから「これ人前で読んだらアカンやつ(T-T)」と覚悟して読んだけれど、大丈夫だった(^^;)老犬ホームの話だから、胸がギュッとなるところもあったけれど、ホームで働く人間の方が大丈夫なのかよ!?(゜゜;)と心配になった(-_-;)ワンコも人もどうなるのか、もう少しだけ先の話を読みたかったなぁ(^^)
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極端な人見知りで、何をやっても上手く行かない智美が知人の紹介で行きついた先が老犬ホーム・ブランケット。
慈善事業ではなく、家で飼うのが難しくなった犬たちをきちんと料金をいただいて面倒を見る。そんな老犬ホームで働くのは元高校教師の店長と、訳アリの動物看護士の二人のみ。
その中で智美は悩みながらも、自分の居場所を見つけていく。
老犬ホームに預けられる犬=「不幸」とつい思いがちで、損得関係なく、手を差し伸べそうになる。
しかし、その考えがとても自分勝手であることに、主人公の智美と共に気づかされていく。
決して緩やかな話ではなく、結構重めの個人の事情なども出て来るし、それをいい話に収めることなく、それでもラストにはちょっとうるっとさせてくれる良作。 -
人にはそれぞれ自分に合った居場所が必ずどこかにある。
そう思えた。
老犬センターと人付き合いのニガテな智美。
人相手ではなく、主にイヌ相手の仕事だったから変な緊張が溶けていったのかもしれない。
イヌにもこれほど個性というものがあるのか(飼ったことがないのでわからない)、そりゃ生き物だから当たり前かぁ。
人の気持ちを察して寄り添ってきてくれたりなんかしたら涙が出そう。
著者プロフィール
近藤史恵の作品





