ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい

制作 : 永峯 涼 
  • KADOKAWA/角川書店
4.32
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本棚登録 : 343
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041106624

作品紹介・あらすじ

クリスティン・バーネットの息子ジェイコブは、アインシュタインより高いIQの持ち主。記憶力抜群で数学が大好物。三歳で天文学に強い興味を示し、九歳で宇宙物理学についての独自の理論に取り組みはじめ、十二歳の夏休みには、量子物理学の研究者としてアルバイトも経験した。彼はいずれノーベル賞候補にもなり得るだろうと言われている。こんなジェイクだが、かつては自閉症によってその才能の片鱗すら見出されていなかった。「息子さんは十六歳になったときに自分で靴ひもを結べるようになっていたらラッキーだ」と言われていたのだ。

感想・レビュー・書評

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  • 通勤途中の電車の中で久しぶりにウルウルしてしまった。それも何度も。
    自閉症児を育てる母親が語る、その子供の成長と教育について。世の画一的な、日常生活をする上での所作を身に着けることに注力するのではなく、子供の好きなコト、その分野の才能を伸ばすことで、生活も改善していく。結果、その才能は開花し、まだ子供ながら、大学院またはそれ以上の才能を見出す。何度も困難を乗り越えながら、成長していく子供の姿に感動し、そのように教育することに情熱を燃やし、かつ、他の自閉症の子供達の面倒をみるということに畏敬の念を覚える。この長い休みにぜひおススメ。

  • 何度も読み返したい一冊。
    色んな人が生きているということ、それぞれの生き方があるということ、そして、意味のない人なんていないということ。

    大切な一冊。

  • 当事者本、かつ、育児指南

    とかく優先されがちな公的支援に疑念を抱いたとき、絶望したときに親としてどうしていくか。

    著者もあとがきで記しているが、自閉症児に対してということではなく、どの子を育てるにあたっても、親として一番大切にしなければならないのは、我が子の「幸い」であるということを伝えてくれる。

    原題「the SPARK」をこのタイトルに昇華させた訳者のセンスも素晴らしい。

  • 自閉症の子をもつ保育士。
    熱中することをどんどん伸ばす、認める。
    ジェイコブ・バーネット

    C0098

  • 電車の中で読んでいて、うかつにも涙腺が緩んでしまった。プラネタリウムの講座で居並ぶ大人の中で自閉症と診断された3歳のジェイクが手を挙げて火星の月が扁平な形であるのはなぜかという質問に回答するシーン。自閉症の子供たちのための集いの場として購入した新居をリーマンショックで手放さなければならなかったときに新しい購入者がその場を作ることをその場で約束してくれたシーン。水道管が壊れ水浸しになった家の修理に呼んだ業者に騙されて家財道具も持っていかれた家を修繕するとSNSで協力を求めたときに自閉症支援活動の関係者が大挙して駆けつけてくれたシーン。著者はそうやって、長男の自閉症だけでなく、次男の難病も、自身の脳卒中も、不動産購入での経済的失敗も、夫の失職も、力強く乗り越えていく。
    そう、とてもよい話。

    この本が世の中に出たのは、長男のジェイクが驚くほどの天才でマスコミにも大きく取り上げられたからだが、この本の主人公は明らかに著者である母親の方だ。自閉症と診断されたジェイクに対してその可能性を信じたからこそ、結果として飛び級で大学に入学し、期待の物理学研究者となったジェイクの今がある。ジェイク以外の自閉症と診断された子供たちへの可能性を信じた献身的なサポートとその結果も素晴らしい。TED Talkに出たときの映像があるが、ジェイク自身、学ぶ時間だけでなく自分で考える時間を持つことが重要と言う。自閉症だと診断されていたときは、自分で考えていたので、他の子どもたちのように学ぶことができていなかったのだと自ら言う。
    ”Forget what you know | Jacob Barnett | TEDxTeen”
    <https://www.youtube.com/watch?v=Uq-FOOQ1TpE>

    自閉症の子供たちの治療の話はそれほど簡単ではなく、著者も通常のカウンセリングのことを完全に否定しているわけではない。それでも、できないことに注目するのではなく、子供の可能性や子供がやりたいことをサポートするという姿勢はきっと大切で大変なんだろうなと思う。

    踏み込まれていないが、ジェイクの天才性については、脳神経科学や遺伝子学の観点からもとても興味がある素材だ。

    それにしても、なぜ”The Spark, a mother's story of nurturing genius”がこんなタイトルになってしまったんだろう。このタイトルでは中身がわからないし、かといってキャッチーだというわけではない(どちらかというとその逆)。そもそも「ぼく」は語り手でもない。「母」の物語なのに...。

  • 専門家から文章も読めるようにならないと言われたアスペルガー症候群のジェイコブ君。彼のお母さんクリスティンさんの書いた、彼と家族の自叙伝です。
    彼の中の輝く才能”スパーク”を見出し、伸ばすために最大限のサポートをし、かつ”普通の”こどもらしい生活を送らせる努力も惜しまない。一般論として正解の方法ではないことでも、彼にとって最善と信じることには勇敢にチャレンジをする。
    クリスティンさんだけでなく、父親のマイケルさんの勇気と強さ、温かさを本当に尊敬してしまう。またジェイコブ君をひとりの学者として扱う大学の教授、博士陣もとてもすてきだとおもう。

    今後ジェイコブ君の功績が、さらに世界に轟く日が来るのかなあと楽しみになりました。

  • 一気読み。
    タイトルだとわからないだろうけど、「数式で宇宙の美しさを伝えたい」自閉症男児を育てた母親の奮闘育児(⁉︎)の様子。
    この母親本人はサヴァンとかではない普通の人ということなのだろうけれど、いやいや勝るとも劣らない能力の持ち主。
    不屈の精神、心の柔軟性、人を受け入れる度量、奉仕の精神、あふれるアイデア、どれをとっても並みの人ではない。
    全ての親は自分の育児を多少なりとも反省することと思う(笑)
    育児でいろいろな困難があっても、きっと何かしらの良いアプローチがあるに違いないと思わせてくれる本。

  • 希望に溢れた本だと思う。子どもが失われていく時の絶望からここまでよくやってこられた。
    母の強さはすごい。この子は自閉症やけどどの子にも共通してることも沢山あってこういう家族はいいなと思った。

  • 天才児を持ったお母さんの奮闘記。
    長男ジェイクが自閉症と診断されてから、若干11歳で大学生になるまでの話はとても興味深く、一気に読んだ。
    一見普通っぽいお母さんだが、働き者で、子供を愛し、能力を伸ばしてあげようとする気持ちが桁外れ。それも自分の子供に留まらず、周りの子供達にもそれは及ぶ。
    自閉症児たちが楽しく過ごせるの無料のクラスを開いたり、スポーツイベントを開催したり。その中で子供たちが長所を伸ばしていける最適な方法を発見してゆく。
    まさしく現場の生きた教育の実践者。
    この母にしてこの子ありという感じがした。
    決して裕福な家庭の話ではなく不況、失業、次男の障害、自分の病気にも苦しむ。リアルなアメリカの生活も垣間見ることが出来る。
    それにしてもアメリカ人ってお金の使い方が無謀。
    それでいて慈善家が救世主のように現れる所がなんか凄い。

  • 【546】

    一気に読んだ。今まで読んできた本の中で一番感動したかもしれない。
    わたしの人生を変える一冊になるかもしれない。わりとマジで。
    ぼんやり悩んでたことが、ちょっと見えたかもしれない。

    本編と逸れるところではジェイク母の人生が波瀾万丈すぎるのと、リーマンショク後の恐慌のひどさに驚いた。

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