- Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041106709
作品紹介・あらすじ
大和文化を信奉する「ミヤコ民」と物質文明に傾倒する「帝国主義者」に二分された近未来の日本。美青年剣士の紫風が生徒会長を務めるミヤコに謎の飛行物体が飛来した。それは第三の勢力「伝道者」の宣戦布告だった!
感想・レビュー・書評
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また新しい恩田陸の世界。
恩田陸の文章は読めば、
勝手に頭の中に世界のイメージが構築されていく。
今回の作品は色彩感覚が綺麗で、
タイトルも装丁も格好良いと思う。
そしてこの目次も。何だろうって早く読みたくなる。
「春爛漫桃色告(はるらんまんももいろのびら)
「水澄金魚地獄(みずすましきんぎょじごく)」
「夏鑑黄金泡雨(なつかがみしゃんぱんしゃわー)」
「冥府牡丹灯籠(めいふぼたんどうろう)」
「重陽節妖降臨(ちょうようせつあやかしのこうりん)」
「鯱髪盛双児麺(しゃちほこ、かみもり、ついんずめん)」
「幻影払暁縁起(げんえいふつぎょうえんぎ)」
オチは…
ここ数年の恩田陸を考えるともはや許容範囲(笑)
それにこのストーリーから行けば、逆に有りかな。
でも本当は、まとめてブラックボックスに放り込むようなオチじゃない作品が読みたい…
これの恩田さんのインタビューを読むとすべて狙って書いているようなのですが…
出来れば違う最後を…
http://www1.e-hon.ne.jp/content/sp_0031_i1_201402.html
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皆さんのレビューを見ていてもわかる通り結構賛否両論分かれる内容かな、と。
全体的にノリがアニメやラノベっぽい雰囲気なので、普段そういう物に馴染みのない方
あとは今までの恩田陸さんの学園モノみたいなのを読みたかった、という方は「期待外れだったな・・・」と感じてしまうかもですねー。
確かに少し恩田さんらしくないところもありますが、私はアニメも見るので特に違和感なく読めましたし、アニメ化してくれないかな〜と思いながら楽しく読めました。
ですがミッチーやももクロ等、リアルの人物(芸能人)を使ったようなネタはあまり今までなかった気がするので少しびっくりしましたが。
あとラストが尻すぼみな感じというか、少し物足りないのはもう恩田陸とはそういう作家さんだと思って読んでるので特に何も感じなかったですねー笑
あ、もうこんだけしかページ残ってない!これはいつものパターンだな、みたいな感じで!笑 -
アニメで見てみたいかなと最初は思った。
読んでいると鮮やかな映像と魅力的なキャラが浮かび上がってくるから。
でもそうするにはちょっとストーリがもの足りない、というか小説としてももの足りない…?
と思っていたがラストを読んで合点がいった。
これは「ミヤコ」のPVだ。
全編通して映像としての華やかさとか派手さとかを前面に出しているように思う、どの場面も映像としてとても映える。
物足りない点もあるけれど、これはきっとそういうものとして楽しんだほうが素敵。
続編的なものがあるならぜひ読みたい、もちろん映像化も大歓迎! -
恩田陸の近未来SFファンタジー?
古き良き日本の伝統に回帰したミヤコと享楽的な生活を続ける帝国主義エリアが入り乱れる日本。服装から好む色彩、法律までてんでばらばら。互いに背を向け相容れず、政治も外交も実質二本立てになっている世界。
って設定はものすごく好みなんだけど、肩透かし半端ない。いつもの恩田陸らしい濃い雰囲気が全くなく、軽い。とにかく軽い。下手なノベライズ本を読んでいるようで全く入り込めなかった。
細かい設定が安っぽく、面白いキャラもたくさん出てくるけど活かしきれてないような。え、この人これで出番終わり?ってのがやたらと多かった。
ラストの演出も白々しい。
ネーミングもどうなの。ミッチーとか。笑。
新しいことに挑戦したんだかはわからないけど、いつもどおりに描いてほしかった。残念。 -
古風な日本を再現したミヤコと帝国主義のイデオロギーの対立?と、思いきやそうでもなかった。
「精神感応」的な文章と、ライトノベルっぽい世界観とを併せたエンタメ小説です。
著者プロフィール
恩田陸の作品





