USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?
- KADOKAWA/角川書店 (2014年2月26日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041106976
作品紹介・あらすじ
ヒットメーカーが実践するイノベーション・フレームワークとは何か?ヒットが次々生まれるアイデア発想、4つの技法。
感想・レビュー・書評
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良書 大変参考になりました。アイデアだしするのをすごいと思いましたが、理詰めで目的を達成するための方法をなんども思考実験をするところが、森岡氏の本当に怖いところだと思います。
流れは以下です。
・目標について、本当に事業にのるかを、数字とトレンドで予測する
・目標に向けてやるべきことを段階的に整理する
・問題を整理して、目的を達成するための条件などを箇条書きにする
・妥協せず、顧客の目線から、サービスを検証する
・現場に何度も何度も言って、データの裏付けをとる
・決めたら、トップを説得して事業化を行うとともに、現場を説得して質のよいサービスを期日までに作り上げる
構成は以下の通りです。
プロローグ 私は奇跡という言葉が好きではありません
第1章 窮地に立たされたユニバーサル・スタジオ・ジャパン
第2章 金がない、さあどうする?アイデアを捻り出せ
第3章 万策尽きたか!いやまだ情熱という武器がある
第4章 ターゲットを疑え!取りこぼししていた大きな客層
第5章 アイデアは必ずどこかに埋まっている
第6章 アイデアの神様を呼ぶ方法
第7章 新たな挑戦を忘れるな!ハリーポッターとUSJの未来
エピローグ ユニバーサル・スタジオ・ジャパンはなぜ攻め続けるのか詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
USJの業績が落ち込む中、社外からマーケティングの専門家として招かれ、V字回復させた、筆者のアイデア発想法。
筆者はバリバリの左脳人間で、センスでアイデアを思いついているわけではなく、ロジカルにアイデアを生み出している。
強いアイデアを生み出す確率を高める
イノベーション・フレームワーク
1フレームワーク
①戦略的フレームワーク
考えるべきアイデアの必要条件を導きだす方法
目的→戦略(必要条件)→戦術(アイデア)
弱点:戦略を比較しただけでは、選択できない場合
②数学的フレームワーク
ロジック
足して100になる仮設を立てて検証する
●勝つためには何が「必要条件」となるのか見当がつくようになる。
●何を必死に考えないといけないかがわかるようになる。
●宝が埋まっている可能性の高い箇所を掘れるようになる。
●結果として良いアイデアをひらめく「確率」が向上する。
2リアプライ
世界中からアイデアを探す
この世界中のどこかに、過去から現在に現在に至るどこかに、似たような問題に直面した人がいるのではないか?
3ストック
アイデアを思いつくには、そのアイデアにまつわる「文脈」のことをよく知っている方が圧倒的に確率を向上させる。蓄積された豊かな情報が「ストック」。「ストック」とは、そのポイントで釣果を上げるために有効な知識や経験などの「情報の質的・量的な蓄積」
4コミットメント
どれだけ必死に考えられるか。
「良いアイデアを絶対に思いつくぞ!」という気力 -
【星:4.0】
限られた資金、時間という制約の中で、いかにして著者がUSJでのハリーポッター建設までこぎつけたかという奮闘経緯が書かれている。タイトルにある「後ろ向きジェットコースター」はその奮闘する中でのアイデアの1つであり、他にも数々のアイデアを生み出しヒットさせていったことがわかる。
この本でよかったのは、そのアイデアを発想するための再現性のある方法が書かれているところである。アイデア発想とは閃きも当然必要だが、その閃く確率を可能な限り高めるやり方があることを著者は力説している。
相変わらずこの著者の本は良い。 -
2010年度〜2016年度のUSJの奇跡的なV字回復(というか、それ以上の✔️チェックマーク型成長)を成し遂げた最強マーケターの前半戦終了目前の2013年末に書かれた本。
本人予言通り、2013年度に開業年度以来の入場者数1000万人を達成し、この後も記録を伸ばし続けて、2016年度には入社時の730万人の丁度倍の1460万人を達成し、勇退。ザ、プロ経営者という感じで惚れ惚れします。
本人分析によると、決して天才肌ではなく、左脳型人間とのことですが、成功の必要条件を徹底的に詰めて、それに当て嵌まる具体的なアイデアはそれから考える、という手法は、合理的な筈なのに、目から鱗だった。あとは、成功するまでとことん執着する姿勢が素晴らしかった。著者は年代的には同級生なのだが、自分は甘いなあ、、が素直な感想です。 -
答えば現場にある。
アイデアはどんな時にふってくるのか。
さんざん、歩き回り考え抜き
そして眠りに落ちたとき夢の中で
反対に走ってるジェットコースターを見る。
昼間見た映像が、逆回転再生された。
アイデアがふってくる瞬間というのは
リラックスしているとき。
やっぱ、緩急が大事。
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かなり面白い
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【でない答えはない】
前提条件を明確にすることは非常に重要です。
制約がないとアイデアはでません。条件がないと何でもできてしまうので、頭を働かし知恵を絞り出す必要がなくなります。
最近特に思うのですが、もうこれでもか!というぐらい考えた事柄については何か「ひらめく」ことがわかってきました。しかも、腑に落ちるアイデアが浮かぶのです。
どうすればいいのだろうという問題に直面しても、集中して考えれば「何かでてくるのではないか」と思えるようになってきました。
怖いものなしです。(←えらそーに) -
勤務先で推薦されていたビジネス書。外資系やり手ビジネスマンのお話。筆者は私と同じ年である。主題は発想法ということになっているが発想法としてはあまり目新しく無かった。(大きな)目標を立て、(考えぬいた)戦略を立て、(死ぬ気で)実行する、というただそれだけを必死にやって、USJを立て直した話。教科書どおりだが、それをやり切ることが、いかに難しくて、やったら結果につながるかが、USJという身近なパークを通じてよくわかる話。我が身を振り返えると、目標小さいな、とか、あんまり考えないでエイヤーで戦略立ててるな、とか、そんなに必死になってないな、とか思う。
著者プロフィール
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