ただいまが、聞こえない (単行本)

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著者 : 坂井希久子
  • KADOKAWA/角川書店 (2014年3月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041107164

作品紹介

埼玉県大宮の郊外に暮らす和久井家。BLオタク長女のひきこもり、高二デビュー次女の不良、父の浮気、そして母の病……。それぞれ事情を抱えた家族がバラバラになり、そしてひとつになるまでの感動の家族小説。

ただいまが、聞こえない (単行本)の感想・レビュー・書評

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  • 死者は出ないけど「明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち」に雰囲気が似ているような…。

    第一話(各章に散りばめられているけど…)のアブノーマル感にドン引きしないで、せめて第三話まで読んでみて下さい♪だんだん、どんどんよくなります。(たぶん)

    私は変な話が好きなので、第一話からすぐに引き込まれてしまいましたが、芸者とか落語の世界観にも触れられる第三話、四話の小粋な感じが特に好きです。

    ググってみたら坂井希久子さんは、売れっ子SM界の“カリスマ女王様”だった?そうで、なるほど納得!

    杏奈、沙良、万千子、おばあちゃん、徳雄。中川さん、瑛作(A作)など脇を固める人物も個性的。

    万千子と徳雄の心情が語られてゆく、最終話は少し涙がにじんだ。

    坂井さん、ちょっと好きな感じがする。他も読んでみたい。

  • 『ぱんつ、譲ってくれませんか。』
    家族の良い話かと思っていたら、いきなりこんな文面から始まった!!

    和久井家のメンバーで視点を変えながらの短編集。
    個性が強かったりで、分かり合えない家族はうまくまとまれずにいたけれど、あるきっかけから力を合わせて一緒に頑張ろう!と再生していく。
    冒頭のヘンタイの話から、最後は泣けるなんて思っていなかった。
    『それでもどうかこの手だけは、ずっと離さずにすみますように。』って、パパ!頑張れ!!

  • まっき~♪さんの
    死者はでてこないけど「明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち」に雰囲気が似ているような…。
    のレビューにひかれて読んでみました。

    4人家族と祖母、それぞれの視点から描かれる短編連作。
    祖母と、長女のBFが良かった。

  • 久しぶりに泣けた本。初めの章はテンポよくコミカルなお話だったけど、最後の』永遠の愛を誓った日』がよかった。

  • バラバラで壊れかけた家族の再生を描く連作短編集。
    立場を変えて見ると、今まで見えなかったものが見える。
    自分自身も「家族」について考えさせられた。
    相手を思いやり日常のなにげないことを幸せだと感じられることが「家族」なのかも。

  • 誰も集うことがないのに広いおしゃれなリビングを持つ和久井家。
    商社勤めの父親は部下と不倫。
    美人の母親は夫に幻滅してキャバクラでバイト。家事を放棄し、自分似の長女だけを溺愛。というか過干渉。
    長女は母親に束縛されて人とのコミュニケーションが下手。腐女子。
    次女は美人に生まれなかった自分が嫌い。愛情に飢えている―

    こんな感じのバラバラ家族。母親の毒親っぷりがすごいなと読み進めていくと、徐々に家族それぞれへの印象が変わってきました。
    みんな寂しくて家族を愛したいし愛されたいんだなと。
    でも、その思いが強すぎて空まわりだったりタイミングが合わなかったり、とにかくうまく伝わってない。

    でも、おばあちゃんと佐藤くんという存在がうまく潤滑油になってくれてる。
    決定的なのは、もちろん終盤のあの件だけど。

    「家族なんだからいいじゃん」という甘えや残酷な遠慮のなさが家族を壊すけど、家族だからこそ「今更?」な状態からでも再生することもできるんだな。

    本筋とはちょっと逸れるけど、古き良き日本や伝統芸能や丁寧な暮らしといったものが好きな私は、おばあちゃんと佐藤くんの章がすごく良かった。

  • 最初の一編のインパクトが強すぎて、どんなキワモノな小説なのかと身構えましたが、読み通してみるとひとつの家族のゆるやかな再生に至るまでをそれぞれの視点で描いた物語として、安心できる連作短編集になってました。

    反抗期真っ只中の高校生、腐女子満喫中のその姉、自分磨きに毎日忙しい美魔女な母親、そして存在感のひどく薄い父親。

    その家族と、母方の祖母、姉の知人の青年のエピソードも加えて、ときに笑えてときに切なくさせる家族の物語がつづられています。その全編を通してだれかがだれかを思うことのやさしさが根底にあり、やさしい気持ちを呼び起こしてくれます。

    家族がそのかたちをまた取り戻すきっかけは重い出来事だったけれど、実はつかず離れずの絆を育みつづけていたのだなあと思うと、自然とほっとさせられてきます。

    そうして、支え合って生きていくのだろう彼ら彼女らの未来が、どんな展開を迎えてもきっと素晴らしいものであるようにと、そう願いたくなりました。

  • 4人家族のそれぞれを主人公に話が進む短編集。
    父は浮気し、母は美容につぎ込み熟女キャバでバイト、長女美人なのにBLが好きで、落語家を目指す彼氏と付き合い、次女は変態にパンツを譲れといわれ、そんな中、大学受験。
    なかぬか面白かった。

  •  最初の話から、こういう構成を考えていたのだろうか?
     この話だけ、少しばかりトーンが違っている感じがする。

  • 和久井徳雄・万千子夫妻、娘の沙良と杏奈.万千子の母の元芸者のおばあちゃんが織りなす物語だが、冒頭の中川の話は意表をついた感じ.徳雄と万千子の出会いやおばあちゃんの若い時代の話し、さらに沙良と付き合い始めた落語家志望の佐藤くんの存在が絡んで、面白い話しが展開する.万千子の乳がんが判明した後の、最後の豆まきの場面は少しジンとくる.

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