醒めながら見る夢

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 97
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041107287

感想・レビュー・書評

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  • 『生と死』がテーマである。
    題名どおり人間の一生は醒めながら見る夢である。
    個人的には亜紀の話し方(バカボンのパパ風)がしっくりこなく残念だった。それも個性とらえれば良いのか。
    全員、京都弁の方が耽美的な作品に仕上がるのだ。

  • テーマは「生と死」だろうか。それも、狂気染みた、ね。
    登場人物全員が狂気に溢れかえっている。
    分からなくもない、と思う部分もあったが、やはりそれも行きすぎたものだった。
    「死者には心がないので、無表情に見える。死後の世界はこの現世世界と重なっている。死者と人間は同じ場所に存在する。」
    優児の話で僧が言った言葉。この言葉が何よりのこの本をあらわす言葉なのではないかと、読了してから感じた。
    この、優児の話が始まった時に物語はどんどん進んでいく。今までのも確かに、狂ってた。でも、優児が狂い過ぎてて、なんだか可哀想になってきて。この話が、起承転結で言う転に当たるのではないだろうか。

    やっぱり辻さんの書く言葉は胸を打つし、その言葉の裏には愛がある。今回の話は、その愛が少しひん曲がっていたけれどとても考えさせられた話だった。

  • 短編が連なったような形式で、時系列がばらばらのようで繋がっているというのは進み方として面白かった。

    わざとなのだろうけど、ある登場人物の口調が変わっていて、雰囲気にまとまりの無さを感じた。
    長さのわりに登場人物が多めで、ああなるほどこういう人ね、とやっと理解できたところで急にいなくなるから、肩すかしをくらったような感覚があった。

    『冷静と情熱のあいだ』が好きだっただけにすこし残念な印象を受けた。

  • 一見バラバラな登場人物かと思いきや、どこかで繋がっている。最後は、ああそういう事だったのかと。
    そんなに面白くはなかったです。

  • 2016.12.25読了。

    テーマがよくわからなかった。
    各章、一人の人物が主に話が進み、その主人公たちはみんなつながっている。姉妹、親子、恋人同士など。そして最後に一つの話としてこの話は終わる。こういう流れは好きなのだが、設定が好きになれなかった。一つの話としても面白くなかった。
    余談だが、京都弁はネイティブに見てもらったかもしれないが、なんか不自然な気がした。作者ご本人がネイティブではないと無理ではないかと思うが。ニュアンスは伝えたい本人、つまり作者にしかわからないから。しかしこれはそれほど重要なことではなくて、話が面白ければそれでいいのだけど。

  • う~ん。

  • ギブアップ

  • もうちょっと違う展開を期待したのですが・・・

  • なんだったのか、この話は…。
    単純に面白くないなと感じた。文章も、難しく感じるような言葉をわざと並べているようなのが気になった。
    私とはあまり合わない作家のようです。。。初めてではなかったんだけど。

  • この作品は登場人物全員が狂ってる。しかし、その狂ってる感じが作品を盛り上げている気もする。姉を崇拝する妹はシスコンというより何か別の次元の感情でらないだろうか。表紙の美しさとかが吹き飛ぶくらい中身はぐちゃぐちゃドロドロ。結末がすごく良かった。辻仁成の作品で1番好きかも。

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著者プロフィール

東京生まれ。1989年「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞。以後、作家、ミュージシャン、映画監督など幅広いジャンルで活躍している。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年『白仏』の仏語版「Le Bouddha blanc」でフランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の外国小説賞を日本人として初めて受賞。『十年後の恋』『真夜中の子供』『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない』『父 Mon Pere』他、著書多数。近刊に『父ちゃんの料理教室』『ちょっと方向を変えてみる 七転び八起きのぼくから154のエール』『パリの"食べる"スープ 一皿で幸せになれる!』がある。パリ在住。


「2022年 『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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