Burn.‐バーン‐ (単行本)

  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 1122
感想 : 77
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041107294

作品紹介・あらすじ

心を失くした天才子役、魔法使いのようなホームレス、愛に満ちた気さくなドラッグクイーン。渋谷・宮下公園で巡り逢った3人は、やがて家族のように互いを慈しみ大切な存在になっていく。家族と愛を問う、感動物語!

感想・レビュー・書評

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  • 文句無しの面白さ。
    「レイジ、魂を燃やせよ」グッときました。
    面白すぎて一気に読んでしまいました!
    徳さんかっこよすぎる。
    途中、別作品の人物が少し出てきたのもよかった(^-^)
    完全に加藤シゲアキ先生の描く世界の虜です(*^^*)

  • 著者の作品は読み易くて独特の空気もあってすき。登場人物を覚えておくことがはじめは難しかったけれど、物語にはすぐに引き込まれた。儚くてキラキラした雰囲気と、ホームレスのおじさんやオカマのママとの純朴な関係性がすき。坂木司さん作品やインディゴの夜シリーズを連想したりした。関西弁の登場人物の言葉が品のなさを強調していて苦手だった。行けないと言う小学生に対しての学校に行きなさい発言もそこだけ抜き出してモヤッとしてしまったりした。前作のミズミンのことがちらりと登場したことには嬉しくなった。

  • 色んな事が起こるのに、どれも同じ調子で物語が進む。ハッとしたりグッときたりしないのはどうしてだろう。お話は面白いのに。

    徳さんの壮絶なシーンでさえ、なんとなく読んでしまって、もう一度読み戻ってしまった。

    上手いと思うし、素敵だなと思う言葉もあるのだけれど。

  • まだ傘を持たない蟻たちはを残しているので一番というには早い気もしますが、一番好きです。母の経験がまだ浅いからか、母の気持ちにも子の気持ちにも感情移入したように感じます。

    加藤さんの作品に出てくる登場人物が毎回とても素敵だなと思います。特に女性の人物描写が丁寧で、どうして男性作家なのにこんなに女性が魅力的に感じる女性を描けるのだろうと思うのですが、男性作家だからこそ出来ることなのかもしれないな、とも思いました。

    車で3人が話すシーンは泣きました。きっと今後何度も読み返すであろう私にとって大事な大事なワンシーンです。

  • まずは装画がステキ!表紙に一目惚れして読み始めました。
    前作の閃光よりはこちらのほうがタイプでした。前作はサブカルに疎い者としては、なんとなくページが重かった…
    今回は灯・光・炎をテーマにして、時間軸の中にある伏線が最後はすっきりした感じ。読み終わった後、伏線回収が楽しかった。
    最初と最後のセリフを「ただいま」で揃えてくるあたり、おしゃれだせ、加藤シゲアキ。

  • 圧倒される物語世界だった。
    とにかくページをめくる手が止まらず、それは、「面白さ」「これからどうなるのか、という興味」と同時に「なぜそうなのか?を知りたいという欲求」のせいだったと思う。
    天才子役である、ということの意味について言及している部分はとても興味深かった。役を演じるということの本質をついているようにも思う。
    徳さんとの出会い、ローズとの関わりもまた大変興味深く、だんだん心を取り戻していく様子はドキドキしながら見守っていた。
    読み終わって、なんだかわからないけど熱い気持ちになったけれども、しばらくすると、いや待てよ、という思いが沸き上がってくる。
    それは、「もうちょっと書き込んでほしかったな」という読者としての要望なのだが、レイジと母親との関係や、演出家として再出発した過程(しかもそれで演劇大賞までとっている)ももう少し知りたかったと思う。
    加藤さんなら書けるんじゃないかなあと思うのだ。
    前作2作に比べて格段に読みやすさと深みが増してきたので、今後がとても楽しみである。
    芸能界という大きな武器を、この先どう使っていくのか、あるいは使わないのか。しばらく目が離せない作家だと思う。

  • 魂を燃やせよ。キザで恥ずかしい台詞だけど、ちょっと救われる。誰が言ってたか思い出せないけど、「一生懸命はかっこいい」。真剣に取り組めばそれだけ傷つくこともあるけどね。加藤シゲアキ、結構好きだな。良い意味でなんのひっかかりもなく読める。そして、スッキリする。

  • 脚本家の男性が忘れてしまっていた20年前の出来事を思い出していく話。徳さんの最後のマジックや、最後のローズのところ。嘘だと思っていた本当のこととか。作りが上手くてドンドン読み進めた~!前の作品の子が出てきてちょいびっくり!

  • 読みやすかった!

  • 面白くて一気読み。
    大人になったレイジがかつて徳さんと親しくしていた男性と再会し、自治体の強制撤去で表向きはきれいになったように見える街でなにが起こっていたのか、公園から追い出された人たちがその後どうなったかなどを語っているシーンが強く印象に残った。
    他にも、有名人やホームレスやドラッグクイーンに投げかけられる周囲の無遠慮な好奇の視線や偏見などに対して、問題提起されているのもいいと思った。
    本書ではレイジが新たな可能性を見出し、その前途が楽しみになるような結末になっていたので、爽やかな気持ちで読み終えた。

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著者プロフィール

1987年生まれ、大阪府出身。青山学院大学法学部卒。NEWS のメンバーとして活動しながら、2012年1月に『ピンクとグレー』で作家デビュー。以降『閃光スクランブル』、『Burn.-バーン-』、『傘をもたない蟻たちは』、『チュベローズで待ってる(AGE22・AGE32)』 とヒット作を生み出し続ける。2020年刊行の『オルタネート』で、21年に第164回直木三十五賞候補、第42回吉川英治文学新人賞受賞、第18回本屋大賞第8位、第8回高校生直木賞受賞。アイドルと作家の両立が話題を呼んでいる。

「2022年 『1と0と加藤シゲアキ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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