宗教改革の物語 近代、民族、国家の起源 (ノンフィクション単行本)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 84
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041107362

作品紹介・あらすじ

近代、民族、国家、ナショナリズムの起源となった宗教改革。この知識なくして近代以降を、国際社会のゲームのルールを理解することは出来ない。佐藤優がすべての力を投入し、我々を世界水準の知識人へといざなう!!

感想・レビュー・書評

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  •  ルター、ツヴィングリ、カルヴァンらの宗教改革者の100年前にチェコにヤン・フスが登場し、火あぶりの処刑に遭う。そしてさらにその100年ほど前にはイギリスにウィクリフが登場。著者はそこから宗教改革が始まっていると主張する。少なくともチェコにおいては、1次革命がフス、2次革命がルターたちだと言い、更にチェコ人が民族性を失わずに現在に続いているのは、フスを生み出したという誇りから来ていると言う!ルター以降のことはほとんど触れられておらず、ウィクリフの聖餐論、そしてフスの教会論。また当時のカトリック教会のローマ・アビニョン分裂と3教皇の鼎立があり、その堕落からフスは教皇を悪魔の手先だと考え、公同の目に見えない教会の存在を主張したという。確かにルターの思想を先取りしているわけであり、ウィクリフ派が精神運動にとどまった故に、社会に与えた影響が限定的であったのに比較してフスは政治革命を伴ううねりを起こしたという説明は、著者がチェコ好き!ということを別にしても理解できる。フスの挫折は時代が早すぎたのかと思わざるを得なかった。

  • ヤンソン・フスの宗教改革について。これまた引用だらけで、非常に読みにくい。やはり引用を飛ばして読む。

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著者プロフィール

佐藤優 Sato Masaru 1960年東京都生まれ。作家・元外務省主任分析官。英国の陸軍語学学校でロシア語を学び、在ロシア日本大使館に勤務。2005年から作家に。05年発表の『国家の罠』で毎日出版文化賞特別賞、翌06年には『自壊する帝国』で新潮ドキュメント賞、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『修羅場の極意』『ケンカの流儀』『嫉妬と自己愛』など著書多数。池上彰氏との共著に『ニッポン未完の民主主義』、斎藤環氏との共著に『反知性主義とファシズム』がある。

「2023年 『ウクライナ戦争の嘘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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