浪速のロッキーを<捨てた>男稀代のプロモーター・津田博明の人生

著者 : 浅沢英
  • KADOKAWA/角川書店 (2014年4月25日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041107591

作品紹介

成功とは何か、幸福とは何か、人生とは何か。人生を賭し、18年の歳月を費やしたノンフィクション。

浪速のロッキーを<捨てた>男稀代のプロモーター・津田博明の人生の感想・レビュー・書評

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  • 普通ならば、ジムを立ち上げた会長とボクサーの成功物語になるはずが、読んでいて非常に後味悪く胸が痛む内容になっている。津田会長がジムを立ち上げるまでの苦難の人生と、ブームの中にも冷静に赤井の才能に早々に見切りをつけ、ジムの存続を模索する経営者としての才覚が、悲劇的な結末に結びついたような気がしてならない。何故赤井と共に燃えて、可能性にかけることができなかったのか。事実、津田会長はこの後経営者としては成功するのであるが、そのためにヒトの人生や夢が軽んじられていいのか、非常に考えさせられる。赤井が一命をとりとめ、現在活躍しているのが救いではある。

  •  どこか焦点が合わない眼鏡をかけて歩いている気がする。そんなスポーツノンフィクション。
     なぜ稀代なのかが、よく分からない。
     ただ、赤井さんのボクサーとしての実像を伝えることには成功している。

  • 良かった!良かったんですが終盤、「おそらく~」「~はずである」「~かも知れない」という表現が気になってしまった。当事者から話を引き出すのが難しかったのは文章中から伝わってくるんですが…。

  • 赤井英和、井岡を育てたグリーン津田ジムの津田会長のルポ。
    こうかくと成功物語のように思えるが実際はドロドロの人間の葛藤。
    どうしても成功したいと願う津田会長の業とでもいうのだろうか。津田会長の成功とともにまわりの人間関係に軋轢がおきまくっていく。晩年は幸せだったんだろうか?赤井と和解できなかったことはどうおもっているのだろうか?成功と幸せについて考えさせられる。
    赤井が成功しそしてボクシングに恩返しでコーチをしてるのが読後感で唯一さわやか。

  • 何とも異色のプロモーターである。
    経歴は元プロボクサーではなく、タクシー運転手の業務の傍らジムにかけつけ、時には理髪師の腕を活かして練習生の頭をカットする。
    指導は手取り足取り懇切丁寧で、自宅や公園でもつきっきりで教え、練習後には生徒の体を拭いてやるほど献身的だ。
    弱小のジムの会長らしく、時には新幹線の車内放送を利用して、ジムの宣伝にも余念がない。
    従来のミットを構えつつ同時に算盤もはじく、狡知に長けた傲岸不遜のプロモーターのイメージとは異なり、津田にはどこまでも不器用で純粋な印象がある。
    ただ正直言えば、津田が赤井という傑出したボクサーの世界への挑戦に寄り添いながら、なぜ去っていった竹ノ内に未練を残し、赤井より魅力も戦績も劣る杉本に執着したのか最後までわからなかった。
    赤井にしてみると、教えてくれと何度も頭を下げ、ジムの立ち上げの際には自ら練習生をリクルートし、最大の後援者の心までとらえたのに、津田に自分の成功の可能性を最後まで信じてもらうことは出来なかった。
    「津田が自分に交互に向けてくる甘い蜜と冷たい棘の記憶は、消化されない心の澱となって残り続けるしかなかった」という赤井の複雑な感情は読者の胸を打って止まない。

    カバー絵がタクシーの制帽をかぶったまま練習生のパンチを受ける津田の写真であればもっと良かったのに残念。
    というより本書の中で写真が一切使われていないのは、関係者の同意を得れなかったためか、何とも解せない。

  • グリーンツダジム会長だった津田博明の評伝。良かったけど、もっと津田会長、赤井英和さんのドロドロ心の動き、対立が知りたかった。

  • サブ・タイトル「プロモーターの人生」に、
    やや違和感を感じる。
    実際には故津田氏の人生を、
    タレントになる前の赤井英和氏との関わりまでに限って
    追っている。

    津田氏の人生の大きな光であると言える
    井岡弘樹氏は全く出てこないと言っていい。

    読み進めているうちは
    「著者は、津田氏が嫌いなのだな。
    生前に冷たくされたか何かでくすぶっている感情があるのだろう。」
    と感じていた。

    津田氏の、虚言の数々、
    現代風に言うと「盛っている」ということになるのだろうか、
    「ホラ」ではすまされないような詐称。
    それから愛情の強さから抱いてしまう冷酷さ。
    恩に報いない利己的な部分、他人を利用する部分。
    自らの成功のみを追わざるを得なくなった人の悲しさ。

    著者は、通常人が晒してほしくない内面を
    いやというほどあぶり出し、また、解析する。
    故人が生き返ったら、または赤井氏が読んだら、
    「そこはそやないねん」と言いたい部分もあるだろう。

    しかし、
    最後まで読んでやっとわかった。
    著者は、そういう矛盾を抱えた津田氏が、
    抱えているからこそ
    好きだったのだ、ということが。

    味わいのある1冊。
    ただし、ボクシングに一時期でも狂って、
    興行の仕組みなどにも興味を持ったことがある方以外には
    あまり薦められない1冊でもある。

  • タクシー運転手をしながら西成の公園で自分の妻子をほったらかして若いボクサーを育てたプロモーター津田博明の人生。浪速のロッキー、赤井英和は単なる商品だったように読み取れましたがスポーツでありながら興行であるボクシングの宿命なのかもしれません。著者の思いとは違って、赤井英和に思い入れがあるからか私には最後まで津田博明の生き方を受け入れられませんでした。

  • ボクシング興行を続けることで男は何を損なったのか?~[ブックソムリエ ~新刊ワンショット時評~ 幅允孝 = 文] - Number Web
    http://number.bunshun.jp/articles/-/820935

    純情と冷徹さから生まれる「痛み」の物語(評者:城島 充) | 今週の必読 - 週刊文春WEB
    http://shukan.bunshun.jp/articles/-/4077

    熱意と冷徹さ、男たちの宿命 (スポーツライター・藤島大):日本経済新聞
    http://www.nikkei.com/article/DGXDZO71130850T10C14A5NNK001/

    ジム会長の愛情と欲望(評者:藤島大 スポーツライター) 北海道新聞社
    http://www5.hokkaido-np.co.jp/books/
    KADOKAWA/角川書店のPR
    http://www.kadokawa.co.jp/product/321310000107/

  • 実家近くの千里中央の田村書店で買った。大阪にはいい本屋が多い。タクシー運転手をやりながら、西成で小さなボクシングジムから始めた男の話し。

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