高校事変 IX (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 414
感想 : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041108345

作品紹介・あらすじ

フェリーでの激闘から数日。公安の監視を受けながら学校生活を送る優莉結衣は、船上で果たせなかった田代勇次との決着の日が近く訪れることを予感していた。多くを失い、手負いの獣と化した勇次は民家に潜伏し、復讐の機会を虎視眈々と狙う。威嚇、攪乱、陽動――ついに最終決戦の火蓋が切られた。血で血を洗う抗争の果て、宿命の2人は壮絶な一騎討ちに。果たして勝負の結末は? JK青春ハードボイルド文学の最高到達点!

感想・レビュー・書評

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  • もうこの『高校事変』シリーズも9作目。

    この巻も非常に面白かったが、いままでとは雰囲気が少し異なっていた。

    8作目の最後で唯一生き残った田代グループの長男、田代勇次との決着がつけられる。

    思えば田代勇次と主人公の優莉結衣は、同じ年であり、同じ高校に通い、猛毒親に育てられたというある意味同じ境遇であった。

    田代勇次はベトナムから日本に帰化し、東京オリンピックのバトミントン代表選手として金メダルを期待されていたスポーツ万能のイケメン。
    一方、日本史上最悪のテロリストのトップの娘として生まれた結衣。
    そこには全く共通点はあるはずもなかったが、根底にあるのは同じものであった。
    それは 
      親からの愛の欠如
    である。
    それを二人は、身近な大人に求めるも、彼らが本当のそれを得ることはなかった。

    そんな二人が殺しあう姿は、見ていて息苦しいものがあった。

    結衣の生きる先にはなにがあるのだろうか。
    次巻はもしかしたら最終巻なのか。

    結衣の心の平穏は訪れるのか・・・。

    それは自らの死によってしか永遠に得られないのかもしれない・・・。

  • 田代勇次との最終決戦と謳われたこの巻。
    しかし、何やら優莉結衣の状態がおかしい。発熱の兆候が。風邪?まさかコロナウイルス感染?
    逮捕されまいと神経をすり減らすうち、ストレス性高体温症というものになったようだ。
    次から次へと人を殺し、自分だけが生き続ける結衣は、その意味はどこにあるのかと思い悩む。
    高熱で集中力を欠く結衣にいつものキレはなく、この巻の前半はまだるっこしい展開。
    病院で警察の監視下に置かれていた結衣は、何とか脱出し、勇次との最終決戦に。
    勇次に唆された半グレたちの暴動は、市街戦の様相を帯びる。
    血で血を洗う抗争の中で次第に覚醒した結衣は、ついに!
    書中、ベストセラー本の『ケーキの切れない非行少年たち』を、半グレたちに勇次が口にするのは、著者のお遊び?
    勇次との最終決戦を終えた次巻Ⅹの刊行は来年3月だとか。待たれる半年間になる。

  • 高校事変も9作目。結衣と勇次の戦いのクライマックスにあたる巻。
    同時代性が色濃く出る作品なのだが、本作はそこが若干薄め。新型コロナや政権交代なんかは設定上あまり触れられなかったのかもしれない。それでもオリンピックの延期に絡んだ話は出てくるし、今現在結衣が日本で生きているかのような話になっている。
    話の設定や敵が仕掛けてくる策がどんどんエスカレートしていただけに、本作はそこが物足りなくなっていることもたしか。人間の慣れって怖い。でも、これくらいの方がいい気がする。暴力性のあるアクションシーンや敵の策略をくぐり抜ける結衣の戦闘の知恵はさらに増しているとさえ思ってしまった。
    毎巻帯に次巻の刊行予告が記されていたが本作はなかった。それでも次はあることは確定なんだけど。もしかして結衣の卒業でタイトル変更か?

  • 勇次との決着。前回までの派手さは無いけど、真っ向勝負で良かった。
    優利のストレス性高体温症で心身疲れて、心のうちを吐露する所とか現代の闇みたいで考えるところがあった。
    親ガチャなんてネーミング、今だから分かる用語たなぁ。

  • とうとう、田代勇次との最後の決着をつけるとこが今回の最終結果。 ただ二人の争いになったため、ちょとスケールが小さくならざるをえないかったところがちょっと残念。なんとか、ほぼエンドに向かって突っ走り、終わったところが武蔵小杉高校であった事は、全ての始まりの地であったところが因縁深い。

  • 戦闘マシーンである高校生優莉結衣と、宿敵田代親子の最後の生き残り田代勇次との最終決戦。勇次が手負いの猪となり、やけっぱちの反撃に出る中、結衣は一対一の最終決戦に挑む。シリーズ9作目でマンネリ気味ではあるが、作者の綿密な調査をベースにしたリアルな描写で最後まで読ませる内容だった。

  • 今のところ最大の敵はもう田代勇次しか残っておらず決戦の巻。バドミントン勝負。
    でも初端から優莉結衣はストレス性高体温症になってていつもの調子ではない。彼女は今までも自問自答をわりとしてきたと思うけれど、この巻でちゃんと向き合って生きる道は見つけました。黴菌同士の相殺…ゴミクズはゴミクズが消していく。なんてこった。。これからも壮絶。ナムさんが呑ませたのはなんだろう。
    「極悪人に実は良いところがあったなんて、フィクションでしか有り得ない」、これはほんとそうだしこれをやられると冷める…とつくづく感じました。
    途中で突然挟まれたセレブ高校生たちなんだろうと思ってたら次巻の展開かぁ。続きも読みます。最大の敵は優莉家長男へ移行。

  • 最初から最後まで嫌悪感しか湧かなかった。自己陶酔小説は早く終わって欲しい。読者を舐めるな。

  • 流石に証拠が残り過ぎなので、
    今回で終了と思っておりましたが…

    そろそろ、お腹いっぱいです。

    でも、続編が出たら読んじゃうんだろうな…

  • 最終決戦かと思ったがまさかのバドミントンラリーでやや拍子抜け。前作の伏線が回収されておらず新たな火種も燻ってきたのでこれは続編あるか?それにしても相変わらず主人公が強すぎる。

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2022年 『ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 VI 見立て殺人は芥川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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