高校事変 (IX) (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041108345

作品紹介・あらすじ

フェリーでの激闘から数日。公安の監視を受けながら学校生活を送る優莉結衣は、船上で果たせなかった田代勇次との決着の日が近く訪れることを予感していた。多くを失い、手負いの獣と化した勇次は民家に潜伏し、復讐の機会を虎視眈々と狙う。威嚇、攪乱、陽動――ついに最終決戦の火蓋が切られた。血で血を洗う抗争の果て、宿命の2人は壮絶な一騎討ちに。果たして勝負の結末は? JK青春ハードボイルド文学の最高到達点!

感想・レビュー・書評

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  • 勇次!生きてたか…
    やはり、しぶとい…

    しかし、結衣と勇次。
    敵同士とはいえ、親ガチャか何か知らんけど、運がないといえばそうかも?
    あんまり、運のせいにするのは、好きちゃうけど、ここまでの親はそうおらんと言えばおらん。
    でも、親離れ出来てない、精神的に未熟な大量殺人者は困る。

    結衣ちゃんも、精神的にやられて熱出てたけど、いざ始まるとイキイキとして…

    結局のところ、お前ら、他人巻き込まんと、自分らだけで好き勝手、殺し合いでも何でもしとき!がオチか…

    また、好き勝手出来そうで、精神的に病むのはなさそうやね結衣ちゃん!

    巻き込まれんと、傍観者で見る(読むか…^^;)のには、スキっとして面白いので、これからもよろしくお願いします〜(^_^)v

  • 時々優莉結衣に会いたくなる。でも会う時は田代勇次との決戦対決と知っている。極悪田代ファミリーの最後のひとりとなった勇次、かつての高校事変被害者長谷部宅を訪れ潜伏する。勇次により、長谷部夫妻は殺され、琴奈がナイフで自殺する。ここで結衣は勇次との最終決戦を覚悟する。勇次の目的の1つが、敷島和美の殺害である。結衣は田代ファミリーの重要証拠SDカードを武器に和美の奪還を狙う。いやーラストの勇次との対決は少し物足りない気もするが、ようやく終わった。これがシーズン1なのね。いったん終了して「JK」に行こうかな。⑤

  • 結衣ピンチ!
    極悪非道田代勇次にはずっとイライラしっぱなしでした。
    田代勇次との最終局面、ハラハラドキドキです。
    図書館からⅩ、Ⅺ、Ⅻ巻を借りてきてしまったので、引き続き高校事変にトライします。

    • ゆきみだいふくさん
      岳東さん、こんばんは。
      私はⅣまで読了しました。
      田代勇次との決着がつくシリーズなんですねʘ⁠‿⁠ʘ
      楽しみにしときます。
      岳東さん、こんばんは。
      私はⅣまで読了しました。
      田代勇次との決着がつくシリーズなんですねʘ⁠‿⁠ʘ
      楽しみにしときます。
      2023/06/02
    • 岳東さん
      ゆきみだいふくさん。
      コメントありがとうございます^ ^
      楽しみにしていて下さい。
      今、No.Ⅹにトライ中ですが、一区切りついて今までとはち...
      ゆきみだいふくさん。
      コメントありがとうございます^ ^
      楽しみにしていて下さい。
      今、No.Ⅹにトライ中ですが、一区切りついて今までとはちょっとテンポが変わったように感じています。
      2023/06/03
  • もうこの『高校事変』シリーズも9作目。

    この巻も非常に面白かったが、いままでとは雰囲気が少し異なっていた。

    8作目の最後で唯一生き残った田代グループの長男、田代勇次との決着がつけられる。

    思えば田代勇次と主人公の優莉結衣は、同じ年であり、同じ高校に通い、猛毒親に育てられたというある意味同じ境遇であった。

    田代勇次はベトナムから日本に帰化し、東京オリンピックのバトミントン代表選手として金メダルを期待されていたスポーツ万能のイケメン。
    一方、日本史上最悪のテロリストのトップの娘として生まれた結衣。
    そこには全く共通点はあるはずもなかったが、根底にあるのは同じものであった。
    それは 
      親からの愛の欠如
    である。
    それを二人は、身近な大人に求めるも、彼らが本当のそれを得ることはなかった。

    そんな二人が殺しあう姿は、見ていて息苦しいものがあった。

    結衣の生きる先にはなにがあるのだろうか。
    次巻はもしかしたら最終巻なのか。

    結衣の心の平穏は訪れるのか・・・。

    それは自らの死によってしか永遠に得られないのかもしれない・・・。

  • 田代勇次との戦いが終わった。
    今回初めて結衣が本調子でなく前半はスカッと進まなかったけど、最後にはいつもの結衣に戻りかっこよかった。
    和美先生が生きてて良かった。

  • 松岡圭祐『高校事変 IX』角川文庫。

    シリーズ第9弾。武蔵小杉高校事変から始まったダークヒロイン優莉結衣の闘いはまだまだ続く。

    平成最大のテロ事件に関わり、死刑となった父親を持つ優莉結衣とベトナムから帰化し、韓国系極悪半グレ集団『パグェ』を操り、武器の密輸に関わっていた父親を持つ田代勇次という2人のアウトロー。

    父親の呪縛から逃れようとしながら孤独な闘いに挑む優莉結衣と父親を超える悪の王に君臨使用とする田代勇次の2人の間についに決着の時が来るのか。

    前作で激闘が繰り広げられたフェリーから辛くも脱出した田代ファミリーの唯一の生き残り、田代勇次は優莉結衣への復讐の機会を虎視眈々と狙う。これまでの田代勇次とは全く違う冷徹さを見せ、新たな半グレや不良たちを仲間に引き入れ、執拗に結衣の命を狙うのだ。

    このシリーズの面白さの要因は女子高生でありながら、孤独な闘いに挑む優莉結衣というヒロインの魅力にある。何度痛め付けられても立ち上がり、再び闘いに臨む姿はかつてミステリー界を震撼させたスティーグ・ラーソンの『ミレニアム』のリスベット・サランデルにも似ている。

    また、シリーズを通じて整合性のある一貫したストーリーというのも面白さの要因の1つになっている。無論、優莉結衣が大量殺人者でありながら、罪を逃れ続けているという小説ならではの荒唐無稽な所はある。

    さて、本編の方はあと3巻を残すばかりになったが、まだもう少しの間は楽しめそうだ。先頃、妹の優莉凛香を主人公にしたスピンオフ作品も刊行されたようなので、本編を読み終えたら、そちらにも手を伸ばしたい。勿論、既に購入済みである。

    本体価格800円(古本540円)
    ★★★★★

  • 高校事変も9作目。結衣と勇次の戦いのクライマックスにあたる巻。
    同時代性が色濃く出る作品なのだが、本作はそこが若干薄め。新型コロナや政権交代なんかは設定上あまり触れられなかったのかもしれない。それでもオリンピックの延期に絡んだ話は出てくるし、今現在結衣が日本で生きているかのような話になっている。
    話の設定や敵が仕掛けてくる策がどんどんエスカレートしていただけに、本作はそこが物足りなくなっていることもたしか。人間の慣れって怖い。でも、これくらいの方がいい気がする。暴力性のあるアクションシーンや敵の策略をくぐり抜ける結衣の戦闘の知恵はさらに増しているとさえ思ってしまった。
    毎巻帯に次巻の刊行予告が記されていたが本作はなかった。それでも次はあることは確定なんだけど。もしかして結衣の卒業でタイトル変更か?

  • 田代勇次との最終決戦と謳われたこの巻。
    しかし、何やら優莉結衣の状態がおかしい。発熱の兆候が。風邪?まさかコロナウイルス感染?
    逮捕されまいと神経をすり減らすうち、ストレス性高体温症というものになったようだ。
    次から次へと人を殺し、自分だけが生き続ける結衣は、その意味はどこにあるのかと思い悩む。
    高熱で集中力を欠く結衣にいつものキレはなく、この巻の前半はまだるっこしい展開。
    病院で警察の監視下に置かれていた結衣は、何とか脱出し、勇次との最終決戦に。
    勇次に唆された半グレたちの暴動は、市街戦の様相を帯びる。
    血で血を洗う抗争の中で次第に覚醒した結衣は、ついに!
    書中、ベストセラー本の『ケーキの切れない非行少年たち』を、半グレたちに勇次が口にするのは、著者のお遊び?
    勇次との最終決戦を終えた次巻Ⅹの刊行は来年3月だとか。待たれる半年間になる。

  • とうとう、田代勇次との最後の決着をつけるとこが今回の最終結果。 ただ二人の争いになったため、ちょとスケールが小さくならざるをえないかったところがちょっと残念。なんとか、ほぼエンドに向かって突っ走り、終わったところが武蔵小杉高校であった事は、全ての始まりの地であったところが因縁深い。

  • ストレス性の高熱の為、絶不調の中、田代ファミリー最後の敵勇次との最終決戦が迫る。前巻みたいな派手な演出はないが、最終決戦場はもちろん元武蔵小杉高校。これで最後かと思ったが最後に新たな伏線が。優莉家の長男が絡んでくるのか。優莉家の次男(篤志)と妹(凜香)は、結衣の双子の姉(智佐子)の行方は。今現在16巻まで出ているのでようやく折り返しを過ぎた所と言うところです。今年中になんとか追いつきたい。諸々の背景とか完全無視で単にエンタメ小説として楽しむことにしました。だって最終ボスキャラだと思った田代勇次が今までで一番弱いんだもの。

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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