ゴーストハント 扉を開けて (7) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2021年6月15日発売)
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本 ・本 (464ページ) / ISBN・EAN: 9784041108833

作品紹介・あらすじ

能登の事件を解決し、東京への帰路についた一行は、道に迷ってダム湖畔のキャンプ場にたどり着いてしまう。ナルの突然のSPR閉鎖宣言に戸惑う麻衣たちは、急遽、湖畔のバンガローに滞在することに。そこへ舞い込んだ、廃校になった小学校の調査依頼。幽霊が出るという校舎には恐るべき罠が仕掛けられていた――。すべての謎が明らかにされる最終巻。驚愕の真実とは!

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第7弾

    ナルやリンさん、SPRの謎が明らかになる。いや〜最終巻まで読んで良かった。いろいろとスッキリ。

    舞い込んできた廃校の調査では、一人づつ仲間が消えていき、その代わりに一人づつ子どもが増えていく。残った者は違和感を感じながらもその異様さに気付かない様は、もどかしさとゾワゾワした気持ち悪さを感じた。
    最後に、力に覚醒した麻衣が、仲間を思い、霊たちに語りかけるシーンはちょっと感動でした。

  • ナルには兄がいた。
    その兄を探す為にゴーストハントをしていた。
    麻衣夢の中でナルの双子の兄と話をしていた。
    最後にナルの正体も分かり驚かされた。

  • シリーズもの、最終巻。

    現実ともう一つの世界を行き来していましたが、こんがらがることなく、楽しんで読めました。
    気になっていた人の正体も分かって良かったです。

  • シリーズ第七弾。且つ、(リライト版では)最終巻。

    前巻の能登での事件を解決した帰路の途中で、山に囲まれたダム湖付近に迷い込んでしまったSPRメンバー達。
    ところが、ナルは唐突にこのダム湖に留まると言い出し、ここでの解散とSPR閉鎖を宣言します。
    納得のいかない麻衣達(ナルとリン以外)がグズグズしていると、近隣にある廃校になった小学校の怪異について調べてほしいとの依頼が舞い込んできて・・・。

    謎めいていたナルやリンさんの秘密が明らかになる、伏線回収巻ともいえる本書。
    そして、個人的に今回の廃校のターンは今までのシリーズの怪異の中で一番怖かったかもです。
    メンバー全員が廃校に閉じ込められて、仲間たちが次々消えていく・・途中で子供の霊たちがスゥっと麻衣達の意識の中に入り込み、その代わりにメンバーの存在を忘れていくところは“その子たちは霊だから!”と、ヤキモキしました。
    で、この絶望的な状況を救ったのは、我らが主人公・麻衣でございます~。
    霊たちを浄霊(そう、除霊ではなく“浄”なのです)するために、麻衣が自分語りならぬ“仲間語り”で彼女がメンバーをどれだけ大事に思っているかを熱く訴える場面は、まさにこの巻のハイライトともいえる胸アツシーンでしたね。
    で、そんな麻衣を夢の中でガイドしてくれていた(麻衣の能力開花を導いていた)“優しいナル”の驚きの正体と、ナル自身の背景諸々が明らかになっていく終盤では“そういうことだったのね~!”と色々腑に落ちた次第です。
    あとは忘れてはいけない、麻衣の切ない恋の行方もご注目ですよ~。
    何だか、シリーズ第一作目では全然まとまりがなかったメンバー達(むしろ険悪だった)が、本当、仲良くなったもんだよね・・と感慨深いものがあります。
    (ただ、麻衣とメンバー達がわちゃわちゃするシーンは、やり取りの台詞が昭和すぎて、微笑ましさより“寒さ”が勝ってしまっていた感が正直ありましたが‥汗)

    という訳で、楽しいSPRメンバー達(そうそう、“SPR”の本来の意味も判明していました!)とも、この巻でお別れと思うと寂しい限りです。
    ただ、リライトはされていないですが『悪夢の棲む家』が(多分)続編のようですので、こちらも読んでみたいですね~。

  • '22年8月11日、Amazon audibleにて、聴き終えました。

    シリーズ完結編、との事で…名残惜しく、思わず「続編を!」と望んでしまうのは、不粋なんでしょうね…かなり以前に完結してるんだし。
    でも…殺人事件には言えないことですが…登場人物たち皆が、「良かったね!」というラストだったような…その点は、とても満足しました!

    シリーズを通して、楽しく、面白く聴きました。作者さんとナレーターの方に、感謝!
    そして…さあ、次へ!

  • 再読扱いになりますが、何度読んでも名作は名作!

    これで『悪夢の棲む家』もリロードしてほしいなぁ。

  • 前回の調査の帰り道にふと立ち寄った場所でまさかの展開が…!!
    そして廃校での調査を依頼され、巻き込まれるいつメンズ。

    とうとう終わってしまった…
    ずっと謎だったナルの正体にびっくり!!
    最初から伏線もあったのにどうしてぼーさんのように気づかなかったかなぁ。

    麻衣の夢の話には泣けました。
    まさかそんな…
    だけどいざ明かされてみたらとてもしっくり来ました。彼にもう会えなくて淋しい…

    今後の麻衣の能力の進化と恋の行方がとても気になります。
    「幻の続編」も機会あればぜひ読みたいです。

  • シリーズ7作目、完結編。
    前作と繋がりがある場所から始まるのはシリーズ初では。
    能登からの帰り道、たまたまあるダム湖を通りかかったところから色々と急展開。そこに滞在中にまた新たな依頼が舞い込み…この一冊でナルの秘密が一気に明らかになる。

    まさかのナルがイギリス人だったとは…オリヴァーの愛称がナルであると読んでも、日本人の私からすると「?」という感じ。読了後調べたら、母音で始まる名前の愛称が子音をつけたものになることは良くあるそう。オリヴァー→オル→ナル(N+オル)
    ……知りませんでした。

    麻衣の夢に出てきていた優しいナルが、実はナルではなく死んだ双子の兄だったと知って、それを踏まえた上で全部読み返してみたくなった。
    そしてその彼が麻衣にトランス状態の入り方と浄霊の仕方を教え、実際それが出来たということは、麻衣も今後立派な霊能者としてやっていけるということかな?今後の麻衣が気になる。

    ユージーンが言っていた魂の話が印象的だった。
    「人には霊があって、霊は魂と自我でできている。魂は光やその逆の闇を溜め込む。魂の中には両者が混沌と混じっている。成分として光が多ければその人の魂は軽く、浮く。霊が浮いて上昇すると、重い闇は霊の中に留まっていられないから人の中から吐き出されてしまう。逆に闇が多いとその人は重い。重みで沈み、軽い光はやはり弾き出される。そしてさらに沈み闇を吸収しやすくなり、やがて闇そのものになってしまう」

  • ゴーストハントシリーズ7巻目・最終巻。
    最後の舞台は廃校となった小学校。

    怖さは5巻、2巻ほどではないけど、順番に入れ替わる静かな怖さは中々のもの。

    メインはナルの秘密。
    6巻までの伏線が徐々に明らかになっていくのは見事。特にナルの正体は思わず過去巻を確認するほど。リメイク版はページ構成も相まって、本当に驚いた(旦那様のデビュー作を彷彿とさせる仕掛け。いや、本当に驚いた)。

    最後は悲しくもあり、希望もあり。切なかったなぁ。。。
    キャラにも愛着が湧いてきて、これで終わりかと思うとちょっと寂しいけど。
    珍しくシリーズものを一気読みした満足感もあり。
    良い読書体験でした!

  • 私…漫画版しか読んだことなかった。漫画版も最後までは読んでないはず、と思ったけど、7巻読み終えて、じつは最後まで読んでたことに気づいた。ばかー。

    3日間で7冊読み切ったものの末路、いえ、断末魔を以下に記す。

    あやこちゃん、おめでとうがめちゃくちゃ怖いよね。1人ずつ子供と入れ替わったりするし、コップはお助けアイテムじゃないというのも辛い。(むしろ車だった。安原さんナイスだ)
    手を繋いだ相手の声が遠くから聞こえるシーンもこっっっわ。
    そして、先生と子供たちとのシーンは泣けてしまった。


    で。物語の真相とラストについては。
    はあ…もうね。
    ナルの正体とか、夢のなかのナルの正体とか、バッサリ弟くんから、どっちが好きだったの、と尋ねられて終了、ってすっごいラストだよね…。
    最後のあの切ない一文もね。ほかのティーンズ小説には絶対来ない一文でしょ。
    そりゃあ、当時の読者たちの余韻と悲痛な叫びがあったはずだし、このシリーズがここでこんなふうに終わったわけもよくわかりますよ…。
    よくわかるけどさあ!
    やっぱり、ナル麻衣が欲しかったわけよ。
    あのナルとこのナルのギャップに萌えたのは事実だけどさあ、手品みせたり紅茶いれてくれたナルは本当に優しかったわけだしさあ〜〜〜(泣)。
    って、まあ、もう、このシリーズのおわり、人間関係のおわりを宣言されたらやはり悲しいではないですか。

    ラスト、一応まだ出張所?は残るらしいし、人間関係はふわっと続くから、残りは二次創作で楽しんでね、ってことにしとこうかな…。←私が
    それにしても、ナルやリン以上にまどかさんが謎じゃないか?

    あとさあ、最初の頃の、ナルシストのナルちゃん由来になった、「僕の顔、そんなにいいと思うか?」の意図はなんだったんですかあ?

    作中のセリフ応酬みてたら、氷室冴子が読みたくなった。やはりギャグやキツめのセリフは彼女ほど巧い人はいないな…さびしいわ。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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