- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784041108840
作品紹介・あらすじ
書店員さんに恋をした体育会系男子、会ったことのないラジオの投稿者が気になる秀才、突然連絡してきた高校時代の同級生に翻弄される女子大生、同性を崇める女子中学生――鮮やかで儚い恋模様を描いた短編集
感想・レビュー・書評
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期待しすぎたのかな?
短編集だったからかな?
面白いけど、筏さんの他の作品の方が面白いと思います。
ハズレなしかとおもったけど、初めてのハズレかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ときめきを求めたけど、
赤くない糸、というだけあって
なんか違う(笑)
モスキートは一番異色感あったなぁ…
短編で読みやすく、少しゆるく繋がってたりもしてました。 -
ミステリ風のものもあって面白かった。
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当初読もうと思っていたのは別の本だが、タイトルが気に入ったのでこちらを読むことにした。
短編5つ。登場人物がいずれも若いからこその話だし、全部恋愛物語とは言えないが、どれも身近によくある話の展開と心理描写。リアル恋愛の多くはこういうもんじゃないかなあ。リアリティのないラブラブ話に浸かりたいのもわかるけど、恋愛って、こういう身近なところに発端があるもので、実体験が大事でしょう。
5つ目の話の最後、現在とつながった過去に後ろ髪引かれてちょっとだけ振り返る。いろいろ思うところが…って誰にでもあるんじゃないかなあ。これがよかった。
赤くない糸か…2本目の赤い糸とか、途中から2本に分岐する赤い糸とか、そういう小説があってもいいと思うけど。
☆ひとつ減は4つ目の話のオチがあまり面白くなかったため。 -
読んだつもりで、3ページで止まっていた。。ということに気づいて、読了。最初の短編気に入っていたのに、そういう結末なのね。。まあ、結末を見せてくれてよかったけど。君恋の続きがペー子(笑)サイドから少し見られたのがよかったです。
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高2の中川は、友人にすすめられ久しぶりに書店に立ち寄った。POPにひかれ手に取った本を持って行ったレジで、対応してくれた店員に一目ぼれしてしまう。
それ以降、1冊読み終わるたびに、本を買う日々が続いていたが……
ほか全5編を収録した、究極の切なさを描く短編集。
「静かの海」以来久々に読んだ筏田作品。相変わらず、恋情のなんたるかを描くのが抜群にうまいなと思った。
中川・寺西・岩谷を主軸とした男子高生の日常短編かと思いきや、3編目から上手に視点が切り変わり、4編目では「突然どうした?」と戸惑う程の不穏が漂い、ラスト5編目ではそんな不穏を回収しつつ、全てを掬い(救い)あげるという、絶妙な構成だった。
私達は恋愛に「いつまでも幸せに暮らしました」的、永遠を求めがちだけど…、繋がり続ける事に重きを置きがちだけど、刹那的な存在や、一期一会のやり取りにも充分意味があり、人生の一部になり得るのだと思わせてくれる小説だった。
小指と小指を結んでくれなくても、二度と会う事は無くても、偶然という必然から撚り合わせた糸はスピンになって、心に在り続ける。
辛い時や迷った時にいつでも見返せる、道しるべになってくれる。
そんな気がした。 -
多分、自分の地元の高校。最初からあーこういうクラスメイトいたよなーと懐かしモード。
作品の風景の描写を読むと、実際の風景と重なる。
世代は違うと思うけど、自分の高校時代にフラッシュバックしたような、少し懐かしいような、苦しいような感じになった。
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2021/03/31
どちらかと言うとライトノベル寄りな感じなのではなかろうかと、短編5つをあっという間に読み進めることができました。
赤くない糸というところがこの話のポイントなんだろうけど、どういうこと?
と思いながら読み進めていくと、タイトルの意味が分かるかと思います。
最後に、最初の物語について別視点から語られるタイプはやっぱり面白いです。
話の中に1つだけすごいサイコパスな話もあって、世にも奇妙な物語のエピソードとかでありそう!って思いました。
人を思う気持ちは最後につながることで良さを発揮する展開もありますが、繋がらないことで余韻を残していく展開も面白いなと思います。 -
作家の成長を感じる内容でした。
と、偉そうなことを言って、私は小説を一文字も書けてませんが(汗)
著者はこれまで、私のおっさん心をキュンキュンさせる文章で、それはそれで良かったのですが、成熟していぶし銀の味?深みが出てきました。カタルシスが起こらない日常を、文章だけで読み手の心の中を動かすのはすごい。
著者プロフィール
筏田かつらの作品





