- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041108987
作品紹介・あらすじ
幕府と朝廷の礼法を司る「高家」に生まれた吉良三郎義央は、名門吉良家の跡取りながら、まだ見習いの身分。だが、御忍びで江戸に来た近衛基煕の窮地を救ったことにより、朝廷から思わぬお礼を受けるが──
感想・レビュー・書評
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将来のたかり、ダニの吉良三郎が異例の官位を授かる。
結盟 ― 高家表裏譚シリーズの3作目
2021.03発行。字の大きさは…小。
あとの赤穂浅野家四十七士に討たれた高家旗本四千石の名門・吉良家の御曹司三郎義央(よしなか)の若き日の物語です。前回は、「活躍」の物語と書いたのですが、どうも私は、たかり、ダニに活躍を入れたくなくて抜きました(笑)
時は、明暦3年(1657年)秋。第4代将軍徳川家綱(将軍在位は、1651年~1680年)の治世。
近衛基煕(もとひろ)7才が、密使として江戸へ下向し吉良家の当主・義冬(よしふゆ)と話し合ってから3年。近衛基煕も近衛権中納言基煕と官位を授かり。幕府より例年通りの任官を朝廷へ求めに来た高家旗本・戸田土佐守に、近衛は、吉良三郎は、盟友だと言い切ります。
そして近衛の強い推薦で朝廷は、異例ですが吉良家の当主でもなく見習いの三郎に従四位下侍従(じゅしいのげじじゅう)並びに上野介(こうずけのすけ)の官位を授けます。
三郎は、病と称して家に籠もり秘かに用人・小林平右衛門の子息・平八郎を供として、京の近衛基煕に昇爵のお礼に行きます。そこで、近衛から三郎に亡くなられた後光明天皇(ごこうみょうてんのう)の意思であった高貴宮(あてのみや)さまへの承継がスムーズに進むように協力を要請されます。
【読後】
高家表裏譚シリーズは、この第3巻で終わりとして第4巻は読みません。
上田秀人の本は、理屈ぽく、説明が多いですが。特に、このシリーズは、理屈をこねまわしている本です。読んでいて面白くない(怒)
【豆知識】
「昇爵(しょうしゃく)」、その意味は「爵位(しゃくい)を上にあげる」こと。
「後光明天皇(ごこうみょうてんのう、1633年4月20日~1654年10月30日)」は、日本の第110代天皇(在位: 1643年11月14日~1654年10月30日)。
「高貴宮(あてのみや)」は、霊元天皇(れいげんてんのう、1654年7月9日~1732年9月24日)は、日本の第112代天皇(在位: 1663年3月5日~1687年5月2日)。諱は識仁(さとひと)。称号は高貴宮(あてのみや)。
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第4代将軍徳川家綱は、慶安4年(1651年)に将軍家を継承した時はわずか11歳だったため、家光死去の直後に浪人・由井正雪らによる慶安の変(討幕未遂事件)が起こるなどして政情不安に見舞われたが。叔父の保科正之や家光時代からの老中・松平信綱、阿部忠秋、酒井忠清ら寛永の遺老といわれる名臣に支えられ、在位29年(1651年~1680年)。
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293ページ
2021.08.09~10読了
★★☆☆☆
※シリーズの感想と読了日
密使 ― 高家表裏譚シリーズの2作目 2021.06.11読了
https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4041092744#
跡継 ― 高家表裏譚シリーズの1作目 2021.03.30読了
https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4041092736#詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
幕府と朝廷の間にある確執。どうなる?
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近衛と吉良の連携?
だいぶスケール感が出てきたけど…
今後どう展開するか
著者プロフィール
上田秀人の作品





