ラスプーチンの庭

著者 :
  • KADOKAWA
3.19
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本棚登録 : 550
感想 : 63
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041109052

作品紹介・あらすじ

中学生の娘・沙耶香を病院に見舞った警視庁捜査一課の犬養隼人は、沙耶香の友人の庄野祐樹という少年を知る。長い闘病生活を送っていた祐樹だったが、突如自宅療養に切り替え、退院することに。1カ月後、祐樹は急死。犬養は告別式に参列するが、そこで奇妙な痣があることに気が付く。同時期に同じ痣を持った女性の自殺遺体が見つかり、本格的に捜査が始まる。やがて〈ナチュラリー〉という民間医療団体に行き当たるが――。主宰の謎の男の正体と、団体設立に隠された真の狙い。民間療法の闇を描き、予想外の結末が待つシリーズ待望の最新作!

感想・レビュー・書評

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  • しまった!
    ラスプーチンをググってしまった。
    まあ、そこを読めば
    自ずから今回の作品の概要がわかってしまった。
    が、
    そう簡単に読者に悟らせないのが
    中山七里の中山七里たる所以。

    新興宗教、高額医療、コカインなど薬麻薬問題
    せっかくの犬飼隼人刑事お出ましだけど〜
    もう一つスッキリしない代わりに
    この作品では、犬塚隼人、闘病中の娘沙耶香とのやりとりは辛いがコミュニケーション取れただけ
    一歩前進というところ。
    病気の子供を持つ親というのはたまらない。
    変われるものなら変わってあげたいというのが本心だし
    できることはなんでもしたいというのも本音である。

    まさか〜が〜されるとは!
    最初に登場した汲田姉妹という付箋が引かれてた。
    後からどう関係するのかなとは思っていた。
    ふーんこうなるんだ。

    テーマがテーマだけに
    動的なワクワク感と高揚感はなかった。
    久しびりの、マトリの「麻薬捜査官」七尾究一郎がお出まし
    ここが中山七里作品の面白いところ〜

    扱う社会問題はちょっとやそっとでは解決できないがいよいよ世の中は複雑でもっと問題山積みである。やはり意外な方向に行ってしまった。
    あまりドキドキ、ワクワクする高揚感はなかったが
    こうきたかというところかな。

  • 犬養シリーズももう6弾なんですね。

    民間医療と標準医療。難しい問題ですね。
    テンポとしては読みやすく、最後の展開は早すぎる感じでした。

    前作ほどの社会問題を孕んでいるわけではないですが、スッキリとまではいかないのはこのシリーズでは仕方ないのかなぁと思います。

  •  標準診療の範囲で厚生労働省が認可した薬剤を使用した場合、社会保険の適用があり、概ね三割負担となるのは周知のとおりです。しかし、厚労省が許認可されていない医療行為については、自由診療となり高額になります。医療と薬学の進歩は、日進月歩で目覚ましい進化だと聞きます。知己のドクターは、常に学会に出席し技術を磨くため日々研鑽に勤しんでいます。

     日本が難病指定している病気は、多くの研究者によって病巣を治すため、悪化を遅らせる新薬や外科手術によって、一般の人にも受診できるように認可されつつあると言われています。先端医療といえども、今のところ標準診療に限界があるのは否めませんが、自由診療の中に、いずれ許認可されるものもあるようです。一方民間療法で、末期の患者が治ったという紛らわしい症例もあるようです。

     人間には、ある程度自然治癒力があるのは、理解できます。しかし自然治癒力を謳い文句に現状の医化学を攻撃し、何の根拠もない民間診療に、眉唾ものの治療方法があたかも全能だとは思いません。そういう民間療法の妄信者が、巻き起こす騒動が書かれています。

     標準診療で治らなかった患者が、藁をも縋る思いで自由診療を受けたくても、支払うお金がないため『あなたが貧乏だから、先端医療が受けられない。貧乏を恨みなさい』って言われたら絶望しかない。

     この作品は、謎を隠しているところに気付けば、過程は別にして容易にミステリが解けると思います。それでも納得作品でした。

    更なる標準診療のレベルアップを望みます。

    主人公犬養と明日香のコンビは板についてきました。中山七里さんの犬養隼人シリーズがおもしろい。

     読書は楽しい

  • もし癌になったら
    代替療法でなく
    しっかりした病院に頼ったほうがいいと
    決意新た。

  • 犬養シリーズ6作目。
    1月29日発売のはずなのに、全く本屋に売ってなくて、やっと購入。
    社会問題をテーマとすることが多い犬養シリーズ。今作では民間療法の闇に迫る。
    入院している娘の見舞いに訪れた犬養は、娘の沙耶香と同じ年で腎臓を患っている少年と出会う。
    しかし、その少年は回復した様子も見られないまま、ある日突然退院して、自宅療養するという。
    その1か月後、少年は亡くなり、沙耶香と共に葬儀に出席した犬養は少年の遺体の不自然な痣が気になり、所轄の刑事と共に真相を追っていくと、別の管内で同じような痣のある女性が自殺したことで、民間の医療団体「ナチュラリー」にたどり着く。
    詐欺まがいの医療行為をしている「ナチュラリー」だったが、被害届が出されていないので、捜査することも出来ず、歯がゆい思いをする犬養たち。
    そんな中「ナチュラリー」の主宰が道場で殺害される。
    自由診療と標準診療の闇を描きつつ、殺された「ナチュラリー」の主宰の辿ってきた人生に、「派遣切り」「ホームレス」「医療費の貸付」など、貧困層にのしかかる問題も織り込んでいる。
    結局、世の中はお金…
    そんな感想になってしまう、ちょっとやり切れない内容だった。

  • 犬養シリーズを初めて読んだ。

    冒頭の姉妹のことをすっかり忘れて読み、残りわずかになって犯人の姿らしきものが浮かび上がらず、どうやって解決するのかやきもきした。

    犬養と娘、犬養と明日香など今までの人間関係が分からなかったのが残念。
    結末もあっさりに感じた。どなたかも書いていたが、もっとパンチが欲しかった。

  • 犯人については、動機と手段がちぐはぐで八つ当たりにしか思えない。医療の矛盾は難問だが、当事者が真摯に向きあっているのに、外野は余計な圧を加えるなと思う。

  • もう少し盛り上がるかなと思ってました。
    宗教が絡むと複雑になるはずが、教祖が殺されるという事で尻つぼみになった気がします。
    自分はもっとドロドロしたのを期待しました。

  • 『まるでラスプーチンみたい』-犬養シリーズ。グーちゃんとユーちゃん。『死んでも忘れない。』『いつか必ず、仕返しするんだから。』タイトルと物語が終盤でカチリと音を立ててはまった。

  • このシリーズにしては、パンチが効いてない気がした。ただ、犬養親子のやり取りは心揺れた。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。2009年『さよならドビュッシー』で第8回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、翌年デビュー。以後、ミステリーを軸に精力的な執筆を続けている。2020年には作家デビュー10周年を迎え、12ヶ月連続での新作刊行を達成した。近著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『復讐の協奏曲』『境界線』『ラスプーチンの庭』『ヒポクラテスの悔恨』『能面検事の奮迅』など多数。

「2021年 『嗤う淑女 二人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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