ぼくの旅のあと先 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 54
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041109649

作品紹介・あらすじ

世界中のまずいビールからはじり、かつて社員旅行で訪れた名湯・伊香保温泉での珍騒動、メコンにシベリアにアリューシャン、南の島の妄想を含んだ回想記など全15編を収録。世界を飛び回って出会ったヒト・モノ・コトが軽快な筆致により躍動する、著者の旅エッセイの本領。旅の軌跡を振り返る一編一編に笑いと哀愁、そしてこれからも旅に生きる覚悟が込められている。読めば探検・行動意欲が湧き上がること必須の1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 椎名誠『ぼくの旅のあと先』角川文庫。

    シーナ節炸裂の旅エッセイ15編を収録。

    椎名誠と言えば、自分にとって学生時代はヒーローだった。『さらば国分寺書店のおばば』に始まるスーパー・エッセイに『わしらは怪しい探検隊』、テレビなどのメディアにも登場し、仲間と共に本の雑誌を立ち上げるなど、自由人、旅人として、憧れの人物だった。そんな椎名誠も76歳。果たして76歳のシーナは何を語るか……

    自分もキャンプや旅行に勤しみ、様々な国に旅行した経験もあってか、非常に面白かった。椎名誠は76歳になっても、シーナだった。しかし、シーナも人の子、最近は痛風や白内障に老眼に悩むという。

    世界のまずいビールは確かにそうだ。ここ数年は1滴もアルコールは口にしていないが、生ビールの場合は工場直営のビール園で飲むのが一番美味い。さらに居酒屋の生ビールサーバーも毎日洗浄しないと不潔だし、味は不味くなるという話は聞いたことがある。近年は世界のビール事情も変わり、殆んどどこの国でも日本のビールが飲める。

    海外旅行の飛行機にも同感。ひとり旅のトランジットで、ドメスティックを利用する時の大変なことよ。サンフランシスコ経由でダラスに行く時、サンフランシスコへの到着が1時間遅れ、必死に巨大な空港内を走り、何とか間に合ったと思ってへたり込んだ直後に、ケント・デリカットみたいなアメリカ人がダラス!ダラス!ダラス!と叫びながら真っ赤な顔で走って来て自分の隣りにへたり込んだ時は、二人で顔を見合せて大笑いした。

    社員旅行の顛末は、椎名誠がデパートニューズ社に勤務していた時代のことだろう。古き善き時代の香りがする。

    中国のイミグレの酷さにも共感するし、泊まりの忘年会なんてのも同じような体験をした。

    思い返せば、自分は椎名誠の一連のエッセイや旅行の体験記を読んだことで、国内外問わず旅に関しては物怖じしなくなったように思う。海外に行っても文化や風習の違いにだけ気を付ければ、国内旅行と変わらぬ楽しさが味わえるのだ。

    数年前に妻とハワイ旅行に行った時、2日で現地人と完全に同化してしまった自分は(妻談)、観光客相手の露天からは一切声が掛けられず、店員からは英語で話し掛けられ、妻と歩いていると日本人女性をたぶらかす現地人のように見えたのか、訝しげな目で見られた。

    初めて出張で中国に行った時も、現地の人から何回目の中国ですかと問われるくらいの馴染みようだった。3回目の中国出張で台風で飛行機が欠航になり、翌々日の飛行機がいきなり前日に変更された時も、何とか自力で空港に辿り着いて、1列にひとりという激空きの飛行機にも乗れたし。

    本体価格720円
    ★★★★★

  •  超不味い馬ションビールもシベリアもモンゴルも無人島も・・・どの旅の話もかつて読んだことがある気がする。多分きっと読んでいるに違いない。
     もう、今の話はしないんだろうか? もう旅には出ていないのだろうか・

     小樽の「別荘」を引き払う話は悲しくなってしましった。その別荘での楽しい話はたくさん読んだ気がする。でももうそこに行く事もないんだ。そう思うと、年をとったんだなーと。

  • 久しぶりのシーナ本。世界中のマズいビールから始まり、かつて社員旅行で行った伊香保温泉での珍騒動、はたまた南の島の回想記等々、全15編を収録。流石、シーナの旅!

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著者プロフィール

椎名誠(しいなまこと):1944年東京都生まれ。作家、エッセイスト。『犬の系譜』(講談社)で第10回吉川英治文学新人賞、『アド・バード』(集英社)で第11回日本SF大賞受賞。そのほかの著書に「岳物語」シリーズ(集英社文庫)、『遺言未満、』(集英社)、『階層樹海』(文藝春秋)、『幕張少年マサイ族』(東京新聞)ほか多数。写真集に『こんな写真を撮ってきた』(新日本出版社)、絵本に『おっちゃん山』(塚本やすし 絵/新日本出版社)、映画監督作品に『白い馬』などがある。

「2021年 『そらと うみと ぐうちゃんと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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