祈りのカルテ (角川文庫)

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  • KADOKAWA (2021年2月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784041109809

作品紹介・あらすじ

諏訪野良太(すわのりょうた)は、純正会医科大学附属病院の研修医。初期臨床研修で、内科、外科、小児科など、様々な科を回っている。
ある夜、睡眠薬を大量にのんだ女性が救急搬送されてきた。その腕には、別れた夫の名前が火傷(やけど)で刻まれていた。
離婚して以来、睡眠薬の過剰摂取を繰り返しているというが、諏訪野は女性の態度と行動に違和感を覚える。
彼女はなぜか、毎月5日に退院できるよう入院していたのだ――(「彼女が瞳を閉じる理由」)。

初期の胃がんの内視鏡手術を拒否する老人や、循環器内科に入院した我が儘な女優など、驚くほど個性に満ちた5人の患者たちの謎を、新米医師、諏訪野良太はどう解き明かすのか。

「彼」は、人の心を聴ける医師。心震える連作医療ミステリ!

みんなの感想まとめ

医療ミステリーでありながら、主人公の研修医が成長する姿を描いた物語は、様々な患者との出会いを通じて人間ドラマを紡ぎ出します。内科、外科、精神科などの多様な診療科を巡る中で、諏訪野は病気だけでなく患者の...

感想・レビュー・書評

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  • 研修医の主人公が救急、精神科、外科、皮膚科、小児科、循環器内科と各科を巡り、様々な事情、問題を持った患者たちと触れ合いながら、成長していく連作短編ミステリ。

    ブク友さんの本棚でお見掛けする機会が多かったことと、医療ミステリと言えば知念実希人でしょ。という謎の個人的偏見も相まって手に取った。

    医療研修に励む主人公の諏訪野が、各科で患者と出会い、病気だけでなく患者の背景も含め、しっかりと診て寄り添う姿が、読んでいて気持ちが良かった。

    また、ソフトなミステリ要素を兼ねた謎解きも物語に含まれていて、真相が明らかになっていく展開も秀逸。

    さすが医療業界に携わっている著者の作品だけあり、専門的視点や業務の実態、患者への思いがリアルに描かれていて、読み応えもある読了感だった。

    しかしながら欲を言うなれば、もう少し【黒ミステリ】の要素が欲しかった。

    分かっている。いや、分かっていた。
    そもそも本作品の帯には『5つの謎に涙が止まらない!』と記されていたのだから。

    ヒューマンドラマ好きな私は満たされた。
    ミステリ好きな私が満たされなかったのだ。

    どうやら、ここ数冊のミステリ作品連読によって、今年度の中でもミステリ欲求度がピークに達している模様。

    もっと、私にミステリを。
    ヒリヒリと胸を締め付けられるような、ミステリ作品を、与えたまえ。

    • NORAxxさん
      暗黒書物大好きマンは絶賛愉快な仲間たちを募集中です←

      akodamさんのミステリレビューで幾度となく妄想を繰り広げさせていただいております...
      暗黒書物大好きマンは絶賛愉快な仲間たちを募集中です←

      akodamさんのミステリレビューで幾度となく妄想を繰り広げさせていただいております。ありがとう、ありがとう( 人˘ω˘ )
      是非、今度遊びに来てください!!笑 私の右脳ら辺、空いてます。
      2021/10/09
    • akodamさん
      はーいはーい( ´ ▽ ` )ノ会員NO.1希望します。

      こちらこそ、いつもNORAxxさんのレビュー熱量に魅了させられています。
      せんき...
      はーいはーい( ´ ▽ ` )ノ会員NO.1希望します。

      こちらこそ、いつもNORAxxさんのレビュー熱量に魅了させられています。
      せんきゅー、せんきゅー(*´-`)

      では近々、暗黒餅持参でNORAxx右脳らへんにお邪魔します^ ^
      2021/10/09
    • NORAxxさん
      ガシッ(握手)
      ガシッ(握手)
      2021/10/09
  • 医療ミステリーであると同時に研修医、諏訪野良太の成長の物語。とっても読みやすくてすいすいと読めます。
    内科、外科、精神科など様々な科で研修を積むなかで起きる人間ドラマ。医療という世界への扉を開いてくれた意味で私にとって価値ある一冊でした。
    「神様のカルテ」でも思ったことですが、医師や医療従事者の方々はここまで過酷なのかと戦慄しました。睡眠時間なんてとれなくて「ゾンビみたいな顔」をした良太。それをもう「慣れた」と平然と言ってのける小児科指導医。しっかり睡眠がとれた場面が一つしかないのに唖然。
    にも関わらず、人間の命が懸かっている。命というこれ以上ないプレッシャーがのしかかっている。昨今のコロナ事情も相まって医療従事者の方々に頭の下がる思いしかないです。ほんとに。
    私も小学生のころ大学病院に入院したことがあります。犬を怒らせて噛まれて下唇が半分ちぎれたんですけど、2時間くらいかけて東京まで行って、ちぎれたのを見事くっつけてもらいました。(いやーやんちゃだったなぁ。どうか引かないで笑ってやってください(*´∀`)神業だと今でも思います。
    循環器内科医の上林が命の懸かった場面で「だから日々必死で勉強し、腕を磨いてるんだ。」という描写があります。絶対そうだろうなとしか思えませんでした。
    ミステリーの面白さもさることながら、自分の知らない世界のことを知ることができました。
    すごくよい時間だったと思います。

    • こっとんさん
      ちゃたさん、おはようございます。
      いつもありがとうございます♪
      “下唇が半分‥‥“
      申し訳ないけれど、引きました笑
      引いていたら、“どうか引...
      ちゃたさん、おはようございます。
      いつもありがとうございます♪
      “下唇が半分‥‥“
      申し訳ないけれど、引きました笑
      引いていたら、“どうか引かないで笑ってやってください“と。
      ものすごい良い間のツッコミで笑わせてもらいました笑笑
      今では笑い話になって良かったですね。
      我が家もワンちゃんを飼っているので、気をつけよーっと笑
      2022/12/05
    • ちゃたさん
      こっとんさん

      コメントありがとうございます。笑って頂きありがとうございます。今となっては笑い話にすぎません(笑)
      私もあれで懲りるはずなく...
      こっとんさん

      コメントありがとうございます。笑って頂きありがとうございます。今となっては笑い話にすぎません(笑)
      私もあれで懲りるはずなくずっと犬を飼ってます。
      いつもいいね!ありがとうございます。これからもよろしくお願いします(^o^)
      2022/12/05
  • 大学病院を舞台にした医療ミステリー。
    精神科、外科、皮膚科、小児科、循環器内科の各診療科で研修を重ねる研修医の物語。
    各章の話は、読んでみると確かにそんな可能性も考えられるのかもしれないな、なるほどという感じでした。登場する患者を取り巻く問題が解決したり、良い方向で結末を迎えていて、医療ものであるけれどそれほど重くなく、読みやすい作品でした。

  • 作者が、お医者さんだけあって、医療現場はリアル!
    新米研修医 諏訪野さんの活躍劇になるんかな?
    まだ、研修医なんで、何科に決めるか決めてない。各科での研修が、短編集になっている。
    各科での評価は高いが、ひとりの患者に入り過ぎるのが、欠点でもあり、利点でもある。
    でも、この人の一番必要性とされる科は、医療やなくて、探偵とか刑事やったりして…^_^

    大病院だと、患者一人一人に真摯に向き合ってたら、自分が壊れてしまうんやろな…
    でも、患者側からしたら、そんなお医者さんが良いし…悩ましいところ。

    最後、○○科に決めるんやけど、彼女の担当医という約束を果たした〜!って感じで終わって欲しかったな〜!
    まぁ、充分面白かったし、泣けました〜(T . T)
    この作家さんの本も手元に増えそうな気が…(^◇^;)

  • 研修医である主人公・諏訪野良太が、初期臨床研修で様々な科を回り、そこで担当することになった患者の悩みや問題を解決しつつ…最終的にどの科に進むか自分の行くべき道を模索していく物語。

    お世話になる科の指導医の先生方に「この科は向いてないかも」と毎回言われてしまう諏訪野が気の毒で可哀想なのですが、そこがちょっと面白かったり…。

    無事に研修医から医師になった諏訪野の続編が出ているとのことなので、そちらも早く読んでみたいです❁⃘*.゚

  • 知念さん、もう何冊目だろうか
    医療ミステリー!?研修医が、それぞれの科で5人の患者の担当サポートをしていく。
    4月からはどこの科に配属するか決めなくては。

    どの話もよくまとめられてるなあ
    ミステリー要素含むもののどれひとつ当てれませんでした。患者への寄り添いってなんだろう。

    地下そば、私も行きたい。

    それにしてもこれ、知念さんだから書ける、医者だから。この強みはすごいなあ!

  • 別作品でも登場した諏訪野良太の研修医時代の物語。
    5編の短編集で諏訪野が様々な医局を研修医として巡り、秘密を抱えた患者達の心を解きほぐしていくストーリー。患者達の不器用だが優しさにあふれた人ばかりでとても良かったです。助けを求めて自傷行為を繰り返す女性、娘と孫のために保険金を残そうとする老人、そして自分の人生を捨ててまで妹や子供達に自分の臓器を分けようとする女優...。登場した患者が皆、やさぐれているようで不器用な優しさを抱えていてそれを見抜き患者の心も治療していく過程がとても面白かったです。
    その後の彼の物語も是非読んでみたいです。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    諏訪野良太:鳥海浩輔
    山野瑠香:小清水亜美
    立石聡美:日笠陽子
    岡部彰:福島潤
    冴木裕也:福山潤
    冴木真也:安元洋貴
    近藤玄三:屋良有作
    近藤幸子:井上喜久子
    桃井佐恵子:竹内順子
    守屋春香:水樹奈々
    志村:諏訪部順一
    姫井姫子:長縄まりあ
    姫井裕子:井上麻里奈
    姫井洋介:三宅健太
    灰崎:杉田智和
    上林:中村悠一
    四十住絵里:釘宮理恵
    横溝:早見沙織
    久米:間宮康弘

  • 睡眠薬の過剰摂取を繰り返す女性や、内視鏡手術を拒否する老人。本作は、研修医の諏訪野良太が、患者たちの不可解な行動の謎をカルテから紐解いていく連作短編集になっている。
    わずかな違和感から相手の背景を見抜いていくプロットは、さながら「医療版シャーロック・ホームズ」。
    ただ、大袈裟な医療ミステリーというよりは、患者たちが胸に秘めた切ない事情や不器用な本音に焦点を当てた、穏やかな人間ドラマに仕上がっている。

    現実の忙しい医療現場を考えると、「ここまで一人の患者に寄り添い、背景にまで首を突っ込んでくれるお医者さんが本当にいるだろうか」という疑問は正直頭をよぎる。
    それゆえに、物語全体が少し理想主義的というか、綺麗にまとまりすぎている印象を受ける部分もあり、個人的にはドラマとしてそこまで深く感情移入するには至らなかった。
    しかし、だからこそ現代の医療現場に求められる理想像や、一種の救いのような優しさが描かれている作品なのだと思った。

  • 研修医の諏訪野良太が、大学病院で経験を積みながら、患者に隠された謎を解いていくお話。

    彼は、患者の心の痛みを、自分のことのように感じすぎてしまい、医療行為以外のことにも、頭を突っ込んでいきます。謎解きが、ちょっと強引かな、と思うところもありましたが、研修医の目から見た、医療現場を興味深く読みました。

    ドラマ化もされていますね。文字で読んでも、その光景が思い浮かべやすい作品です。

  • 心震えた!
    裏表紙の内容紹介どおり、「心を震わす連作医療ミステリ!」
    単なる謎解きではなく、短編連作ながらも自分の好きなヒューマンドラマミステリとなっています。

    本作はエピローグ含む6編からなる短編連作の物語。
    研修医の諏訪野が、それぞれの研修先で患者の謎(患者の想い)を解き明かすハートフルな物語。

    ■彼女が瞳を閉じる理由
    定期的に睡眠薬を大量服薬して、自ら119番して運ばれてくる女性。
    その理由は?いったい何が起きているのか?

    ■悪性の境界線
    80歳の老人に初期の胃がん。内視鏡手術で容易に治療できるはずが、急遽、開腹手術にこだわり続ける老人。
    その理由は?
    そして、医師たちのとった行動とは..

    これ、ちょっとぐっと来ましたけど、倫理的に大丈夫?

    ■冷めない傷痕
    足に大やけどを負った母親。入院後、火傷の範囲が広がっている?
    火傷を負った原因。その想い..

    ■シンデレラの吐息
    喘息発作を再発し、運び込まれた8歳の少女。しかし、管理されている院内でも喘息発作が再発。
    その原因とは?家族の想いとは?

    ■胸に嘘を秘めて
    心臓移植が必要な女優。海外での移植のため渡航費用を集めますが...
    そこには彼女の秘めたる想いが
    これもよかった。
    こんなにうまくいくとは思いませんが...

    ということで、ハートフルな物語。
    お勧めです!

  • 様々な診療科を転々とする研修医は、1つの病院を舞台とした連作短編の主人公としては最適なのかもしれません。各話ごとに違う診療科で、患者たちの隠された謎、想いといったほうがいいかもしれませんが、それを主人公が解きほぐしていく。そんなお話です。

  • 知念さんの医療系ミステリの中でも比較的医療要素が少ない作風でした。
    精神科、外科、皮膚科、小児科、そして循環器内科と各科の短編の積み重ねで少しづつ主人公が、成長していくのがいいですね。
    本作は医者側も患者側もみんないい人ばかりの話で、とても心が温まりますね。実際は双方そうはいかないんでしょうけども。。。

    個人的には、小児科がささりました。やはり子供ネタには弱い。

    続編あるようなので楽しみ!

  • 現役医師の作家、知念実希人氏の描く医療ミステリー。

    純正会医科大学附属病院の研修医・諏訪野良太は、初期臨床研修で様々な科を回っている。
    とある家庭の事情により、他者の感情を読み取ることに”長けすぎる”諏訪野が、個性に満ちた5人の患者たちの抱える悩みと謎を解き明かしていく。

    どっぷりとしたミステリーではないが、他のミステリーでは描かれることが少ない医療の現場の実態や問題などもフォーカスされており、ページを捲る手が止まらなかった。
    また、続編では同著者の人気作品である『天久鷹央シリーズ』の登場人物との絡みもあるようで、今から読むのが楽しみ。
    読みやすさと読了感も良さからも、小説を読み始めたい人にはぜひおすすめしたい。

  • 問題を抱えた患者を救うべく奮闘する、研修医の諏訪野良太。現実にはここまで患者の事情に振り回される病院はないと思うし、医師がそこまで介入することもないと思う。
    けれど、現役医師である著者が書かれているということは、「患者に寄り添う理想」として訴えかけられてる気がして温かい気持ちになれた。
    また、医師としての問題だけでなく、自分の目の前にある本分に、熱意を持って真摯に向き合ってますか、と問われているようでもあった。
    短編で一話があっと言う間に解決してゆく感じは、ドラマを見ているようだった。

  • 知念実希人『祈りのカルテ』角川文庫。

    エピローグを含む6編収録の連作医療ミステリー。珍しく地元の本屋に置いてあった著者のサイン本。

    新型コロナウイルス感染禍で誰もが経済的にも精神的にも疲弊する世知辛い世の中。そんな世の中にあっても、自らの使命を全うしようと日夜努力を続ける医療関係者には頭が下がる思いだ。そんな医療の現場で働く一人の研修医を主人公にした物語である。純正会医科大学附属病院の研修医として、内科、外科、小児科など様々な科で経験を積む諏訪野良太は患者たちが心の中に抱える闇を解き明かしていく感動の医療ミステリー。

    『彼女が瞳を閉じる理由』。周期的に自殺未遂を繰り返し、救急搬送されてくる離婚歴のある若い女性。ある夜に睡眠薬を飲み、救急搬送されて来るが、良太は女性の態度と右腕の火傷の痕に違和感を覚える。女性が抱える心の闇の正体は……

    『悪性の境界線』。急に初期の胃癌の内視鏡手術を拒否し、開腹手術を希望する老人が心の中に抱える闇とは。結末は倫理的にはかなりグレーだが、老人とその家族が幸せになるならば目を瞑ろう。

    『冷めない傷痕』。足のふくらはぎの火傷で入院して来た女性。何故か入院中に火傷が大きくなり……良太は女性の抱える心の中の闇を炙り出し、解決へと導く。

    『シンデレラの吐息』。喘息の発作で入院して来た女の子。薬を投与したはずなのに、何故か再び喘息の発作を起こす。大人の我が儘の犠牲になるのはいつも子供なのだ。

    『胸に嘘を秘めて』。重い心臓病で極秘裏に入院する傲慢な女優。助かるためには心臓移植しか方法は無いのだが……

    『エピローグ』。そして、研修医の諏訪野良太は自らの進むべき医療分野を決める。

    本体価格640円
    ★★★★★

  • ナースエイドのドラマを見てまあまあ面白かったので原作者を調べると初期研修医もので評価が高かったので購入 時代が働き方改革前なのでヘビーな研修生活が描かれていますけど、作者がお医者さんだけあってなかなか面白い

    登場人物が決まった短編集なので楽しく読みました 続編もあるみたいなので買おうっと

  • 読みやすくあっさり読了。
    医療現場を題材とした謎解き短編集。
    かと言ってサスペンスではなく、背景にある人間ドラマを描き出す。
    ドラマシリーズとかに向いてそう。

  • 主人公にクセがなく、好人物だからでしょうか、良くも悪くもストレスなく読める作品でした。
    「祈り」の要素は、主人公が各科で経験を積み上げて直面した最後のエピソードに感じられました。
    天久鷹央シリーズのようなトリッキーで、複雑な展開はありません。しかし、目の前で起きている症状に秘められた思いや行動に感受性の強い主人公が気づく。そして、真相が解き明かされていく。こうした展開には毎度心を揺さぶられます。

  • 純正医科大学附属病院の研修医・諏訪野良太が、2年間の初期研修で、約1か月ごとに様々な科を回り、将来進む道を決める話。

    科によって雰囲気が全く異なるのですね。
    諏訪野が患者たちの秘密と嘘を暴いていくのが面白かったです。

  • 初めて知念実希人さんの作品を読ませていただきました。一言で言うと新鮮!新たな出会い。ほとんど一気読みでした。

    ご自身が医師ということもあり、専門用語が頻出。それらは雰囲気だけは理解できるのだが、専門用語が意味しているところは想像の域を出ない。しかしリアリティが感じられる。初めての味わいでした。

    まだ、専門領域を決めかねている研修医の日々を描いた作品。精神科、外科、皮膚科、小児科、循環器内科。2年の研修期間に様々な医療分野で実体験を積み自身の専門分野を決めることとなる。

    改めて医師の世界の厳しさを知ることができた。同時に医師もやはり人間なんだということがよくわかってくる。

    医療に関する専門用語やリアリティのある症状、診療の内容、診断の方法や、薬の投与の仕方。多くのことを学ばせてもらったような気がする。

    ただ、研修医である主人公が断片的な事実に基づいて推理していく、その能力がずば抜けすぎていて、ついていけないところがあった。この推理が創作のコアの部分だと思うのだが、かなり飛躍したオチになっている。(納得はできるのですが)

    最後にはスカッとするのだけれど、少し出来すぎのように思われた。

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著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。
2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に『天久鷹央』シリーズがある。
『崩れる脳を抱きしめて』、『ひとつむぎの手』、『ムゲンのi(上・下)』、『硝子の塔の殺人』、『放課後ミステリクラブ』で本屋大賞にノミネートされる。
その他著書に『仮面病棟』、『ブラッドライン』、『優しい死神の飼い方』、『機械仕掛けの太陽』、『祈りのカルテ』等がある。

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