- KADOKAWA (2021年11月30日発売)
本棚登録 : 2032人
感想 : 167件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784041109885
作品紹介・あらすじ
――日常から逃げ出したいあなたへ――
心に悩みを抱える人が迷い込む、森の中の不思議な宿「山亭ミアキス」。
超絶美形のオーナーに不思議な従業員、ロビーでは暖炉が赤々と燃え、食事は絶品のアイルランド料理。
しかし、泊まると間違いなく酷い目に遭わされる。
ブラック部活に疲弊する少年、マタハラに悩む女性など、今日も救いを求める者がたどり着く。
人をたぶらかす、謎めいた彼らの正体と目的とは――?
「マカン・マラン」シリーズの著者が描く、愛と涙の物語。
みんなの感想まとめ
心に悩みを抱える人々が迷い込む、不思議な宿の物語が描かれています。美形のオーナーやミステリアスな従業員たちが織りなすダークな雰囲気の中、訪れる者たちはそれぞれの悩みを抱えていますが、宿の中での体験を通...
感想・レビュー・書評
-
猫が霊力を得るために全国に「猫岳」とゆう修行場があることは何かの本で読んだ事があるような「猫魔ヶ岳」もその一つ。妖術を使って迷える人たちを洋館のようなホテル「山亭」に導く。
マカン・マランのようなところをイメージしてたのですがちょっと不気味にダークでした。オーナーをはじめ従業員たちもオカマ以上にミステリアスでした。
ぼったくり宿かと思えばそうでもなさそうで、なんのためとかわかりぬくいのですが訪問者にあわせて接待の設定が違うみたい。
ヒモ男がやってきた時の歓待ぶりはゾクゾクしましたが、人の世のゴタゴタなんかよりも、もっと崇高で神秘的な命について見直すことができました。
古今東西の猫にまつわる童話や民話、神話まで興味深く仕掛け時計が午後4時の鐘を打つのが楽しみでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
競わせる女、逃げる男、抗う女、隠れる少年、背負う女の五つの短編集。
おいおいと思うような最低最悪な日常を救うため?猫の修行のために、自分達が暮らす山亭に導いてくれる。いや強引にさらってくる。
美味しい料理、ふかふかのベッドのはずが・・・。精気を吸い取られ、へとへとになりながら、壁を乗り越えていくヒントをもらえる。私は猫派、猫が大好きだけど、猫にこんなにたくさん神話があるなんて、勉強になりました。
猫達は真剣、だけど、彼らの必死の接客のなかにおどろおどろしいなかに、くすッと笑える瞬間があって、最後まで読了です。
いや、これを書いててもしや十分な休養(睡眠)、美味しい食事、適度な散歩って、ストレスフルな現代人に必要なのかもしれない。そして日常を離れた旅も。悩めるときこそ、旅に出てみよう -
宮沢賢治の「注文の多い料理店」を思わせる、
ちょっと怖い、不思議な世界に迷い込む話。
山亭を経営する、なんとなくマカンマランの
シャールさんに似た、艶やかな黒髪の
オーナーや、個性豊かな従業員たちは、
実は人間の姿に化けた猫たち。そこへ訪れる、
迷いを抱えた人間たちは、様々な悩みを抱えて
いるのだが、猫たちは、そんな彼らの悩みを
決して解決することはない。絶品の料理を振る舞い、泊まると、彼らを散々な目に遭わす。
猫たちがその場所で修行しているのは、
愛する人の魂を迎えに行くため。でも、
そのためにホテルに泊まった人間の精気を
吸い取るなんて‥怖い怖い。
うちの猫も、こんな風に私を見守り、
愛してくれているのだろうか。
絶品料理の描写が本当に美味しそうだった。 -
人生には荒治療が必要なときってあるよね?!
そのように思わせてくれるストーリーでした。
このままではいけない、このままでは未来がない。
何かしなくちゃ!
頭では分かっているけど、変化を起こそうとするのに腰が引ける時ってあります。
未来は見えないからね。
変化してマイナスに変わるくらいなら、何もしない方がいい。(決断することがものすごくストレスなのです)
快楽主義者の私はそう思ってしまいます。
とは言え、逃げ続けていても決断の先送りをしているだけで、時間ばかりが経ってしまうだけなんですよね。
(その分歳も取るというおまけつき)
そんな甘っちょろい事を言っている人間は、痛い目を見ると目が覚めるのは周知の事実だと思います。
暴飲暴食していた人が胃潰瘍になったことをきっかけに、健康オタクになり生活を改めた、みたいな事です。
本では猫たちが迷いのある人間にちょっとしたいたずらをするのですが、それがシャレにならない。笑
でも、そのいたずらがあったから迷いある人間は自分の人生の進路を決めることができたとも言えます。
(グッジョブ!猫たち)
そして、決断する時に必ず捨てるものがあるのです。
それは”執着”。
何かを決断するというのは、執着を捨てることも含まれているのかもしれません。
何に執着しているかは人ぞれぞれ(プライド、習慣、意地など)ですが、意外とその執着って、新たな人生には必要ないモノなんですよね。
むしろ、捨てたから新しい生活に集中できる気がします。
古内先生の「マカン・マラン」シリーズが好きで、こちらを読んでみましたが、今回はかなりスパルタです。笑
「マカン・マラン」は、優しく包み込んでくれるような(藤木直人のビューネ君のような)雰囲気で、疲れた人達の憩いの場ともいえる本でした。(懐かしい…)
「山亭ミアキス」は「あんた自分じゃ決断できないんだったら、あたしが背中押してやるよ!」っていう意地の悪さがあります。(バンジージャンプの台に立ってビクビクしている人間の背中を押すような感覚)結果としてそれは優しさの裏返しになるのですが。
こちらの作品も4部作になるのでしょうか?
まだ猫は3匹いますね。 -
山亭ミアキスは人生に迷える人が辿り着く不思議な宿。各章,猫の話が面白い。
1.長靴をはいた猫 2.金華猫
3.猫妖精の王ファザーガット
4.ローザンヌ湖の怪猫
5.ショスティ母神の神話 -
短編 一話読み終えるたび何となくこういう事が言いたいのかなと、霧がかかった感じ。
人生色々ある中 悩んだり迷ったり怒ったり、その都度誰か関わっている人がいるということなのかな 急がず見つめ直す事で悩みを解決していくこともできる。
心に残った文
P268三枝弁護士の言葉
「子供の虐待は、大抵、手遅れになってから大ごとになる、でも、それじゃあ、意味なんて一つもないんだよ。死んでしまってから大勢で騒ぎ立てたって、遅いんだ」
子供に親は選べない。
-
何か心に迷いがある人だけがたどり着く、「山亭ミアキス」
こんな風に書くと、迷える人が救われる、心温まるストーリーように思われるかもしれないけれど、人の醜さや欲望が浮き上がってくる、ざらざらとした感覚の残る物語だ。
でもこういう話、嫌いじゃないんだよねぇ… -
猫をモチーフにした、御伽噺のような作品。
人間の世界にしばられて、生きにくくなった人間が、ある時不思議な屋敷に迷い込む。
猫はいつどんな世界でも不思議な魅力を持ち、人間を「支配」してきた…。
アイルランドの料理、どれも美味しそうだなぁ。古くから伝わる数々の猫の伝説も面白いし興味が出てきた。 -
少しホラーよりな不思議な話。
猫のスタッフは個性的だし、自由だなと思う。
それぞれ餌食となった人たちは、みんなが良かったとはならない。 -
-
古内一絵さんの小説は2作目。それぞれの心の闇を抱えたお客さんたちが、山亭に迷い込んで、お宿のスタッフや料理で癒やされて、現実世界に戻る手助けをしてくれる不思議なお話。育児放棄、ネグレストの問題も描かれていて、盛りだくさんのお話。こんなお宿があれば、つらいことがあっても、問題解決してくれて、明日からもなんとかやっていけそうな気がする。
-
心に悩みを抱える人達が次々に導かれる「山亭ミアキス」
妖猫によって罰せられたり救われたり不思議な体験は時にゾッとするようなものだったりする。
でも終章でそういうことだったのか、と深く納得。
人間と猫の太古からの関わりに思いを巡らす時間となりました。 -
マカンマランの先入観もあったので、迷いや悩みのある人が救われる感じかなーと思っていましたが…
少し黒い部分も出てくるし、すっきり爽やかな話しではありませんが、自分と向き合って前に進んでいく作風は好きなので、続編が出るならまた読みたいと思います。 -
大好きな古内作品。
そして大好きなダークファンタジー。
表紙も美しくて、本棚にあるだけで絵になる。
今回もあっという間にストーリーに惹き込まれた。
特にすこし不気味でゾクッとする描写は、ホラーが苦手な私でも楽しく読めた。
「ミアキス」は、約5000万〜6000万年前に生息していたという古生物で、猫の祖先。
作中で猫の歴史や猫が登場する世界のお伽噺も紹介されていて、興味深かった。 -
日常が何かおかしい、と感じてるのに、
抜け出すきっかけがなくて壊れる寸前の時に、
美味しい食事と美形の男性がきっかけ作ってくれたらそりゃ幸せでしょうよ。
夢だわ。
という拗ねた感想が霞むほど、すらすら読めました。
猫好きが高じて小説に至ったのか、
小説を書くために猫の神話を猛勉強されたのか、
どちらか分からないくらいに蘊蓄も素晴らしい。 -
エピローグに繋がる山亭を巡る短編集。
猫に纏わる神話と人間の業の繋がりを上手に描いている。 -
今まで読んだ古内作品とは少し趣が異なるが、大変面白かった。猫にまつわる各国の伝承を下敷きに、現代日本社会の陰を描いている。どの話もラストは前を向いており救われる。
-
他作品から、勝手にほっこりをイメージしていましたが、雰囲気は全然違ってました。
山亭ミアキスに導かれた悩みを抱える人たちの連作短編集。
救いの物語なんですが、超絶美形オーナーと美味しいご飯にうっとりした後は、漏れなくゾクッがついてくる。
作中のアイルランド出身パンガーさんの料理がたまらなく美味しそうでした。
猫と人間には太古からの絆があるという。世界の猫の神話・伝承の数々をオーナーが語ってくれます。
個性派揃いの従業員たちが、ちょっと不思議でミステリアスな世界につれていってくれる。
プロローグとエピローグが繋がったとき、胸が詰まって涙があふれました。
『誰からどう思われようが、知ったことじゃないよ。要は自分がどうしたいかさ』
『あんたの眼に映ってるものが、俺の眼に同じように映るわけじゃないんだから。みんな違う眼で物事を見てるんだしさ』 -
うーん。
予想通りあまり好みではなかったなぁ。
独特の世界観はあり、御伽話なんだけど重い。
好き嫌いが分かれそうな作品だなぁ
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
古内一絵の作品
