- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041109892
作品紹介・あらすじ
鉄道紀行というジャンルを示した百けんが「用事がない」のに汽車に乗っていた時代、
普通の人にとっての鉄道は用事を果たすために乗るものだった。
その後、宮脇は異なるアプローチでこのジャンルを背負うこととなる。
感想・レビュー・書評
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ヒャッケン先生と宮脇さんの
鉄道に関する著作を並行に語って
それぞれの時代背景や
思い入れの部分の違いを楽しみ
鉄道紀行を味わう本…かな。
ヒャッケン先生自身の書いた鉄文も大好き。
でも、こうして他の人のチョイスで
取り上げられた文を読んでも
なんだかとても愛しさを感じるのです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「もっと上手に縛ってくれ。そしてもっと気持ちよくさせてくれ」
文学に鉄道を引き込んだオーソリティ・内田百閒と、ナチュラルボーン鉄にして鉄エリートそして鉄セレブである宮脇俊三の鉄道文学…と言うか、鉄愛について語った一冊。
酒井さんの始終透徹した文体が余計におかしみを誘う、鉄道哀歌とも。
鉄の人も、そうでない人も楽しめるし、読了後は恐らく、何か電車に乗りたくなると思いますw -
九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1378824 -
目的なく列車に乗ることを楽しむ「阿房列車」シリー
ズで知られる内田百閒と、約四半世紀後、『時刻表2万
キロ』でデビューした宮脇俊三。鉄道紀行界の巨星二
人の「軌道」を追った評伝。著者も『女流阿房列車』等の
著作のある鉄道好きだけあって、二人の行動と心情を
よく読み解いています。 -
なんともおいしい仕事ではないか。
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女子鉄で知られる酒井順子、鉄道紀行界の巨星内田百閒と宮脇俊三について考察する。
鉄道の紀行では右に出るもののない二人をテーマに。自身も「女流阿房列車」ほか紀行作もある酒井順子の一冊。いつもの独特のですます調ではないので、他の作品とは一味違う。
酒井順子は晩年の宮脇俊三と車中対談したことがあるという。中学の頃父の本棚の「時刻表2万キロ」を読み鉄道に目覚めた筆者には感慨も一塩だっただろう。
抑制の聞いた語りが良い。上質な評論。
著者プロフィール
酒井順子の作品





