世界を超えて私はあなたに会いに行く

  • KADOKAWA
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041110263

作品紹介・あらすじ

号泣度100%!!
【韓国で10万部突破】【ドラマ&映画化決定!】

母のいない少女ウニュの元に、1982年を生きる別の少女ウニュから手紙が届く。その手紙には母を探し出してくれるとあるが…。失った家族を取り戻すタイムリープ物語。

●あらすじ
【第8回文学トンネ青少年文学賞大賞作品】
15歳のウニュは、自分に無関心な父と会話のない2人暮らし。生まれたときから母はおらず、どうしていないのかも父は教えてくれない。ある日、同じ名前の少女ウニュから手紙が届く。そのウニュは1982年に生きていると言う。最初はいたずらかと怒るウニュだったが、「幸運のコイン」をきっかけに、この不思議な手紙を信じるようになる。過去のウニュは、未来のウニュのために母を探しだし、なぜいなくなったのか調べてくれると言うが…。韓国で10万人が泣いた、失った家族を取り戻すタイムリープ物語。

この本に関わった人みんなが泣いた感動作!(翻訳者、編集者、画家、デザイナー)

●過去のウニュから未来のウニュへの手紙より
 あのね。あなたのお母さんは生きてるんじゃないかな? とにかく、私たちに想像もつかない何かが、どうしても知られたくない秘密があるのは間違いないと思う。
 こうして違う世界に暮らしてる私たちが手紙をやり取りするってことは、私たちに特別な何かがあるってことかもしれないでしょ。だから、私がちょっとあなたの手助けをしてあげるっていうのはどう?
 過去の中のあなたの両親を探して、あなたのお母さんの秘密を明らかにするの。あなたは私の未来に力を貸して。

感想・レビュー・書評

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  • 最初から最後までお手紙のやり取りで進んでいく。ウニュと一緒に推測したり、互いに会えるのを楽しみに読み進めているとあっという間に読み終えてしまった。読み終わった後は温かな気持ち。便箋を選ぶところから相手を思う気持ちや自分の感情がこもっているし、ポストに入れる瞬間ちょっと緊張するところも含めて、手紙っていいな。

  • 手紙だけで紡がれる私とあなたの物語。
    2016年、私が一年後の私に送った手紙が届いた先は24年前の、1982年に生きる同じ名前の女の子。
    そこから始まる二人のやりとり。過去と現在、時間の流れは圧倒的に過去の方が早い。つまり出会ったときには年下だった女の子がどんどん大人になっていく。
    私がかかえる悩み、父との疎遠、再婚、そして15年間語れなかった母のこと。過去に生きる「友達」がその解決に乗り出して…というとても不思議なお話。
    24年という絶妙な隔たり。過去からどんどん追いついてくるかつての少女。
    とある可能性を秘めて二人の距離が近づいていく。読みながらどきどきが形になっていく。
    時間を隔てて平行に走っているはずの人生の、その奇跡に胸が熱くなる。
    もしも私が世界を超えて会いに行くなら。あるいは、時間を超えて私に会いに来てくれる誰かがいるなら。
    そう思った瞬間、熱い涙があふれてきた。
    会いに行きたい人がいる。会いに来て欲しい人がいる。世界中のそんな「私」に贈りたい一冊。

  • 途中から何となく分かってた。
    分かってたけど、お父さんからの手紙と最後の手紙には涙が止まらなくなってしまった。
    妹のウニュがどれだけお父さんとお母さんから愛されていたのか分かったときはもうほんとぼろぼろ泣いた。

    おばさんの「あなた本当にお母さんによく似てる」の意味も刺さる。
    無邪気で残酷で美しい二人のウニュ。
    自分が居なくなることが分かっているのに自分の名を娘に与えるウニュ。
    なにも知らない無邪気さでずっと父の心をえぐり続けた事にもずっと気づかないでいたウニュ。
    本当によく似ていると私も思う。
    でもお父さんは本当に2人とも心から愛してて、愛してるから辛くて、張り裂けそうだったのがこぼれた「ごめんな」から伝わってとても辛かった。
    それでも、きっとお父さんとウニュはこれからたくさん思い出を作っていけると思うし、なんだかんだおばさんとも仲良くやっていくような気がする。
    それをきっともう1人のウニュはずっと見守り続けるのだろうな………

    お話が手紙のやり取りだけで話が進んでいくというのもすごくよかった。
    内面からでる言葉だけで紡がれるから、2人の感情とか、後悔とかがダイレクトに伝わってくる。
    これのドラマ化と映画化が決まっていると噂には聞いているのだけど本当だろうか。
    本当だとしたらどう構成されるのかすごく気になる。

  • タイムスリップ系のファンタジー
    2016年の15歳のウニュに1982年を生きる同じ名前のウニュから手紙が届く。
    生まれたときから母親がいなくて、父親ともうまく関われず悩み苦しんでいたウニュが、同じ名前のウニュと手紙のやり取りをしながら少しずつ成長していく。
    優しくて暖かいお話。泣くほどではなかったけれどほっこりとした読後感。

  • 2016年を生きる15歳のウニュと1982年を生きる10歳のウニュ。
    時空を超えた奇跡の物語。

    初めは自分達の身に起きている事が理解出来ず、互いに牽制し胡散臭さを感じていた二人。

    往復書簡のみで繋がる正体不明の相手に気持ちはすれ違う。
    だが文通を重ね二人の心の距離が近づくに連れ胸が温かいもので満たされた。

    母親の存在を全く知らない未来のウニュの為に母親を探し出す約束をする過去のウニュ。

    もしかして…という想いは徐々に確信に変わり、真実を受け止める準備も覚悟もしていた。
    それでも41通目の送れなかった手紙には涙が溢れた。

  • ゆっくり届く郵便ポストに一年後への自分に当てて手紙を投函した2016年15歳の少女ウニュ。しかし何故か彼女の元には1982年の同じ名前の少女からの手紙が届く。
    2016年のウニュがゆっくり時間が過ぎて行くのに比べて、1982年のウニュは成長して行き「お姉さん」と呼ばれるようになる。
    母親のことを全く知らされす、父親と継母になろうとする女性との関係に悩む妹ウニュ。姉ウニュは優秀すぎる姉ととの関係に悩みながらも、妹ウニュの母親を探そうとする。
    二人のウニュが家族との関係に悩みながらも手紙で関係を深め成長して行くとともに、真実が明らかになって行くにつれて涙が出て止まらなかった。少女達の葛藤を描いたYAとも読めるし、タイムリープものとも言えるこの物語、手紙がもっと続いたら良いのにと思わずにはいられなかった。

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00626790

    2016年を生きる15歳のウニュは、自分に無関心な父と会話のない2人暮らし。生まれたときから母はおらず、どうしていないのかも父は教えてくれない。ある日、同じ名前の少女ウニュから手紙が届く。そのウニュは1982年に生きていると言う。最初はいたずらかと怒るウニュだったが、「幸運のコイン」をきっかけに、この不思議な手紙を信じるようになる。過去のウニュは、未来のウニュのために母を探しだし、なぜいなくなったのか調べてくれると言うが…。韓国で10万人が泣いた、失った家族を取り戻すタイムリープ物語。(出版社HPより)

  • 過去と現在の、同じ名前の女性たちが手紙でやりとりするファンタジーのような小説。
    最初にネタバレを読んでしまったのですが、多分途中で関係性が予測つくのかなと。
    でもとても読みやすく、続きが気になってのめり込むように読みました。
    最後は電車の中で泣きそうになったり。。

    韓国小説、良い!

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著者プロフィール

【著者】イ・コンニム
1989年生まれ。2014年ソウル新聞新春文芸に童話『メドゥーサの末裔』(未邦訳)が
掲載され作家デビュー。2017年『世界を超えて私はあなたに会いに行く』(矢島暁子訳 KADOKAWA)で第8回文学トンネ青少年文学賞大賞を受賞。著書に『幸運が君に近づいています』『名前を盗んだ少年』、『B612の泉』(共著)、『少女のためのフェミニズム』(共著)、童話『おばけの悩み解決士』『悪党の住む家』(いずれも未邦訳)がある。

「2023年 『殺したい子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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