夜のリフレーン (角川文庫)

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感想 : 7
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  • 本 ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041110645

作品紹介・あらすじ

秘めた熱情、封印された記憶、日常に忍び寄る虚無感――。福田隆義氏のイラスト、中川多理氏の人形と小説とのコラボレーションも収録。著者の物語世界の凄みと奥深さを堪能できる選り抜きの24編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 祝文庫化!

    夜のリフレーン 皆川 博子:文庫 | KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322010000449/

  • 短編小説には作家の技量が出る。

    まさにそれのお手本のような作品集でした。

    幻想的な作品は美しい。

    大好きです。皆川さん(//∇//)

  • 幻想短編小説集。うっとり浸りました。
    皆川博子さん短編の方が難しい、って仰ってるけど短編も素敵です。ふと隣りにある闇にじわじわと、ある時はストンと引きずり込まれていきます。美しい闇。
    人と人が交わる時、愛憎は避けて通れないのかも。自分の闇を、見詰め過ぎて囚われないように。。

  • この作品は理屈ではなく、頭に浮かぶ非現実的なビジョンを感じる作品‼️
    正に幻想小説だと感じた。

  • 24編の幻想小説集。
    特にのめり込んだのは『妖瞳』だった。東京で男色研究をしている主人公が、因果な運命を背負った青年を目の前に、心の内で言葉が止まらないシーン。「内心舌なめずりする」のが文章だけで手に取るように分かって身震いした。主人公との対話によって硬く閉ざされた扉が開かれ、覆い隠された青年の心が再びその柔らかさを取り戻すのが切なく美しかった。
    纏足の少女をテーマにした『紅い鞋』や生きたくも死にたくもない女の話『青い扉』も印象的だった。淡々と身の上を語る主人公に共感した。静かだけれどたしかな意思が彼女たちの中に渦巻いている。

  • 表題作「夜のリフレーン」が短いながらも、印象的。皆川博子の世界観の原液って感じ。
    どの短編も日常から幻想への境界が曖昧になるのが自然過ぎて幻想とは思えず、読後はより不思議な気持ちになる。

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著者プロフィール

皆川 博子(みながわ・ひろこ):1930年旧朝鮮京城生まれ。72年『海と十字架』でデビュー。73年「アルカディアの夏」で小説現代新人賞受賞。86年『恋紅』で直木賞、90年『薔薇忌』で柴田錬三郎賞、98年『死の泉』で吉川英治文学賞、ほか多数の文学賞を受賞。著書に『聖餐城』『海賊女王』『風配図 WIND ROSE』『天涯図書館』など。

「2024年 『大江戸綺譚 時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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