高校事変 X (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.80
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  • (33)
  • (4)
  • (3)
本棚登録 : 466
感想 : 48
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041110706

作品紹介・あらすじ

『探偵の探偵』の市村凜は、結衣の異母妹である凜香の実母だった。意識不明の重体に陥っているはずの凜だったが、驚愕の真相が明らかになる。時を同じくして慧修学院高校三年の生徒たちが、国際文化交流のためホンジュラスを訪問。その最中、メキシコの武装勢力ゼッディウムに襲撃される。背後には、優莉架祷斗――父・匡太の後継たる最強最悪の長男の姿があった! いよいよ佳境、クライマックスの第10巻記念作!

感想・レビュー・書評

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  • 平成最大のテロ事件を起こした犯罪者の娘、結衣が犯罪者に立ち向かう話。

    今まで無敵だと思っていた結衣が、本物の戦場では全く歯が立たないとは。70年前の日本の若者が連れていかれた戦場はどれほどひどいものだったのか心が痛んだ。

    結衣は皆のために命を張っているのに、国内ではそれが全く理解されない。むしろ犯罪者として捉えられていることに結衣は今まで諦めを感じていたが、本作では最後にそれが行動に出てしまった。

    いよいよクライマックスに近づいてきたので次回作が楽しみです。

  • 高校事変もついに2桁に突入。
    田代グループを壊滅させた結衣だが、田代グループの裏で系を引いていたのはシビック、結衣の兄である優莉架禱斗が起業した裏金組織だった。
    名門私立、慧修学院高校3年の生徒たちが、国際交流のためホンジュラスを訪問することになる。いち早くその裏にあるものを嗅ぎ取り、警告をする結衣だが一蹴される。
    生徒たちがホンジュラスの高校を訪問している最中、メキシコの過激派組織ゼッディウムに襲撃され、人質とされる。その背後にいるのは架祷斗。父・匡太の後継として、架禱斗は半グレ集団を率いて国家転覆を目論んでいた。結衣は反目していた公安からの依頼を受け、ホンジュラスに向かうが…?
    クライマックス序章の幕開けである。

    舞台は南米のホンジュラスに!
    高校事変というけど、テロリストによる国家転覆レベルの話になってきた。
    今回も高校は出てくるのだけど、結衣が得意とするその場にあるもので武器を作る技では全く太刀打ちできない。出てくるのは本物の戦争のプロたち。
    あの結衣が、気づかないうちに簡単にのされてしまい、結衣死んじゃうよ…!というようなハードな展開が続くが、こんだけやられても立ち上がるってすごすぎ。サイボーグのごとき屈強さだ。
    これまで結衣は、戦う意味をはっきり自覚していなかったように思うけど(今回もホンジュラスに向かうきっかけは、自分に少し親切にしてくれた生徒を助けようかというところ)、今回のホンジュラスで、父の呪われたDNAを終わらせる…と決意する。
    ここには結衣自身も含まれるわけで。これまで結衣は犯罪者の娘として冷遇され蔑まれてきて、自分のことは諦めながら、愛されて育った人が普通に生活できるようにと願う切なさになんだかとても悲しくなる。

    「天才」と称され、父の残忍さを最も強く受け継いだ兄の架禱斗は最凶最悪。意識不明だったはずの市村凛も復活し、もはや待ったなしの展開だ。残ったきょうだいたちの選択も気になる。

    ★3.5

  • 相変わらず最高に面白いこの「高校事変」シリーズ。

    前作の9で、結衣が田代グループを壊滅させたところで、もうエンディングに近いかなと感じたが、はたして本書では、結衣の兄・優莉架祷斗との対決が描かれる。

    この10巻で終わりかと思ったが、終わらなかった。
    でもイメージ的には、本書は映画『ハリーポッター』の最終作、『ハリー・ポッターと死の秘宝 パート1・2』の『パート1』のような感じかな。

    結衣がこれまで対決してきたのは、町のチンピラやヤクザ、傭兵崩れなどの非正規戦闘員たち。
    だが今回の相手はISなどのほんまもんのテロリストグループにも参加した完全な戦争のプロたち。

    結衣は果たして生き残ることができるのか。

    本シリーズはまさにエンターテインメントの傑作。
    深く考えずに結衣様の無双ぶりを愉しむのが読書人としての正しい向かい方であるww

  • 松岡圭祐『高校事変 X』角川文庫。

    ついにシリーズ第10弾。

    評判が良いので、この10巻までは古本屋でまとめ買いし、11巻と12巻、最近刊行されたスピンオフ作品を新刊で購入した。

    前作で田代ファミリーが壊滅し、ストーリーは新たな展開を見せる。死刑となったテロリスト・優莉匡太の呪縛はまだまだ続く。優莉結衣は何処へ向かうのか……

    これ程、結衣が痛め付けられるのはシリーズで初めてだろう。今回は結衣が公安に協力してホンジュラスに向かうという余りにも無理があり過ぎる設定で少し残念。

    武蔵小杉高校事変を始めとする武装襲撃事件への資金提供を行っていたシビックの創始者は優莉結衣の兄の架祷斗という驚愕の展開。

    そして、妹の凛香の母親の市村凛がついに動き出す。

    慧修学院高校3年の生徒たちが、国際文化交流のためホンジュラスを訪問し、メキシコの武装勢力ゼッディウムに襲撃される。その背後には結衣の兄である架祷斗の存在があった。人質となった高校生たちを救出するために公安と共にホンジュラスに向かった結衣だったが……

    本体価格840円(古本540円)
    ★★★★

  • 半年ぶりのシリーズⅩ。
    田代ファミリーとの戦いを制して終結かと思えたが、結衣にとって最大にして最悪の敵=優莉家の長男架禱斗との戦いが残っていた。
    舞台は、架禱斗の策謀により戦乱状態となっている南米のホンジュラス。
    結衣は、戦禍の中にいる高校生(彼らの高校はある人物の陰謀でホンジュラスへ親善旅行中)を救うため、現地へ。これまでの戦いが戦争ごっこや火遊びとしか思えない、本物の戦争が待っていた。
    今までとはケタ違いの戦いで、結衣は絶体絶命のピンチに。
    彼女を救ったのは、武装半グレ紅豹隊の元幹部=磨島と弥藤(これまでの戦いでも、彼らの援助があっての勝利であって彼女一人の力ではなかったとは!・・・ほかのレビューでも「後出しじゃんけん」だと書かれてた)。
    ともかく、手に汗握る戦闘シーンは息をもつかせず迫力満点。
    結衣の父匡太をパワーアップした架禱斗が巧妙なやり方で政府を翻弄し、事態収拾で政府に要求するシーンでの発言。
    「いまのおまえたちを見ろ。なにかが起きてから、大臣が集まり対策を協議するのみ。せいぜい特措法に基づく緊急事態宣言に留まる。対応が後手にまわり、だれが責任者なのかも不明・・・」
    著者の現代日本政治へ込めた思いの一端が窺える。総理やその他現在の日本の政治家を彷彿させる場面もあり、書下ろしのタイムリーさを感じる。

  • コロナ禍、首相交代時代の流れをこうまでもいち早く小説に織り込む作家がいただろうか。現在の政治に対する嫌味や意見も何気に盛り込まれている。兄妹新たなる登場はさらにありそうな気がする。また、この作品の登場人物の氏名の漢字かなり難しい。最初はフリガナがあるがすぐ忘れてしまう。まだ続くこのシリーズ、現実離れしているのは読者全員の納得するところだと思う。それでも次作発売が待ち遠しい。

  • 2021年3月角川文庫刊。書下ろし。シリーズ10作目。予想通りの優莉ファミリーとの死闘が始まりましたが、次巻に持ち越し。実は結衣は護られていたという、あとだしじゃんけん的な話にがっくりきてしまいましたが、結衣の凄まじい戦闘シーンには拍手喝采です。

  • これまでの優利結衣の戦い方は、まさかのヤクザレベルだったとは。本当の戦闘の前には歯が立たなかった。序盤から面白い展開だった。

    ラストは高校生だけあって飲み込みが早い感じが、まだまだ子供なんだなぁと思ってしまった。

    そして、市村凛と探偵の探偵の玲奈が繋がった。わかっていた事だけど読んでいただけにめちゃくちゃ面白い。

  • 9巻も驚いたけれど、10巻はそれ以上の衝撃でした。優莉結衣のこれまでの無双、実は傭兵稼業の人だった磨嶋・弥藤が援護してくれていたからで、本当の戦場で太刀打ち出来るレベルではなかった。今までで1番痛めつけられてた気がします。絶体絶命のピンチが文字通りのそれ。

    でもそんな中、磨嶋・弥藤の「実戦で身に着けろ」的な指導のおかげでめきめきと力をつけ…なんだかんだで土台が出来てたら伸びるのも早いのだなぁ。。

    セレブ高校の海外訪問で武装勢力の惨禍が高校生たちに襲い掛かります。その中でもトップのお嬢様と世界的ピアニストが目を付けられて利用されている、結衣どころか日本政府に立ちはだかる優莉家長男に。
    カイト…半グレを率いた匡太よりたちが悪く強大になっています。緊急事態法だと!?(この作品のモデル:菅義偉前総理の宮村総理とモデル:安倍晋三元総理の矢幡前総理は緊急事態法とんでもない!みたいな立場だけれど現実は…????)

    優莉結衣の失踪は寂しくて気懸かりけど、闇堕ちして覚悟ガンギマリな亜樹凪さんは結衣と違う場所だけど同じ方向を向いて戦いそうだし、桐宇くんはチヤホヤピアニストかと思いきやチュオニアンの桐谷くんみたいな大活躍。桐宇くんもかなり魅了されているけど相手が結衣なので仕方ない。
    米軍が高校生を救出にきたのに、「ぼくは戻る!」って結衣と亜樹凪さんのところへ無理矢理もどってきたんだろうなと胸熱ね。。

    残り少なくなってきて、カイトプラス佐智子とと結衣の全面戦争、日本を巻き込んで…となりそう。別行動している凜香、篤志、市村凛も気になります。

  •  シリーズ第10作。今回の舞台はホンジュラス。そこで、ついに長男・架禱斗と出会う。ただでさえ圧倒的な強さの架禱斗なのに、長女・智沙子も加わって苦戦必須。しかし兄妹対決決着は次作以降に持ち越し。続き物なので読んでますが、ちょっと食傷気味。

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 13』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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