断罪のネバーモア

  • KADOKAWA (2022年2月2日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784041110768

作品紹介・あらすじ

度重なる不祥事から警察の大改革が行われた日本。
変革後の警察にブラックIT企業から転職した新米刑事の藪内唯歩は茨城県つくば警察署の刑事課で警部補の仲城流次をパートナーとし殺人事件の捜査にあたる。
刑事課の同僚たちの隠しごとが唯歩の心を曇らせ、7年前の事件が現在の捜査に影を落とす。
ノルマに追われながらも、持ち前の粘り強さで事件を解決した先に、唯歩を待ち受ける運命は――。
リアル警察小説と本格ミステリの2重螺旋! 白黒が全反転する奇跡の終盤に瞠目せよ!!

みんなの感想まとめ

現代の警察組織を舞台にしたこの作品は、民営化された警察で奮闘する新米刑事・藪内唯歩の成長と葛藤を描いています。彼女は、経験豊富なパートナー仲城と共に、連続殺人事件の捜査に取り組む中で、同僚たちの隠され...

感想・レビュー・書評

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  • 控えめにいって最高!警察小説×本格×社会派×特殊設定のコラボ&バランスが見事。超鮮やかなミステリー!

    凄い、めちゃめちゃ面白い。圧倒的に★5
    単に各ミステリー要素を組みあわせただけでなく、それぞれの相乗効果で倍々ゲームで面白くなってると思います。

    ストーリーの設計が良くできていて、中終盤からが超鮮やか。序盤での作戦にしっかりハマりましたよ。なにより、お話として”綺麗” で好き。

    また主人公の唯歩が可愛すぎて卑怯! 仲間達のハードボイルド&怠惰ぶりがリアルで怖い。キャラクターが生き生きとしているところも、本作の読みどころですね。応援したくなっちゃう。

    肝心の真相解明はいつもマリア&漣シリーズでやられっぱなしなので、なんとか推理を働かせたかったですが、本作も難易度は高かったよ…うう

    そして本作の根幹となる特殊設定ですが、まさに社会問題をえぐるテーマですね。現代に生きる我々は意識しなければならない課題で、良い問題提起だと思いました。おさえておきたいポイントです。

    終始ベタ褒めですが、感動レベルの一冊でした。警察小説がベースですが、ミステリーをこよなく愛す人にはブスリと心に刺さるはず。おすすめです!

  • 2022/12/08読了
    #市川憂人作品

    警察小説。
    民営化された警察に所属する
    ワーカホリックな新米女子唯歩と
    やる気のないベテラン男仲城のバディ。
    アルファベットを刻まれた遺体の
    連続殺人事件の謎を解く。

    市川作品では少し異色な感じがしたが
    すごい良かった。
    近未来的な要素や警察の民営化という
    アンリアルな世界線も面白い。

  • ❇︎
    ジェリーフィッシュは凍らない
    ブルーローズは眠らない
    グラスバードは還らない
    ボーンヤードは語らない

    ここで嵌った市川優人さんの新作

    結末が気になり、一気読み。
    惑わされましたが、そこもまた良かった。

    表紙の絵も素敵です。

    ーーーー
    警察が民営化された社会が舞台。

    同僚の足を引っ張っていると悩みながら、
    刑事課で必死に職務取り組む籔内唯歩(ゆいほ)。

    先輩兼監督役の仲城からの指導もなく、
    仕事が遅い唯歩は検挙数が増えず、
    署長からも散々嫌味を言われていた。

    そんな中で殺人事件が発生するが、
    捜査は瞬く間に行き詰まってしまう。

    唯歩の閃きがきっかけで捜査は思わぬ方向に
    進展してゆくが……。

    現在と過去の事件が思いがけない部分で交錯し、
    警察組織の深い深い深部に迫る。







  • 民営化された警察組織でブラック企業から転職した主人公がやる気なさげな先輩とともに事件を解決していく警察小説

    普通に事件が起きて解決していく警察小説かと思いきや民営化された警察??なんかその時点で面白そうな匂いプンプン丸やん!

    ミステリーのいろんな旨味がいっぱい味わえる4章構成の物語になっていて後半の怒涛の伏線回収が面白すぎて最高!

  • マリア&漣シリーズとは違った味わいのバディもの。舞台は2022年、パンデミック下の日本だが、現実と異なる警察組織が治安維持に努めている世の中。個々の事件は単純。これまでのような大胆なトリックもないけれど、終盤のサスペンスフルな展開と伏線回収が圧巻。〝ラスボス戦〟は息を呑んだ。今後唯歩&流次シリーズ、となるのかどうか。

  • 【収録作品】プロローグ/第一話 宴の後/第二話 真夜中の略奪者/第三話 ストーム・クロウ/第四話 断罪/エピローグ
    警察が民営化された世界での謀略もの。サイコパスの真犯人は捕まるが、後を引きそう。でもこういうのは苦手だなあ。気持ち悪くて。

  • 大どんでん返しがあると聞いていたが、そういうことか。
    警察は新人といえどミスをすると1人の人生を狂わしてしまう可能性があるのが辛いところ。
    脇役も相棒も含めて、みんないいキャラしてたので続編希望。もちろんその際はあの殺人鬼も再登場願いたい。

  • 警察を民営化したらどうなるか?という点から始まる、仮想近未来型ミステリ。
    前半は、警官バディもの。後半は、社会派エンタメど真ん中の展開。面白いですし、連作の伏線回収も「medium」のような同じ事件の解決をやり直す展開も熱くてよいのですが、政治メッセージが強すぎて辟易する。
    警察民営化として露呈する問題点が、上級国民への配慮、優遇というのは、流石に捻りがないと感じた。これは、東野圭吾さんの「プラチナデータ」のほうが上手いなと感じました。

  • 「民営化された警察組織」という設定が新しい。
    現実の警察でも、警視庁を「本店」所轄署を「支店」と呼んだりするので、最初はそういう警察用語のことかと思っていたら、本当に本店と支店だった。

    民営化、つまり一般企業なので、さまざまな前職経歴を持つ転職者がいたりする。
    主人公の藪内唯歩も転職して警察官になったうちの一人で、前職はIT系。その会社がブラック企業で心身を壊し退職した過去がある。

    全体の構成としてはそれぞれの事件発生から解決までを描く短編がいくつか入っているのかな、と思いきや……確かにところどころ、変だなと思うところがあったのよね、と読み終わってからその仕掛けに気付いた。
    創元推理文庫の〈漣&マリアシリーズ〉にも見られるように、各々のキャラクターが立ち、面白かった。そのうち映像化されそう。

  • 警察小説と本格ミステリの組み合わせ方がうまい。
    特に第三章以降の勢いがすごく、そこから面白さのギアがもう一段あがった感じ。一部、犯人の行動に納得いかないところも残ったが、全体的にロジックが端正で話の意外性も楽しめたので本格ミステリ好きの人にはおすすめ。シリーズ化するのだろうか。

  • 民営化した警察で、ブラック企業から転職した唯歩と高圧的な不遜な先輩・流次のコンビが事件を解決していく話。

    4章構成になっており、1章ごとで1つの事件が解決していくのだが、どうにもスッキリ終わらない部分がちらほら見受けられる。
    最後の最後で全てが1つにつながっており、結末で全てのモヤモヤした部分が解決するようになっています。

    登場人物のキャラクターが濃いのが市川憂人さんの作品の特徴で、例えば「マリア&漣」シリーズの2人は正反対の性格ながらも良いコンビです。
    今作の唯歩と流次も正反対の性格をしており、マリアと漣とまた違った良いコンビに思えます。

    とても満足度の高い1冊でした。
    https://gomago-gomago.com/nevermore/

  • 前職のトラウマからキーボードを触れない新米刑事の唯歩が、やる気なさげな上司流次と事件を解決する話。
    唯歩ちゃんがとにかく愛おしい。めちゃくちゃ頑張る!ボロボロになっても頑張る彼女に感情移入していたから、ラストは泣きそうになった。シリーズ化希します!

  • 巷で起きている謎の連続殺人事件。優秀な女性の活躍により、事件は解決。あれから7年後。ブラック企業から警察に転職した唯歩は、警部補の流次とパートナーを組んで、殺人事件を捜査していた。一筋縄でいかない殺人事件に次々と解決していくが、その背景には、ある共通点が潜んでいた。
    7年前に解決した事件も絡ませながら、二人のコンビが事件に挑んでいく。


    市川さんの作品なので、一つの事件をじっくりと描くかと思っていたので、最初の事件があっさりと終わった時には意外だなと思っていました。新たな事件が始まっては終わり、また新たな事件の始まりの繰り返しで、珍しいなと思ったら、振り返ってみると、しっかりと全ての事件が一つに繋がれた長編作品になっていて面白かったです。

    厳密に書くと、全4話+αの連作短編集なのですが、全然長編作品のジャンルとしても言えるかと思います。一つ一つの事件だけでも面白かったのですが、後半からの展開である共通となる大きな背景には驚きでした。

    ミステリーの面白さもさることながら、二人のバディにも面白さがありました。
    市川さんの作品というと、「ジェリーフィッシュは凍らない」シリーズで活躍のマリアと漣がいるのですが、新たなバディの誕生⁉︎と思えるくらいの二人の凸凹コンビが良かったです。

    ちょっと自信なさげなヒロインと上から高圧的な流次。そして鑑識の女性など個性あふれるキャラクターも魅力的で、全体的にエンタメ性もありながら、本格的なミステリーや警察小説としても楽しめました。

    変わった警察小説でしたが、ありえそうなリアルさがあり楽しめました。というのも、警察の設定ですが、民間に委託した「警察」として描かれています。
    今後、ありえそうな警察の民営化ですが、その中で見えてくる闇の部分をどう処理していくのか。
    結局のところ、根源は変わりませんが、変化球なところから攻めてきてくるので、それだけでも面白かったです。

    後半からの展開ですが、白黒が変わるかのような印象や鮮やかに回収していくのも相まって、驚きでした。
    なんとなく、この人が・・・というのが頭の片隅にありましたが、それにも勝って色んなことが繋がれている実感を味わえたので、色んな意味で凄いと思いました。

    そして、犯人を追い詰めていく唯歩。自信なさげな雰囲気とは裏腹に攻めていくので、この爽快感をもっと味わいたいなと思いました。ぜひ続編をよろしくお願いします。

  • 著者の作品は本作で初めて読んだ。
    もともと興味のある著者だったが、たまたまネットで新刊情報で見た本書のデザインが素敵だったので、つい購入した。
    警察組織が民営化されているという、ありそうでなかったような一風変わった設定ではあったが、テンポが良く、文章も簡潔ですらすらと読み進められるミステリだった。連作短編のようにいくつかの事件が語られて、その後、その背景にあるものが明らかになる…という展開だったが、まさか「ネバーモア」で、その人物名は、、と思ったが、そのまさかであった。
    真面目に地道な捜査をして、しかも成果も挙げているのに、唯歩がほとんど報われず、鑑識の大森さん以外からは厳しい言葉をかけられるのが、ふだん、ともすれば自分も感じてしまう社会人としての辛さをあらためて実感させられて、読み始めの方は胸がざわつきもした。それだけ、リアリティを感じられたということだと思う。
    そして終盤には、「支店」の仲間の協力を得て反転攻勢に出るような展開はすがすがしかった。
    一度解決したはずの事件が、後になって別の様相を呈してくる筋書きは、ある程度予想はしていたが、用意された伏線が後から別の意味づけを与えられて真相が分かる場面は、うまく描かれていると思った。
    ただ、民営化された警察組織という設定や、烏丸などのキャラクター、数年前の連続殺人との隠されたつながりなど、舞台設定に凝っていたわりには、終盤の謎解きが(または全体の分量が)ややあっさりしていたように思った。もう少し長い小説にしても良かったのかもしれないし、もしくは、この設定でしばらくシリーズが続いていくのだろうか。何となく最後の、第三者委員会の委員長なる人物も少し裏がありそうで気になったが…。
    帯に記載のとおり、警察組織×本格ミステリの組み合わせが好みだったので、(そして、唯歩さんが好みだったので…、)シリーズになるのであれば嬉しいと思った。

  • 市川先生の話のキャラクターが好き。その話の中で自然体に生きてる。
    唯歩の辛い過去とさらに嵌められた現実。しかし、最後には。。。
    マリア&漣シリーズはもちろん好きですが唯歩&流次、隼&疾風もよい。

  • 警察の一部事業がが民営化された後の世界。IISCのようなものが今後出てこないとも限らないけど、結局中身は変わらないのかもと思ってしまうね…
    唯歩の周りの人たちがみんないい人なのが救い。
    あと、最後の展開は結構怒涛でした。面白かった!

  • 短編集と思いきや最後にモヤモヤしてたのを回収する感じは爽快。無理矢理感がどうとかは置いといて。

    市川憂人氏の書く主人公ってまだそんなに読んでる訳じゃないけど、今まで読んできた中では女性が多くて、どの作品でも同じ様なキャラなんだけど、単純にそういう性癖が強過ぎるのかな。
    影を匂わせて従順で芯があってみたいな

  • 現実から少しだけずれ、警察が民営化された世界。新米刑事がいくつかの事件を解決しながら、最終章に繋がっていく構成。

    最終章は面白かった! でも犯人が…なんか、とてもエンタメチックで現実味が薄いキャラ設定で…最終章が一番面白いのに、そこだけ冷めてしまった。

  • ほんわか小説の次に読んだら難しいと感じてしまいました。ウォーミングアップが必要だった。
    現実からちょっとだけズラしたパラレルワールドでの語りはさすが、なんだけど。
    気力も体力も時間もしっかり確保出来る時に読むべきだった。

  • で、結局チヒロは何者?
    表紙絵の人物を勝手に烏丸変換してたのでここでも齟齬が。
    章と章の間の挿話が今回もスパイス効いていていい。この間のやりとりが今後にどう繋がるんだろうかと、一番ワクワクしながら読んだ。

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著者プロフィール

1976年、神奈川県生まれ。東京大学卒。2016年『ジェリーフィッシュは凍らない』で、第26回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。他の著書に『ブルーローズは眠らない』、『グラスバードは還らない』(以上東京創元社)、『神とさざなみの密室』(新潮社)など。

「2023年 『東大に名探偵はいない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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