医学のつばさ

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 345
感想 : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041110812

作品紹介・あらすじ

東城大医学部に通う中学三年生の曾根崎薫は、クラス委員の進藤美智子、ガキ大将の平沼雄介、医学部を目指すガリ勉の三田村優一ら同級生たちと、洞穴の中でみたこともない巨大な「たまご」を発見。薫たちは孵化した謎の生物に〈いのち〉と名付け育てようとするが、動物実験の材料にしようとする文科省に囚われてしまう。〈いのち〉の奪還を試みる薫たちだったが、やがて「こころの移殖」という壮大な陰謀が明るみになり、米国政府をも巻き込む巨大な騒動に発展していく……。「中学生医学生」シリーズ完結編!

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった(笑える箇所多し)。『医学のたまご』『医学のひよこ』と本書で合わせて中学生医学生シリーズ三部作完結。前作2冊読んで、これは子供向きとしては、GBダークファンタジー的な悶々感あるな、と思っていたが、本作でドーンとSF感満載、とても面白い痛快な読了感だった。とっても良い、ご都合かもしれんが、ご都合最高です。
    たまごでの藤田Pヴィランにイライラさせられ、ひよこでトンデモない生命体が出てきて、どう説明するのかヤキモキし、そして、つばさで、、そうだった子供向きSFエンタメだったのだったと、、。もう、最終巻はキャラも設定も盛り沢山で楽しめた。
     並列でローリングのイッカボックを読んでいたので、”いのち”ちゃんとイッカボックの生物的な設定が似てて、妙に頭の中でビジュアルがごっちゃになってくるのも楽しかった。

  • なんじゃこの面白さ!
    スラップステイックコメディみたいな世界に爆笑しました。中学生医学生の僕はチームメンバーたちと昔の秘密基地で見つけた巨大新種生物が発端でとんでもない騒動にメンバーと共に巻き込まれて行く激動の2023年夏の2か月足らずの物語です。笑いの渦の中にシビアに国やら政府やら報道への揶揄が仕込んでありました。

  • 〈いのち〉がまさかこうなるとはΣ(゚ロ゚;)!!いやぁ海堂作品のいろんなシリーズのあの人やあの場面がたくさん出てきて、全作品を読み返したくなって困った(^^;)このシリーズはこれで完結だけれど、また別の作品でみんなに会えると良いな(^^)♪〈うにこん〉欲しい!(*>∀<*)

  • シリーズ完結編。とはいえ、このシリーズ初読む。
    とりあえずシリーズ読まなくてもOK。

    それより著者のバチスタなど一連の作品を読んでれば、それなりに楽しめる。とはいえ、記憶がごちゃ混ぜ状態であーあれね。あれかなぁって題名も思い出せない(笑)

    ヨシタケシンスケ氏の装画・挿絵で充分に楽しめる。
    少し疲れたときに少年の心で読んでみると良いかも。

  • やっとこのシリーズ完結。疲れた。私には無理やわ、このシリーズ。まあ、なんとか読み終わったけどね。個人的に全く面白くない。こんな形で政権批判しても何にもならないと思うんだけどなあ・・・

  • 現代版ズッコケだと私が勝手に思っている医学シリーズ、とりあえず簡潔。どうなるかと思いながら読んだけど、一応まとまって終わったのがすごいっていうか、良かった。わりと荒唐無稽な設定で、話も尻切れだったら嫌だから。
    海堂尊作品を読んでないので★少な目だけど、登場人物の背景解ってたらもう少し楽しめたかも。
    「医学のたまご」が小学校高学年の何人かに毎年人気あるので続き読んでみたけど、私はぐっと来なかったなぁ。でも、小学校向け児童書でこれだけの読み応えある本も少ないから購入すると思う。

  • 中学生医学生シリーズ完結。巨大新種生物「いのち」を巡って繰り広げられる攻防にもついに決着が。ライトな感覚で読める作品だけれど、並みいるシリーズキャラクターたちの豪華すぎる共演は読み応えたっぷりです。
    「ナイチンゲールの沈黙」「夢見る黄金地球儀」「モルフェウスの領域」「アクアマリンの神殿」くらいは先に読んでおいた方がいいでしょうか。うわー、あの人やあの人が! っていうのにもう感無量。どの人も凄すぎるよ。そして中学生たちの今後の成長も気になるところではあるのですが、一旦は完結、なのかな。まあどこかでいつか読めそうな気もします。

  • “組織”に〈いのち〉を奪われ、バラバラになったカオルたちは、〈いのち〉を取り戻すために、もう一度力を合わせる。

    〇もっとカオルたち主体の話を読みたかったかな。大人たちの鞘当てと説明パートが多めだったかも。全てが説明されていないのは、読者へのパスか。
    〈いのち〉は千と千尋の坊みたいな感じかな。
    最後、カオルくん良かったねえ!
    〇報道関係の人は読んで欲しいかも。はしご酒とか路上飲みとか同じ内容・想定内の路上インタビューとか、連日公共の電波で報道する意味あるの?と思ってる。

  • アイスマンって氷室のことかな?

    なんだか近未来版ハリーポッターを読んでいるみたいだったな。
    それにしても、薫は、ポンコツ設定にしては賢すぎるんじゃないかい。海堂さん。

    最後はやっぱり、現代の政治的体制について、皮肉、というか結構直接的な批判が入っていた。また、隠蔽体質についても言及していたのも、流石だと思った。

  • 医学部中学生シリーズの完結編。
    過去の作品から懐かしい人たちが
    沢山出てきて色んな作品を思い出しながら
    スピーディーな展開であっという間に
    読み終えました。

    本作の巨大新種生物“いのち”の扱いに
    中学生達が癖のある大人達に立ち向かうが
    そこは中学生らしく力及ばずって
    感じのバランスも良かった。

    個人的には「桜宮サーガ」の登場人物たちの
    その後が読めたこのシリーズに満足です。

    ただ、結局のところ新種生物の最終形態からの
    その後や涼子さんの目覚め、アイスマンの
    正体等々気になる点が消化されず・・・
    まさか続編があるのか?

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著者プロフィール

1961年、千葉県生まれ。作家、医師。第4回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2006年に『チーム・バチスタの栄光』(宝島社) で作家デビュー。著書は「桜宮サーガ」と呼ばれるシリーズを成し、 本作および『コロナ黙示録 2020災厄の襲来』『コロナ狂騒録 2021 五輪の饗宴』(ともに宝島社)も連なっている。他にはキューバ革命のゲバラとカストロを描いた「ポーラースター」シリーズ(文藝春秋)などがある。他の著書に『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋)など。

「2023年 『コロナ漂流録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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