六畳間のピアノマン (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 204
感想 : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041111314

作品紹介・あらすじ

ブラック企業の同期三人組。早朝から深夜まで働き会社に泊まり込む毎日。疲弊しきった三人はある日深夜の居酒屋に行く。一杯のビールで人間らしく笑いあった三人だが、極悪上司の壮絶な追い込みにあい――。

感想・レビュー・書評

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  • 感動しました。

    世界一うまいビールとピアノマンと。
    世界で2番目、と聞いて多くを語らなかったところは涙。

    ふとしたこと。
    それはことばかもしれない。香りかもしれない。音かもしれない。
    音楽かもしれない。

    そこから思い出されるできごと、暮らし、そして人生。
    それらが溢れ出てくる。そしてつながっていく。

    さらっと書かれていたけれど、脇見さん、粋な計らいをしたってことかな? やり方がかっこいいし、うまい。

    +++

    以下、本題から逸れますが。。

    会社と自分の人生とどちらが大切か。言うまでもないことだけれど、追い込まれることもあるし、そのような境遇に(程度の差こそあれ)置かれている人もいると思います。理不尽だと思えても言えずに抱えてしまうのが日本の社会人の姿ともいえるでしょう。

    冷静に考えれば、逃げる選択肢が正しい。本当に正しい。
    でも、別の結末を迎える背景にあるのは、「抱え込み」ではあるけれども、
    引き金を引いたのは、投薬治療です。
    このお話のなかでは投薬は出てきません。小説だからというのもあるでしょう。

    現実社会では、投薬さえしなければ、多くの人は正しい結論(=逃げる方が正しい)を選択します。(凶悪犯罪や自死の背景には100%といっていいほど薬が関係している、と、"クスリは飲んではいけない!"に書かれていました。この事実は隠されているとおもわれます。確かに最近亡くなっている芸能人は治療中でした。放火事件もそうですね。治療さえしていなければ。。。

  • NHKのドラマにはまり、原作を読んでみたくなって読んだ。
    ドラマ化された場合、ドラマは良いけど原作はあんまり、、やその逆も結構多いが、これはどっちも良かった。原作の方がドラマより亡くなり方が辛かった、苦しかった。でも最後にポッと心が暖かくなった気がした。

  • 苦しくて切ない。
    読みながらナミダが・・・
    嫌なこと苦しいことから逃げることは恥ずかしい事じゃない。
    死ぬほど嫌なら今すぐ逃げよう。
    命より大切なものなんてないのだから・・・
    主人公たちの人生が交錯して行く展開にグイグイ引き込まれて一気に読了!
    読み終わった後、友達とビールが飲みたくなりました。

  • 最悪の出だしで、以降もずっととても苦しい物語りなのに、一気に読まされて最後は感動で涙目になってしまいました。私も洗脳されて人生のほとんどを過ごしてきたのかも知れません。今からでも籠から飛び出そうと思います。

  • ブラック企業に入社した営業マン達の人間模様を描いた作品。
    タイトルに引かれ、手にとってみました。
    最後のシーンは本当に感動的でドラマチック。
    ひどく落ち込んでいる時は、涙腺が崩壊するくらいぼろぼろ泣いてしまうでしょう。


    読了後に、この作品は(逃げ出せなかった君へ)を改題し、加筆修正のうえ文庫化されたものと知りました。
    著者のまっすぐなタイトルの付け方に好感を持てましたし、改題名も絶妙だと感じました。
    軽快なビリー・ジョエルの名曲(ピアノマン)を聞きたくなります。

  • 先生おすすめ本('21.12 図書室通信掲載)

  • 短編集かと思いきや、登場人物に繋がりのある形。
    一番初めのパワハラ上司の話がダークで、この先どう読み進めようかと思ったが、色々関わりのある人の話を読み進めていくうちに、あの出来事も無駄じゃなかったというか、生かされて、最後には読み手も少し前向きになれる一冊だった。

  • 『詩的社員』のシンジさんの出てくるとこが好き

  • ブラック企業にも負けず強く生きていく悲しいけど爽快な物語でした!
    世界で二番目に旨いビールが飲みたい!

  • 投資用マンションの営業として入社した、大友、夏野、村沢。厳しいノルマ、GPS付き携帯で終始見張られ、早朝深夜を問わずの飛び込み営業、家へ帰る時間が惜しく、事務所の床で寝るような生活。
    超ブラック企業のパワハラ上司による洗脳で、もはや人間であることを忘れたかのような三人。
    やがて締め付けはエスカレートし、洗脳から解き放たれ、こっち側に戻った者と、追い詰められあっち側に行ってしまったものと。
    人間、働かなくてはいけないが、命を懸けてまでする仕事なんてない。
    自分の居場所など、探せばどこにでもあるだろう。
    そこにとどまる理由などきっとたいした理由ではない。
    今こうしている時にも、理不尽な職場で、理不尽な仕事に追われている人がいるかもしれない。
    少しその手を止めて、周りを見渡してほしい。
    自分のことを見つめてほしい。

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著者プロフィール

1977年生まれ、福岡県出身。早稲田大学政治経済学部卒業。2007年、『被取締役新入社員』でTBS・講談社第一回ドラマ原作大賞を受賞しデビュー。その他の著書に『六畳間のピアノマン』『夢は捨てたと言わないで』『不惑のスクラム』『テノヒラ幕府株式会社』『一〇〇〇ヘクトパスカル』『宝くじが当たったら』『大翔製菓広報宣伝部 おい! 山田』『営業零課接待班』などがある。


「2021年 『本のエンドロール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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