- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041111314
作品紹介・あらすじ
ブラック企業の同期三人組。早朝から深夜まで働き会社に泊まり込む毎日。疲弊しきった三人はある日深夜の居酒屋に行く。一杯のビールで人間らしく笑いあった三人だが、極悪上司の壮絶な追い込みにあい――。
感想・レビュー・書評
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角川宣伝コーナーに山積みされており手にとりました。初読みキャンペーンになります(初めて読む作家さんで、初めて知りました)
ブラック企業の同期三人組。早朝から深夜まで働き、パワハラ上司。
一杯の深夜のビールから、物語が展開。
6話!?の章に分かれているものの、誰かと誰かが繋がっていたりと面白かった!
結構激しめな描写もあり、気持ち悪さと怖さも感じられ、読む前に想定しておらずなビックリ感。
本の名前から、学生時代に六畳間でみんなで住んだバンドマンの話?とか想定していたので。そんなほのぼの系ではございませんでした(^◇^;)
少しでも自分なりに幸せに生きよう!と思わされる読後感(*'▽'*) またいつか再読しよう。
『逃げ出せなかった君へ』を文庫本にて改題しているというのを後から知りました。
逃げ出せなかった〜は、文庫本になったら読みたいとチェックしていた事あったが、まさか、これがそうとは知らず読了!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
感動しました。
世界一うまいビールとピアノマンと。
世界で2番目、と聞いて多くを語らなかったところは涙。
ふとしたこと。
それはことばかもしれない。香りかもしれない。音かもしれない。
音楽かもしれない。
そこから思い出されるできごと、暮らし、そして人生。
それらが溢れ出てくる。そしてつながっていく。
さらっと書かれていたけれど、脇見さん、粋な計らいをしたってことかな? やり方がかっこいいし、うまい。
+++
以下、本題から逸れますが。。
会社と自分の人生とどちらが大切か。言うまでもないことだけれど、追い込まれることもあるし、そのような境遇に(程度の差こそあれ)置かれている人もいると思います。理不尽だと思えても言えずに抱えてしまうのが日本の社会人の姿ともいえるでしょう。
冷静に考えれば、逃げる選択肢が正しい。本当に正しい。
でも、別の結末を迎える背景にあるのは、「抱え込み」ではあるけれども、
引き金を引いたのは、投薬治療です。
このお話のなかでは投薬は出てきません。小説だからというのもあるでしょう。
現実社会では、投薬さえしなければ、多くの人は正しい結論(=逃げる方が正しい)を選択します。(凶悪犯罪や自死の背景には100%といっていいほど薬が関係している、と、"クスリは飲んではいけない!"に書かれていました。この事実は隠されているとおもわれます。確かに最近亡くなっている芸能人は治療中でした。放火事件もそうですね。治療さえしていなければ。。。 -
NHKのドラマにはまり、原作を読んでみたくなって読んだ。
ドラマ化された場合、ドラマは良いけど原作はあんまり、、やその逆も結構多いが、これはどっちも良かった。原作の方がドラマより亡くなり方が辛かった、苦しかった。でも最後にポッと心が暖かくなった気がした。 -
ブラック企業に就職した3人をめぐる物語。
どんなに理不尽な業務体系や言葉を言われても、何年かは耐えて働かないと他でもやっていけないという、強迫観念が存在する。いまの自分もここまでひどい職場ではないが、同じ気持ちで働いてる節があり、少なくともサビ残までして会社に尽くす必要は全くないと改めて思った。 -
最後にポロリと涙が頬をつたいます。
ピアノマンは周りをとりまく人たちの生き方に大きな影響を与えていて、いまもみんなの心の中で生きているんだなと。
自分自身、かつて毎日のように日付が変わる頃まで働いていた時期があります。
当時は色々な感情をグッと我慢しながら、逃げたら負けだと思い仕事に向き合っていました。
いま、同じような過酷な状況に出くわしたとしても、わたしは逃げるという選択肢を選ぶこともできます。
様々な経験を重ねるにつれ、逃げることが悪いことではないと思えるようになったからです。
大人になる・成長するということは、嫌なことや苦しいことをうまく避ける術を身につけることも含まれるものだと信じています。 -
苦しくて切ない。
読みながらナミダが・・・
嫌なこと苦しいことから逃げることは恥ずかしい事じゃない。
死ぬほど嫌なら今すぐ逃げよう。
命より大切なものなんてないのだから・・・
主人公たちの人生が交錯して行く展開にグイグイ引き込まれて一気に読了!
読み終わった後、友達とビールが飲みたくなりました。
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NHKのドラマ「六畳間のピアノマン」を観て原作も読んでみた。ドラマもよかったが原作も感動した。ビリー・ジョエルの「ピアノマン」の曲が頭から離れない。
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最悪の出だしで、以降もずっととても苦しい物語りなのに、一気に読まされて最後は感動で涙目になってしまいました。私も洗脳されて人生のほとんどを過ごしてきたのかも知れません。今からでも籠から飛び出そうと思います。
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投資用マンションの営業として入社した、大友、夏野、村沢。厳しいノルマ、GPS付き携帯で終始見張られ、早朝深夜を問わずの飛び込み営業、家へ帰る時間が惜しく、事務所の床で寝るような生活。
超ブラック企業のパワハラ上司による洗脳で、もはや人間であることを忘れたかのような三人。
やがて締め付けはエスカレートし、洗脳から解き放たれ、こっち側に戻った者と、追い詰められあっち側に行ってしまったものと。
人間、働かなくてはいけないが、命を懸けてまでする仕事なんてない。
自分の居場所など、探せばどこにでもあるだろう。
そこにとどまる理由などきっとたいした理由ではない。
今こうしている時にも、理不尽な職場で、理不尽な仕事に追われている人がいるかもしれない。
少しその手を止めて、周りを見渡してほしい。
自分のことを見つめてほしい。
著者プロフィール
安藤祐介の作品






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