さしすせその女たち (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041111550

感想・レビュー・書評

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  • 共働き夫婦の子育ての妻目線、夫目線のそれぞれの物語。
    子どもが保育園の頃は毎日が戦いで、常に効率しか考えていなかった自分を思い出して、妻目線の物語の中では共感でしかなかった。
    イクメンなんて、この世の中にいるの?って思って生活していたあの頃、夫目線の物語を読んで、はたして共感するところはあっただろうか。
    どちらにしても、お互いに話し合うことがあれば、少しの溝も簡単に埋まることがあるんだと思った。

  • なんかなんの結果も出てなく終わったけど、面白かった。
    こんな男いるのか?子どもが痙攣してるのに気持ち悪いとか言うなんて、無さすぎる。

  • 子持ちの主婦はみんな80%当てはまるんじゃないか。と思う。

    世間で言うイクメンってのがどんなにすごいかわからんけど、働く主婦の凄さをわかってる旦那はいるのか?

    イクメンイクメンって家事やら育児やらを手伝う自称イクメンで、子どもの身長、体重、平熱、予防接種の有無、種類、靴や服のサイズ、好きな遊び、友達の名前、答えられるイクメンってどのくらいいるんだろう。

    とか。
    ホントにな。っていう。
    多分、日本中で一人か二人じゃなかろうか。

    まいど椰月美智子さんの本は、まさにわたしたちの現状を詳らかに世に示してくれてるような小説で、一緒に頑張る主婦の応援歌にもなります。ホント。

    逆の旦那サイドのストーリーもなかなか面白く、そうね、大体旦那はこんなもんだよね。と、そこは女性陣そこそこ想像着くオチっていうのもまた、うまいこと描くなぁ。と毎回思うのです。

  • 共働き子育て中のリアルが目に見えるような内容だった。自分の身にもかつて過去として経験がある。共働きがスタンダートとなっている現代は同じように苦悩を抱えた夫婦が多いだろう。そして子供が就学までは特に大変なことは想像つく。助けてもらえる親がいるかどうかその他環境により人それぞれ大変さは微妙に異なる。多香実と秀介の場合、まさに妻側目線では危機かもしれない。後半に秀介目線が語られていて悪い男ではないとわかるのだけれど。スイートテンダイヤをもらったら多香美がどのような感情に揺れるかは想像するしかない。

  • 共働きで2人の子どもを育てている多香美。夫の秀介は子育てにも家事にも積極的ではない。
    忙しく働き、家事をし子育てもしている中で、多香美はどんどんストレスを募らせていく。
    やがてオッへの思いも変化して離婚も考え始め…。
    女性が輝く社会をと言われて久しいが、輝くためにはその倍以上に苦労をしなければならない。そんな現実を女性目線で描いている。読んでいる方も追い詰められるような感覚になる。
    最後に夫目線の章もあって、なかなか皮肉だなと思わせる。問題提起のある作品。

  • ネックレスちゃんと渡せたのか気になる

  • え!これで終わりなの!?とびっくり。
    結局夫婦ってわかりあえないのか。という現実を見せられた感じ。救いなし。ワーママはよんだらあかん。

  • Kindle Unlimited
    まぁ普通に読める作品。可もなく不可もなく。
    多香実は贅沢だと思う。
    旦那さんに不満がある奥さんって、結婚した時は好きだったよね?と思って不思議で仕方ない。
    不満があるならきちんと話をするべきだと思うので…。
    実際この物語の場合も、旦那様は問題意識がないだけだったし…。
    すごい細かいつっこみすると、企画系の仕事なんてパソコン打つのはおまけ、仕事は風呂掃除しながら頭の中でするものだと思う。今は特にきっと在宅になって、残業や子どもの送り迎えでなんであんなにカリカリしてたんだろう、ってなってるはず。

    椰月作品を読むのは2作目。
    「伶也と」はとても面白かった。
    この作品も読めたので、表現力や文章は上手な作家さんだと思う。もっと深いテーマの作品を書けるようになったらよいかも。まだまだ期待してます。

  • 同じワーママということで、感情移入して読んでしまった。
    まず夫がありえない。家事はしない、育児も大してしないくせに自分がすべきことには文句ばかり。
    読んでるだけでだいぶストレスが溜まった。笑
    さしすせそ…さすが、知らなかった、すごい、センスいい、そうなんだ。ずいぶん前にモテるワードとして世の中に出た気がするけど、夫婦間でも有効な使い方をしたら良い関係が築けるのかも。でもそれを容易く使えないのが夫婦というものでもある。
    ちっちゃいことでイライラするし不満も溜まるし、持ち上げてばっかいられないよねー。

    夫側の話も読んで、男の人というのは本当に何も考えてないんだなーと実感。
    妻側が色々溜め込んでも伝わるはずがないし、きつい言い方をしても逆効果だということがよくわかった。やっぱり上手に褒めながら関係を築いて行くのが1番なのね…

  • 特別似ているわけではないのに、この旦那が嫌悪感の塊でしょうがなかった。根幹が似ているんだと思う。でもたぶん蓋開けてみれば相手の考えてることなんてこんなもんなんだろうな、深く考えるだけ無駄だなって参考にはなった。

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2002年、第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』でデビュー。07年『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、08年第23回坪田譲治文学賞、17年『明日の食卓』で第3回神奈川県本大賞、20年『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞。『明日の食卓』は21年映画化。その他の著書に『消えてなくなっても』『純喫茶パオーン』『ぼくたちの答え』『さしすせその女たち』などがある。

「2021年 『つながりの蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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