ブレイブ・ストーリー 下 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 752
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041111727

作品紹介・あらすじ

冒険のゴールである「運命の塔」に迫りつつあるワタルは、あと一歩のところで異世界滅亡の危機に巻き込まれてしまう。仲間たちの幸福と自分の願い、究極の選択を迫られた少年が導き出した答えとは?

感想・レビュー・書評

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  • 出だしがかなりキツいのだけれども、
    幻界にきてしまったらあとは一気読み。


    旅の仲間との出会いと別れ。
    自分の運命を変えるためにやってきた
    ワタルとミツル、ふたりの旅人の運命を追う、
    壮大な物語。

    現実だけではなく、幻界でも割と残酷な運命に立ち向かうことになるんだけれども、そのへんが容赦ないのはやっぱり宮部みゆきさん。
    児童書版もあるけど、設定が重すぎるので、
    おすすめするなら中学生以上かな。

  • 宮部みゆき、昔から大好きだけど何故かブレイブストーリーは読んだことなくて、大人になった今の時点で初めて読んだ。今読んでよかったなぁと思った。
    両親の身勝手な行動のせいで不幸せという状況に陥って、肉親を憎まざるをえなかったり、悲しみを覚えなきゃいけなかった亘。その人を憎いと思う自分自身を受け入れられないという気持ち、その状況を受け入れられないという気持ち、やり直せるならやり直したいという気持ち、すごくよくわかる。
    でも、亘が最後に気がついたように、自分の運命を変えることも過去を変えることも人間はできず、ただあるがままを受け入れて、憎しみも悲しみも認めてあげるしかないんだな。いくら過去を変えたとしても、やはり悲しみはこれから先もあるし、でも同じくらいの幸せもあるかもしれず、それは生きてみないとわからない。
    中学生、高校生の同じような苦しみをもつ子供たちはこの話に勇気づけられたんだろうな。大人も自分を顧みることができると思う。
    読めてよかった。

  • やっとたどり着いた感じ。宮部みゆきの描くファンタジー小説というのは、現実世界との関わりを軸に描かれているのだと思った。10年以上前に書かれたものだけれども、このコロナ禍に生きている私たちに刺さる物語だと思う。きっと、いつの世にも通じる勇気を与えてくれる物語なのだ。

  • 冒険が終わりました。
    色んなことがあったけど、キ・キーマやミーナ、カッツに支えられながら闘ってきたワタルはやっぱり魅力的な人物だったんだろうなと思います。
    ワタルは女神に叶えてもらう願いを幻界を救うことにしたけど、それは同時に自分を救うことにもなっていて、それをワタル自身がわかって、なおかつ強くなっている姿に感動しました
    またどこかでワタルが仲間と出会えてたらいいなぁ。

  • 深い作品に出会えた。
    ただの冒険ファンタジーではなく、しっかりとしたテーマが私に次々に突き刺さってきた。
    (自己啓発.哲学?)

    自分の命、他人の命、自分一人の人生、多勢(他人)の人生、運命という旅をしながら成長していく主人公、自分が変わる事で周りが変わる、自分が強くなる事で周りが幸せになる。亘少年はそれを実感しながら旅を続ける!
    しっかりとした世界観に登場人物の個性や感情 壮大なストーリーに大きな勇気と優しさが伝わってくる、3冊に渡る長編であるがあっというまに読み終え余韻にひたる「本を読むっていいな〜!」とつい口にする自分がいた。

  • 細かなストーリーの展開にとやかく言いたくない気もするが、最後の場面では、ミツルとワタルの直接対決(対話)がぜひみたかった気もする。
    ミツルは、そんなに悪いことをしたのだろうか。確かに、ワタルのように、目の前にいる人たちのことを気にかけ、悩んで結論を出す方が、読者にとっては感情移入しやすいのかもしれない。でも、ミツルの苛酷な経験のことを考えると、彼の意志の強さは相当なものがあったとも思うし、また、むしろワタルのような「旅」の仕方が悠長にも思えてしまう気もした。
    もちろん、ワタルも父の幻影?を惨殺した場面など、精神的にハードな「旅」をこなしてきて、最後には父を憎んでいる自分自身とも戦い自覚を得た。
    それも必要な過程だったと思うが、ミツルの姿勢もやっぱりもう一つの対等な正解なのではないかと自分には思えてしまった。だからこそ、ミツルは自滅するというより、ワタルと最後は互角に戦ったり対話してほしかった気もする。ただ、そういう場面があったとして、ミツルを論破してほしい、という意味ではないのだけれど。
    また、オンバ様もかなり初期からの伏線の割には、対決にやや物足りなさも感じる。オンバ様の正体の抽象度が高かったからだろうか…。
    (あと、なぜ大松香織は魂を抜かれてしまっていたのか?)
    ワタルの最後の答えは、実のところ中巻で既にワタルが口にしている。決して安易な答えにはなっていないと思うが、千年に一度の機会でなかったら、ワタルがこんなに悩むことはなかった。ハルネラでなかったらどんな答えだったのか。
    親の離婚から始まって、2つの世界の危機、人柱になる可能性など、選択の構造そのものはわかりやすい図式なのかもしれないけれど、大人でも答えを出すのは難しい。でも、これから死ぬまでずっと人生の中で繰り返し難問に出会うのだと思う。悩んで、苦労して答えを出していく過程自体が貴重なのだ、というメッセージ。むしろ、シビアで大人な「答え」のようにも思うけれど、読んで良かったと思う。

  • 幻界の話が長すぎる。現実世界の話を上巻であれだけ深掘りさせといて、オチはだいぶあっさりし過ぎていて拍子抜け。
    ワタルは心を変えて憎しみも受け入れて再スタート!、、、みたいな感じかもしれんけど、ミツルが本当に報われない。最後どうなったん???引越しで終わらせるのはさすがに雑では?あんなに心を殺して幻界に臨んだミツルを、どうか救ってあげて欲しかった。ミツルは真っ直ぐで素直で頑張り屋さんで、本当は妹思いの優しい子なんです!!!孤独で寂しい思いもしてたろうに、妹を取り戻すために必死で死ぬ覚悟で挑んでたんです!!
    ミツルの少しでも救われた描写を見て安心したかった、、、かわいそすぎる、、報われない、、、

    エピローグでの現実世界の描写にもっと内容の濃さが欲しかった。ほんとに。モヤモヤが残る最後だった。上巻の深掘りされたものを色々と置き去りにして終わった感じ。設定に厚みがあっただけに残念。

  • ヴェスナ・エスタ・ホリシア
    再びあいまみえる時まで

  • まさに主人公・亘のブレイブ(勇気)ストーリーという名に相応しい内容だった。
    壮大な世界観のお話で、壮大過ぎて最後の方私が忘れているようなことも、作者がきちんと伏線回収してくれて、なんて親切。
    それにしても、亘の台詞や考え方はどう考えても小学5年生に思えないほど大人びていたというか、やや無理やり小学生っぽい描写にしている感じもした。

  • 2017/12/19 再読。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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