ホーンテッド・キャンパス 待ちにし主は来ませり (角川ホラー文庫)

  • KADOKAWA
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感想 : 18
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  • 本 ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041112359

作品紹介・あらすじ

クリスマスイヴ。森司とこよみのデートがついに実現!人生最高の夜を噛みしめていた森司だが、ツリーの根もとで異様な人形を発見する。
それは1年前にオカ研へ相談が持ち込まれた曰く付きのもの。ある教授が、死んだ愛娘そっくりに作り上げ、娘の代わりとして大切に世話していた。供養されたはずだが、なぜここに? 
同じ頃、部長と藍も奇妙な憑依事件の渦中にいて……。シリーズ最大の危機がオカ研メンバーを襲う第18弾。

感想・レビュー・書評

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  • 今回も恒例の季節外れの短編集♪

    いやぁ、八神くんもこよみちゃんもやっと両片思いから脱失思想でめでたい!

    なんとなくラスボスのような人が出てきたので、そろそろ終わりに近づいてるのかな?

    GW時期にクリスマスというのも乙な感じで面白かったですね。

  • シリーズ18冊目。今回は、クリスマスイブに起こった3つのオカルト事件のお話です。それぞれのお話は、もちろん面白く読ませていただきました。が、今回の最大の事件は森司とこよみのイブデート。やっとここまで来たか、という感じです。もう、二人関係の進展の遅さは、彼らの周りで起こる怪奇現象よりも異常なのではないだろうか。

  • いよいよクリスマスデート! なのですがまあ、二人の進展についてはあまり期待はするまい(笑)。ただし抱腹絶倒でかなり楽しめました。この人たち、どこまで純朴なんだか。
    世間は華やぐクリスマスイヴに、部長と藍、泉水と鈴木がそれぞれに出くわす事件。今回もさまざまな人間関係の呪縛に取り憑かれた人たちの、恐ろしくも悲しい物語ばかりでした。しかし怖いながらもほっこりする要素もあって、それプラスメインの筋書きはクリスマスデートなので。ゆるく楽しめるかな、と思っていたら。
    三話からの展開があまりに怖すぎます。もちろん人形怪談ってのだけで充分怖いのだけれど。それ以上に底知れない妄執と、それが引き起こすあまりにとんでもない怪異に戦慄します。しかもこれ、まだ終わってないの!? 続編はいつ出るのでしょうか。気になるっ!

  • 1有罪無罪原罪・・・粟崎山隧道で起こった殺人事件はホストの円谷勇雅が客の塙みゆりに殺された事件だった。藁科貴大が動画配信サイトに投稿するため事件現場でロケを行って霊に唾を吐きかけられたとオカ研に持ち込んできた。
    2黒いサンタクロース・・・イブの夜、ショットバー「Laguna」にいた鈴木と泉水と部長が同席した鈴木澪子からこの時期色のない世界になり、それは亡くなった親戚のサエちゃんが原因だと語った。
    3待ちにし主は来ませり・・・陣内桐吾がオカ研に持ち込んだには叔父さんから相続したビスクドールにまつわる奇怪譚だった。その人形は亡くなった娘の遺髪や爪や遺骨が使用されており、毎日世話する遺言だったが事情によりできなくなった時に異変が起きた。そしてイブの夜、亡者の呪いが街に広がるのが森司達に認識された。
    森司はやっとこぎ着けた灘こよみとのクリスマスデート、準備万端であったがやはり事件ツリーの横に人形が見える現象が起こり・・・

  • 遂に古事記に描かれる神話の話に到達したw
    ホンワカ・ウフウフパートとホラーパートの格差
    に戸惑う本作品の読者であるが、真相で問題点が
    主客逆転させたのはうまかった(´・ω・`)

  • シリーズ第18弾。
    3話構成にはなってはいるが長編。

    3話の短編ではあるが全体を通して長編の作りにはなっているので、無理につなげている様子もあり、やや読みにくい。
    途中の部長の語りも多い。

    前作で部長は従妹の泉水に対してひょっとして・・・?と思わせる一文があったが、気のせいだったのか。
    泉水は務めとして一生本家こと部長を護ることしか頭にないので恋愛はなさそう。

  • リアルクリスマス時期になるまでと思って積読していた件。

    森司とこよみちゃんのクリスマスデートにいっぱいいっぱいな両片思いカップルの外野で事件が起きすぎである。
    途中までこの二人、完全に蚊帳の外である。
    というか、オカ研のみんなが敢えて巻き込まないようにしていたので。
    こんなにバックアップしてもらっていて、まだ付き合ってないんだって、この二人。
    そろそろ「いい加減にしろよ」とツッコミを入れたくなってきた。

    主人公未カップルを蚊帳の外に、でも事件は今後にも繋がる伏線を残すものも。
    クリスマスイヴだというのに、特に部長は推理の面で大活躍。
    お疲れ様です。
    部長の蘊蓄がいつもに増して興味深くて大満足!
    主人公二人が途中まで戦力外なので、オカ研の他のメンバーの活躍が見られて楽しめた。
    割と長い伏線を張ってからの最後の事件になるので、時間軸が前後することも。
    まさか年単位で動くとは思わなかったけれども。
    その振り返りで、デートまで漕ぎ着けた森司の成長ぶりも感じられたのはうれしい誤算かな。
    当時は誘えもしなかったものね。
    成長した。

    ラストはクリスマスデートをしていた森司とこよみちゃんも巻き込んでの大騒動に。
    本当に想定していない規模の大事だったので、本当に驚いた。
    今回は何とか退けたけど、不穏なフラグを残す結果に。
    これは恋愛どころではないかもしれない。
    周囲にはもうバレバレなのにね……いつ両片思いの「片」が取れるのやら。

  • 久々の長編で、しかも各部員の別行動パートもあるという特別感満載な巻。ホーンテッドキャンパスの面白いところの一つとして、ホラーでありながらホラー意外のトリックも充実してるところがある。
    しかし泉水はほんと男前だよなぁ。

  • いい加減付き合えよってなる。笑
    伝記本、民俗学本として、面白い!

  • あーーー、ほんと相変わらず日常パートとホラーパートのギャップよ。
    今回は特に、ひたすら森司とこよみのテレテレらぶらぶパートと、怨念と執念のホラーだったので、温度差すごい。
    こよみちゃんにとっては、森司がかっこよくてたまらないんだろうねぇ。
    人間の業は深いなぁ。幽霊のがまともやん!て勢い。オカ研のみんなのまっとうなこと。
    今回も楽しかった!

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著者プロフィール

1972年新潟県生まれ。2012年『ホーンテッド・キャンパス』で第19回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞。同年、「赤と白」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、二冠を達成。著作には「ホーンテッド・キャンパス」シリーズ、『侵蝕 壊される家族の記録』、『瑕死物件 209号室のアオイ』(角川ホラー文庫)、『虎を追う』(光文社文庫)、『死刑にいたる病』(ハヤカワ文庫JA)、『鵜頭川村事件』(文春文庫)、『虜囚の犬』(KADOKAWA)、『灰いろの鴉 捜査一課強行犯係・鳥越恭一郎』(ハルキ文庫)など多数。

「2023年 『ホーンテッド・キャンパス 黒い影が揺れる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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