- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041112427
作品紹介・あらすじ
名古屋での結婚生活に終止符を打ち、東京・谷中に戻ってきた沢口遥は、【ルーカス・ギタークラフト】という店に興味を持つ。
店主の乾滉一はギターの修理だけでなく、日用品の修理もするらしい。滉一との交流の中で、遥は高校時代の夏を思い出していた。
一方、高校生でドラマーの久美子は、クラスメイトの翔子、実悠、瑠香とともにバンドをを始動させる。
そこに転校生のヨウが入ってくるのだが、彼女の非凡な才能に久美子は衝撃を受ける。
ある日、彼女たちのバンド「RUCAS」にプロデビューの話が持ち上がるが――。
感想・レビュー・書評
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たぶん、私がこの小説の客層では無かったのだと思います。次は誉田さんのハード目の作品を読みたいと思います。
ミステリーではないので、もう少し感情移入できるように、普通に思い出的に読ませていただいても良かったかなと。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読んでみて、確かにあの夏の出来事はとても濃厚で忘れられない出来事だったでしょう。
高校時代の話は、クミが主人公のように進むため、私はヨウの事がよく理解出来なかったです。
大人になった遥は別人のようで、私的にはもう少し二人のルカ主体で進んだら分かりやすかったと思います。
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青春ガールズバンド小説!ちょいミステリ、ほんのり恋愛模様、といった作品。
誉田さんの青春小説が好きです。特に女性ものの。誉田さんの描く女性はとても魅力的なので。「容姿か整っていて、ある面に突出した才能があるけど、どこか抜けてる(変人)」キャラが誉田さん作品には、よく登場する気がする。今回は「ヨウ」が該当してるかな。天才肌というか、爆発的な感じ、が気になり、そこから怒涛の展開からの、終盤は胸にグッときました。天才もやっぱ生身の人間なんやな。
余談ですが、誉田さんはアイドル(坂道系)のファンなのですが、たまたまかもしれませんが、登場人物の名前がそのアイドルに引っ張られているような気がしました(笑)
その視点から読んでみても楽しめます。。 -
誉田哲也のあの夏、二人のルカを読みました。
物語は高校2年生の夏、ギターとボーカルの遙、ドラムの久美子、ベースの実悠、ギターの翔子、そして瑠香の5人でバンドを組んでいたときの久美子の視点で語られていきます。
音楽に目覚めて練習を続けていく彼女たちは文化祭での演奏に向けて準備を進めていきます。
そしてこの物語に、15年後離婚して実家に帰ってきた遥の視点と楽器修理のルーカス・ギタークラフトの店主乾滉一の視点での物語も交互に語られていきます。
遥と滉一と仲間たちの接点はどこにあるのか、わくわくしながら読みました。 -
32歳のこじれた女と高校生のガールズバンドの話が並行的に語られる。
ページが進むにつれて、どうやらこれは現在進行形のパートと昔語りを織り交ぜているらしいと見えてくる。
けどイマイチ全容が掴め切れないのは、二つのパートの語り部である「私」が別人であり、主人公の内面と外面が微妙に異なる表情を見せるためだろうか。
二つを繋ぐピースはある。冒頭、殊更意味ありげに示される「ルーカス」とタイトルにある「二人のルカ」。
ぶつりと途切れた少女たちの不完全燃焼の夏と、その後も熾火の様に燻ぶり続ける焦燥感が、ふぅっと色を取り戻して穏やかに動き始めるまでの物語。
まぁ何れにせよ。
瑠香、今からでも絶対お祓いした方がいいと思うぞ。 -
つくづく、巧みな作家さんだと思う。誉田氏の「武士道シリーズ」が好きで、同じ「青春もの」と思い、手に取った。時間軸が交差している上に、「私」が入れ替わるので、中盤以降まで、かなり複雑な構成で、先が知りたくて止められず、一気に読んでしまった。高校生たちの(当人たちには苦々しくも)甘やかな、複雑な気分が甦るような、懐かしいような雰囲気…。最後は一気に爽やかな読後感で、いい気分を味わえました。
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軽音部だったころを思い出して、重ねてしまった。
ギターが弾きたくなる。
考えるよりもまず会ってみた方が良いこともあるし、少し視野を広げれば思い悩むことでもなかったなんてことは、いっぱいあるだろうなあ。
後味スッキリでとても楽しめた。 -
青春いいね〜。ヨウが大人版の主人公だったことに驚き。
著者プロフィール
誉田哲也の作品





