二十四の瞳 (角川文庫 緑 113-8)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041113080

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  • 普通選挙が始まりはしたものの、
    その成果の効果も実感をもってまだ感じられていないような
    漁村での先生と12人の生徒の話。
    小学校の話が前提としてあり、
    その話があるからこそ、戦争後の回想シーンがより感慨深い。
    初めて受け持った12人の生徒のそれぞれの人生が先生の回想と共に描かれている。
    ある者は母の死によって小学校に来ることはもちろん、
    扶養家族として養われることも出来ずに親戚に出されたり
    家族のその日の暮らしのために売りに出されたりと
    戦争に起因する貧困を訴えている。
    戦争による不幸でその際たるものは人の死であって
    12人の生徒のうち、ほとんどの男子生徒は戦死する。
    生き残った男子も失明していたりと戦後も続く不幸が悲しい。
    直接戦争や空襲といったシーンは描写されていないが、
    先生の回想や思い出話で出る戦争のシーンが
    間接的ながら直接の描写より生々しく悲しさが増す。
    先生の家族で、「戦争は六人の家族を三人にしてしまった」という文が
    戦争の悲惨さを力強く語っているように感じた。

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