予言の島 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 202
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041113127

作品紹介・あらすじ

幼馴染たちと共に、霊能者・宇津木幽子が最期の予言を残した霧久井島を訪れた淳。しかし旅館は「怨霊が下りてくる」という謎の理由でキャンセルされていた。そして翌朝、幼馴染の一人が遺体で見つかり……。

感想・レビュー・書評

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  • この間読んだのは、ミステリーかと思って読んでたら、ホラーやった。
    今回は、その逆でホラーと思ってたら、ミステリー!
    でも、これの方が、謎が回収されるから良いかも?
    よく考えたら、最初に獄門島とか出て来てた。

    相変わらず、軽快な関西弁やけど、内容は重い…
    こんな予言されて、その当日に行くのは、面白半分にしても、やはり呪縛されてるって事やな…
    ある意味、強烈な呪い…自己暗示…
    何か起こるって思うしな…
    でも、予言の呪いより、お母ちゃんの方が怖い…
    こっちが、ほんまのホラーや…^^;
    こんな距離感、嫌や〜
    やっぱりホラーかも?(−_−;)

    宜保愛子さん懐かしい。澤村さんは、実名バンバン出すけど大丈夫なんかな?

    番外編(文中より)
    「標準語の方がええと思いますよ」
    「そうですね。なんちゃっては逆効果やし」
    「気ぃ悪くする関西人は多いですよ。他の地方におる時は別にそうでもないけど、関西におる関西人って、めっちゃ心狭いですから…」

    当たってる気がする…広い心で聞こ〜^^;

    • nikuさん
      こんばんはー!
      この話はやっぱりお母さんが、ですよね。
      ちょっと前は、ホラーって幽霊の怖いだけなイメージがあってあまり読んでなかったんですが...
      こんばんはー!
      この話はやっぱりお母さんが、ですよね。
      ちょっと前は、ホラーって幽霊の怖いだけなイメージがあってあまり読んでなかったんですが、そんなことないと気づき、奥が深いなぁと実感しております。
      澤村伊智さん最近読めてないのでまた読みたいです。
      2022/03/05
    • ultraman719さん
      おはようございます!

      良く言いますが、ホントは、幽霊より生きている人間の方が怖いのかもしれませんね。(こんなお母ちゃん、背後霊みたいなもん...
      おはようございます!

      良く言いますが、ホントは、幽霊より生きている人間の方が怖いのかもしれませんね。(こんなお母ちゃん、背後霊みたいなもんですが…)
      ホラーミステリーってジャンル面白いですね。
      私は文庫しか読まないので(電車とかの移動時に読むので)、残り「ひとんち」だけかな?
      「だから見るなといったのに」っていう澤村さんを含め、色んな作者が参加してる短編集は手元にあります〜
      結構、澤村さんに染まってますね^^;
      2022/03/06
  • 初読みの作家、澤村伊智さん。

    会話のやり取りがしっくりこず、内容が頭に入ってこなくて私には合わない文章かも…となかなか進まなかったー!
    だが、皆さんがおっしゃってる通りオチを見ると、読み返したくなる仕掛け。なるほどこのオチのために、あの誰目線だ?とよくわからないやり取りをたびたび乗り越えたのかと納得でした。

    比呂が島の犠牲者でとにかくかわいそうでした。

    「人と人とは言葉で縛られて呪われている」物語のテーマがとてもよかった。

  • 最近話題になっていた作品。
    期待値が高かったため少し不安でしたが、
    見事にその期待を裏切られました(いい意味で)
    再読はあまりしないのですが、この作品は速攻読み返しをしました。
    読み返せば読み返すほど鳥肌が立つ感覚は初めての体験です。
    何か変な違和感があるなとは思いつつも島の怨霊に注意が向いてしまい最後まで気づけませんでした。
    島のおまもり「くろむし」が無気味で、今でも想像するだけでぞわぞわします…
    島や登場人物たちは何の呪縛に縛られていたのか…怨霊は本当に存在するのか…
    夏に読んでぴったりのホラーミステリ作品です。

    • もりひろさん
      ほん3さん

      こんにちは!!
      もはや「くろむし」が一番怖かったです・・・笑
      澤村先生の作品は今回が初めてだったので他の作品も読んでみ...
      ほん3さん

      こんにちは!!
      もはや「くろむし」が一番怖かったです・・・笑
      澤村先生の作品は今回が初めてだったので他の作品も読んでみようと思います(^^)
      2022/08/18
  • 著者のノンシリーズ作品。
    霊能者が残した不吉な予言と、島に伝わる怨霊。
    たまたま遊びにきた主人公一行と、怨霊に怯える村人。
    こういう民俗ホラーは大好物です!

    不吉な予言通りに人が死んでいく恐怖や、終盤の怨霊がいよいよ山から降りてくるさながらパニックホラーな部分は作者の表現力もあって臨場感抜群でした。
    そしてそうこうしているうちに、ミステリの部分が顔を出し、その結末に驚かされました!

    この本の売り文句に"初読はミステリー、二度目はホラー"というのがあるのですが、最初見た時「逆じゃね...?」って思ったんですよ、それがいざ読んでみたら何も間違えてなかった。凄い。

  • 帯にあった「えぇ?」という文言がそのまま、私の口から出ました。
    霊媒とか予言とかがかなり懐かしい名前と共に出てくる。その正体に近付いて行くにつれ、徐々に島の人間にとっての日常が明るみになる。
    島で何が起こっているのか、旅行者に対するよそよそしさはなんなのか。

    ホラーと謳ってはいるものの、結構ミステリーで先が気になってサクサク読めてしまった。

  • 予言の島というタイトルに騙されていました。
    土俗は作られたものも多そうですが、本当に昔から残っているものは調べてみると面白そうだとも感じました。

    「複数の妙な体験談をたった一つの原因、たった一つの理由で説明しようとしたら、もう超自然的な意志や存在を持ち出すしかないの。」
    「悪意のある言葉だけが呪いになるのではない。」

  • 祟りだの呪いだの。迷信、土俗、因習、迷信、そして霊能者と予言。
    オカルトホラーであり、化学の恐怖もあり、ミステリー的な要素もあり。
    サスペンスフルでグイグイ読み進めてしまった。
    しかし1番怖い呪いが、終盤で明らかになったとき、全くもってしてやられた。そしてめちゃくちゃゾッとした。
    読み返してみないと。

  • 瀬戸内海の小さな島で6人の命が奪われる。島の怨霊のせいなのか?中盤までは島の不気味さが煽られる。後半三分の一ぐらいで怨霊の正体=硫化水素が判明するが、話は終わらず最後の一人が殺される。そしてどんでん返し。主人公は一人ではなかった。息子に取り憑く母親、ある意味ホラーでした。しかし、この設定は必要なんだろうか?

  • 新年あけましておめでとうございます!
    本年も宜しくお願い致します!


    本書との出会いはブクログ!
    割と頻繁にレビューを見たので気になっておりました。

    本作品が令和5年の1冊目となってしまいました(本当は昨年中に仕留めたかった・・・)

    不気味でいて、解説的でオカルトブームに触れながら昭和と平成の初期を振り返る・・・
    ホラー小説としてはちょうど良いボリューム!


    友人の宗作が自殺未遂をして地元に帰ってきた・・
    主人公の淳は何とかして立ち直らせてやりたいと思っていたところ、同じく友人の春夫から『霊能力者、宇津木幽子の最後の予言の島に行こう』と提案される・・・?
    宇津木幽子は昭和後半から平成の冒頭の時代に世の中を席巻した霊能者の一人で死ぬ前に様々な予言を残している。
    宇津木幽子没後20年、予言の島にて6人の人間が死ぬ・・・

    呪いか?怨霊か?はたまた超自然なのか?

    正体が気になって中盤からページを捲る指が止まらない!

  • 読み返したくなること必至のホラーミステリー。
    仲良し三人組がある予言の真相を確かめに島を訪れるも嵐がやってきて島に取り残される。
    取り残されて話が始まると読者はワクワクがとまらなくなるクローズドミステリーの出来上がり(拍手)
    どーなっちゃうのー!と思いながらページを捲る手が止まりませんでした。

    話は予言にまつわる『呪い』を軸にして進んでいく。
    呪いに縛られる島の人達や霊能者の預言に翻弄される信者など人々は『呪い』に振り回されまくる。
    とても興味深くて、ネタバレになるので言えませんが読めば読むほど目から鱗の展開が続きます。

    ミステリー好きには是非お勧めしたい作品です。
    ただ思っていたよりはホラー要素が少ないのでホラー好きは要注意。

    関西弁で所々にユーモアある会話もテンポ良く読めて好きでした。

    毎度のことながらこういう物語の危機的状況で登場する霊能力者の女性って本当に心強いですよね。
    私だったらもう全信頼を委ねて心酔します(真顔)

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著者プロフィール

1979年、大阪府生まれ。東京都在住。幼少時より怪談/ホラー作品に慣れ親しみ、岡本綺堂を敬愛する。2015年に「ぼぎわんが、来る」(受賞時のタイトルは「ぼぎわん」)で第22回ホラー小説大賞<大賞>を受賞しデビュー。2019年、「学校は死の匂い」(角川ホラー文庫『などらきの首』所収)で、第72回日本推理作家協会賞【短編部門】受賞。他の著作に『ずうのめ人形』『などらきの首』『ひとんち』『予言の島』などがある。巧妙な語り口と物語構成が高く評価されており、新たなホラーブームを巻き起こす旗手として期待されている。

「2023年 『七人怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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