潮風キッチン (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 267
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041113158

作品紹介・あらすじ

突然小さなお店を経営することになった海果だが、奮闘むなしく店は閑古鳥。そんなある日、ちょっぴり生意気そうな女の子に出会う。「人生の戦力外通知」をされてた人々の再生を、温かなまなざしで描く物語.

感想・レビュー・書評

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  • 喜多嶋隆さん2冊目。湘南は葉山の食堂を舞台にした物語。海と季節の移り変わりの様子が、読んでいてとても心地良かった。ワケありの食堂を切り盛りするのは18歳の少女。何かと上手くいきすぎでは…と無粋なことを考えてしまったが、出てくる魚料理やさばさばしているけど温かい登場人物らが、海辺の街ととてもマッチしており、面白く読み進められた。私はこれまで海のある街に暮らした経験はないが、本書の舞台のような街で暮らすのはどんな感じなんだろう。何歳で暮らすかでも、感じ方は異なりそうだ。
    喜多嶋さん自身も葉山在住とのこと、きっと日々の生活に基づいたリアルな描写をされているはずなので、素敵なのだろうなぁ。続編もあるようなので楽しみだ。

  • ちょっとしたところに美味しそうな所や爽やかな海の情景が浮かぶ描写があり臨場感があった。主人公達の会話の掛け合いやこれからの幾多の未来を想像させる終わり方も良かった。

  • ほのぼのストーリー。読んでいて青春時代に戻りたくなった。

  • とりあえず…お母さん最悪やないかい。娘辛いよ〜。
    けど主人公がそこまで悲観的になってなくて読めました。
    それに食べ物の大切さが凄く沁みる。

  • 色々な問題(ネグレクトとか規格外の魚や野菜)を含む物語でありながら海や若さでさらりと読める話になっていた。恋愛要素が中途半端で終わってしまうのが不満だったけど、それがこの話の爽やかさを後押ししてるのかも。
    この前学校給食でも未利用魚でた。そういうのを扱うお店が一般人でも気軽にいける場外にあると嬉しいんだけど。

  • おかれた状況で最善を尽くす、それをひたむきにがんばる人々の姿が読みやすくかかれている。料理ものが好きなので、入り込みやすかった。個人的には、どっち付かずの恋愛要素は要らないなぁと思うけど。

  • 湘南を舞台にした小説。
    作者が伝えたいのは、この世にいらないものなどないということ。
    決して捨てられる為に生まれてきたものなんてないということ。

    そのテーマの対象が食べ物だったり、人だったり、、、

    この世にどんな物でもどんな人でも必ず必要としてくれている人がいると言う事が伝わる温かい小説。

  • 戦力外通告。悲しい言葉、それでも今何が出来るはず、腐らず、現実を受け入れる…優しい海風が吹き抜ける、そんなお話でした。

  • 優しく爽やかな気持ちになれました。
    面白かったです。

  • 読了後、爽やかな風が吹いた。そんなストーリーです。

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著者プロフィール

5月10日東京生まれ。コピーライター、CFディレクターを経て、第36回小説現代新人賞を受賞し作家に。スピード感溢れる映像的な文体で、リリカルな物語を描き、多くの熱烈なファンを獲得している。近作は『地図を捨てた彼女たち』『みんな孤独だけど』『かもめ達のホテル』『恋を、29粒』『Missハーバー・マスター』(すべて角川文庫)、『海よ、やすらかに』(株式会社KADOKAWA)など。湘南・葉山に居を構え執筆と趣味の海釣りに励む。

「2022年 『潮風メニュー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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