警視庁SM班 スリーパー (III) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2022年3月23日発売)
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  • 本 ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041113165

作品紹介・あらすじ

新宿・歌舞伎町を根城にする2大犯罪組織の構成員が相次いで殺された。報復合戦を恐れた新宿署は警視庁捜査一課・SM 班に協力を求める。課内でも異彩を放つこの6人は、問題児揃いだがその能力は極めて高い。事件の裏に潜む男の存在を嗅ぎつけた彼らは驚くべき手段で彼を追い詰めていく。事件は本当に組織間の抗争なのか、裏社会で囁かれる「伝説の殺し屋」はどう関与しているのか。破天荒集団が活躍するシリーズ第3弾!

感想・レビュー・書評

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  • 富樫倫太郎『警視庁SM班III スリーパー』角川文庫。

    シリーズ第3弾。『SRO IX ストレートシューター』と同時刊行。

    今回は警視庁捜査一課に新設されたSecret Mission班の一癖も二癖もあるはみ出し者の6人の刑事が新宿を根城にする2つの犯罪組織メンバーが被害者となった連続惨殺事件の犯人を追う。

    警察、犯罪組織、プロの殺し屋という構図が面白く、最後まで全く厭きることない。

    犯人の正体については最初から読者には明らかにされている。都会の片隅に息をひそめるかのように静かに暮らし、助けた傷付いた犬と一緒に暮らす山田太郎という、如何にも偽名と思われる名の大学生のような中肉中背の特徴の無い男が犯人なのだ。

    ある日、山田太郎が飼い犬の次郎と近所に住むシングルマザーの樹里亜の幼い娘、愛里沙と散歩に出掛けると、ふと目を離した隙に次郎を追い掛けた愛里沙が次郎と共に2台の暴走車に轢き逃げされる。暴走車を運転していたのは新宿の犯罪組織『金星連合』と『ルシファー』のメンバーで、次郎と愛里沙の復讐を誓った太郎は車に同乗していた7人を次々と恐るべき手口で殺害していく。

    山田太郎の正体は、身近にあるどんなものも武器に変える伝説の殺し屋『スリーパー』だった……

    ラストはSM班解体の危機を匂わせながらの次巻へ続くということがありあり。まだ楽しみが続く。

    本体価格880円
    ★★★★★

  • シリーズ3作目。
    SROⅨと同時刊行だったので、事件がクロスするかと思ったが、全く別物。
    「スリーパー」と呼ばれる山田太郎は近所の女の子と愛犬の散歩中に、カーチェイスをしていた新宿で幅を利かせている犯罪組織の車に女の子と愛犬が轢かれてしまう。
    太郎は個人的にカーチェイスの車に乗っていた組織のメンバーを次から次へと殺害していくが・・・
    犯罪組織、伝説の殺し屋、そして曲者だらけのSM班の面子が加わり、最後まで息つく暇もない展開でハラハラドキドキ。
    SROの犯人だった「スナイパー」と、今作の「スリーパー」と比較して読むと、不気味さが倍増する。
    太郎の人を殺すことを何とも思わないところは、房子にも通じるものがあり、今後もこの「スリーパー」がこのシリーズに登場し続けるのかな・・・
    個性豊かな6人もそれぞれ活躍するし、最初は変人揃いでどうなるかと思ったシリーズだったけど、今後も楽しみになって来た。

  • 結構楽しめた。スリーパーこと太郎を中心としてそれを追いかけるSM班と反社組織との攻防を過不足なく描いてる点が良かった。太郎と前作までの登場人物がSM班と今後どう絡み合うのかに期待。それにしても糸居の本領発揮はいつになることやら、、、

  • 面白くてあっと言う間に読んだ。SROストレートシューターと同じ時入手したので、敢えて日を置いて読んだが、全然別物。チームのキャラも雰囲気も違い、同じなのはひたすら面白いと言う事だけ。
    エピローグに気になる人が出て来て(電話だが)ホッとした。

  • 現実的ではない展開だけど、そもそも登場人物の設定も非現実的なので、あまり気にならず、さくさく読みました。気持ちいいくらい、勧善懲悪。
    尻切れトンボ感がありますが、シリーズはこれで終わりかしら?

  • *新宿・歌舞伎町を根城にする2大犯罪組織の構成員が相次いで殺された。報復合戦を恐れた新宿署は警視庁捜査一課・SM 班に協力を求める。問題児揃いだが能力は極めて高い6人は、事件の裏に潜む男の存在を嗅ぎつけ驚くべき手段で彼を追い詰めていく。事件は本当に組織間の抗争なのか、裏社会で囁かれる「伝説の殺し屋」はどう関与しているのか。破天荒集団が活躍するシリーズ第3弾!*

    展開の速さと物語のスピード感が爽快で一気読み。
    出来すぎ感はあるものの、単純に面白かったー!

    悪VS悪の構図なので心も痛まず、「伝説の殺し屋」スリーパーをひたすら全力で応援。
    淡々と冷静に分析できる対応力も素晴らしいけど、
    特に”身近なものを臨機応変に使う”と言う頭の切れっぷりに惚れ惚れ。
    そんな寡黙で孤独なスリーパーがラストに言ったセリフよ…これはやばい!きゅんきゅん過ぎる。すぐに続きが読みたくてうずうずです。

    が、今回SM班は完全に添え物でした。
    だって、活躍しているのはホームズ先生(しかも勘)だけだし、帯の「驚くべき手段で追い詰め…」って、成りすまし&乗っ取りの違法行為のことなので、これで主役を張るのは無理でしょう。

    とは言え、ベースが決まっているからこそ別サイドのストーリー展開が安定する面もあるので、SM班のファンでなければこれはこれでアリかと。
    前作からの他の登場人物たちの経緯もさらりと書かれているので、シリーズものの楽しさも味わえます。

  • 殺し屋同士、殺し屋とヤクザの戦いを描いているが、SM班が事件解決への関与は少なく、最後もイマイチ。

  • 05月-13。3.5点。
    警視庁SM班第三弾。半グレ組織同士の暴走運転で、幼い女の子と犬が轢き逃げされる。暴走運転していた車の人間が、次々と殺害されていき。。。

    スピード感あり、一気読みした。いとも簡単に狩りをしていく「スリーパー」。都市伝説と言われていた。
    次作も出てきそう。楽しみ。

  • 警視庁SM班シリーズ、3作目。

    前作、前々作から間をあいて読んだので、メンバーを掘り起こすところからしてだいぶ時間かかった。クセ強めなキャラ達ばかりなんだけど、捜査に役立ってるのって結局ホームズの佐藤さんだけじゃないのかな?事件と関係のない人物背景だけがやたらヤヤこしいから、多分次作読むときまで覚えてない、、、。
    今回のキーパーソン、「スリーパー」と呼ばれる伝説の殺し屋は気になるところ。SROシリーズの近藤房子のように、このシリーズの影の主役になっていくのかな。ただただクレイジーなおばさん・房子とは違って、スリーパーはなかなか魅力あるキャラ。下手したらSM班メンバーより好みかも、、、。

  • シリーズⅢ
    敵対する組が真犯人に辿り着くのはいつか
    その過程が良かった
    スリーパーがブレないのが良かった

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著者プロフィール

1961年北海道生まれ。98年に『修羅の跫』で第4回歴史群像大賞を受賞しデビュー。以降、時代小説や警察小説を中心に活躍。本書はドラマ化もされた「生活安全課0係」シリーズの主人公・小早川冬彦が、警視庁本庁から日本各地へ活躍の場を広げていくシリーズ第2弾。著書に「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」「スカーフェイス」「警視庁SM班」などのシリーズ他多数。

「2023年 『スカイフライヤーズ 警視庁ゼロ係 小早川冬彦Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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