拝み屋念珠怪談 緋色の女 (角川ホラー文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041113189

作品紹介・あらすじ

数多の怪談実話を収集し、自らも恐るべき怪異と向き合ってきた、東北の拝み屋・郷内心瞳。
ある日、かつて将来について相談を受けた女性と再会し、何冊ものノートを手渡される。
過去の郷内の勧めにしたがい、三年半かけて二百話もの怪談を蒐集したというのだ。
それも、数珠繋ぎのごとく、話を聞いた怪談の体験者の紹介で、さらに他の怪談の体験者に取材するという奇怪な形式で。
ノートには、いくつもの怪異や、説明のつかない奇妙な体験がびっしりと記録されていた。
さらに怪談の記録をひもといていくと、郷内は信じられない恐るべき符合に気付く。
拝み屋郷内を戦慄せしめた、禁断の最恐怪談が今、明かされる。

感想・レビュー・書評

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  • 依頼人が集めた実話怪談集。

    怪談話は、知人からそのまた知人へ紹介され、途切れることがない…(⊙ˍ⊙)



    念珠とは、数珠のこと。

    なるほど、念珠はその意味か。
    数珠のように途切れることなく怪談話を紹介してもらう裕木。

    3年半の間に「取材レポート」大学ノート12冊分…。すごい。

    しかも、すべては郷内さんに「自分でもっと怪談集めをしてみませんか?」となにげなく言われたひとことから始めたと言う。

    この大量の取材レポートを惜しげもなく郷内さんに手渡す。

    200話って……半端ない。
    しかも丁寧に脚注を付けて、分かりやすく纏めているらしい。優秀!


    とても印象深い作品が【自然学校】

    民間企業が主催の小学生を対象とした自然体験。
    関東の山間で2泊3日のキャンプを楽しむ。

    ここで出会った不思議な少女2人組に纏わる話なのだが……。
    その2人と対立する、一見優等生の女の子が、とても性格が悪い……。
    読んでいて腹立たしかった。

    大人の前ではいい顔する所も鼻につく。
    いるよねー。

    怪談なのか…?と思っていたが、ラストはちゃんと怪談でした。


    【おいでおいで】も怖い。

    石碑などにやたらな事はしない方が良い。という教訓。


    【初心忘るべからず】は、霊能師に取材した話。

    お祓いを済ませたクマのぬいぐるみを、持ち主が処分してくれと言うので預かった所……。

    霊能師は、客の前での失態は今後の集客に影響するそう…。



    『拝み屋念珠怪談 緋色の女』のメインの話があるのですが、そちらに関しては、続く『拝み屋念珠怪談 奈落の女』を読んでからにします。


    さて、何となく先は読めますが、どうなるのかな……( ≖ᴗ≖​)

  • 拝み屋シリーズを愛読の方は恐らくこう言うでは無いだろか…
    『おい、おい、まじかよ!!』と……笑笑
    あまりの衝撃な展開に唖然とする事間違いなし!
    (º ⌓º )

    さていよいよ!
    新シリーズ『拝み屋念珠怪談』始動!!٩(๑ᵒ̴̶̷͈̀ ᗜ ᵒ̴̶̷͈́)و ̑̑ ✧

    郷内先生が思いつきで怪談話を収集してみませんか?と言う提案にガチで挑んだ裕木さん
    その数なんと!200話!やりすぎだろ!笑笑
    暇かよ!と思わずツッコミを入れたくなるほど
    しかし…それだけではない!
    何とその200話は取材相手に次の取材相手を
    紹介してもらうリレー形式
    それが一切、途切れる事なく3年半続いたいう事らしい…いや、逆に怖ぇ〜よ笑笑
    金持ちのやる事は、わからん!!笑笑

    さて…中身のほうなのだが…正直言ってそこまで
    怖くない、どれも実話怪談ぽさが強く
    内容が薄い感じがする。
    しかし個人的には『出くわした』という話はゾッと
    してしまいました。

    しかしですね…最後の最後にとんでもないモンを
    ぶっ込んできたわけですよ!笑笑
    拝み屋シリーズを愛読者の方からすれば
    正直言って身も蓋もねーじゃあねーかよ!!
    とツッコまずにはいられないだろうと思う。(´-ω-)ウム
    しかし次作の『奈落の女』でどのような展開に
    なるのかと気になるのは間違いない。
    いや、マジでどうなるやら…笑笑
    気になる…⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅   )⁝
    千賀投手並みのオバケ・フォーク投げてきやがった!!
    郷内先生、恐るべし!笑笑╰( ^o^)╮-。・*・:≡




  • このシリーズ、なかなか繋がりがあり、全容が見えない

  • 異形のものが迫ってくると意識を失ってしまう、いなくなる時はすごい音がして消える。頭あるいは顔だけが大きい。経帷子、着物、ワンピース、ボロボロの服を着ている。ペラペラだったりもするし、膨らんだりもする。お祓い、お札、お経を唱える、煙、などで身を守ると効果があるか。異形は、タルパ、生霊の場合もある。記憶に残らない異形が多かったが、逆に恐怖感だけ頭の隅にこびりついた。

  • 大きい案件の話もいいけど、原点回帰でとにかく怖い話をたくさん読める方が好き。それが一つの大きな絵を描くとなると、どっちも楽しめて一石二鳥。

  • 久しぶりの拝み屋怪談シリーズ面白かった。
    休日などに読む用にしたうえで4日くらいで読了。
    拝み屋怪談の先の話がまたここで出会えるとは!
    実話怪談なので、どれもリアルで、自分にもそんなことが起こりそう、と思ってしまう話しもたくさん。
    そして、怪談そのものだけでなく、話者の背景などもリアルで、必ずしも苦労が報われるわけではない、でも人生は続くので強く前を向かなければいけない、というこも全体を通して感じさせてくれるものでもある。
    どうやったら霊感がつく…?とか考えてしまった。
    一度郷内さんのリアル相談もしてみたい…何を相談しよう…も考えるてしまう。

  • 怪談が大小さまざま出てくるので怪談好きには楽しめる内容!
    でももしかして読む順番間違えた?

    著者の本、初めて読んだんです。他の本と話が繋がるみたいなので、機会があれば他の本も読みたいです。

    怖い話、不気味な話、不思議な話、奇妙な話…単に怖いだけでなく、色んな話が楽しめた。お菓子のバラエティパックみたいでよかった。

  • 実話怪談の体裁をとった短編集。
    郷内作品を読む間隔が毎回だいぶ開くので、拝み屋としての生活に起こっている怪異や事件、不幸などはすっかり忘れてしまっているので、文中で思わせぶりなことを書かれていてもさっぱり思い出せない。かといって読み返すのも時間がないので、これから出る作品ですぱっと思い出させて欲しいしついでに解決もお願いしたい。

    で、今作の怪談は、実話怪談らしい淡白なものもあれば、小説みたいに冗長なものもある。もちろん色々あって良いのだけれど、冗長なものはいかにも小説っぽくて、実話怪談調のものに比べると覚める瞬間がある(湖姫さんの話とか特に)。なんとなくだけど、郷内作品の、人名のつけかたや持って回った言い回しなどが漫画チックに思えてきていて、私の中では、拝み屋という設定にもリアルさが少なくなってきている。リアル味が多かったからこそ面白く読み始めたわけなので、こうなってくると郷内さんの身の上に起こる事件の行方を知りたいというモチベーションが続かない場合には、これから出る作品もあまり読まなくなるかもしれない。
    面白い実話怪談のみを求めるならば他にも良作がたくさん出ている時代なので。

  • 恐いけど面白かった。

  • かつて相談に乗った女性にしたアドバイス。というには、その場の思いつきに過ぎなかった一言から始まった、始まってしまった何かの因縁。
    その因果が紐解かれ、現れた怪異とは。

    という趣なんですが、それが明かされるのはこの巻ではないのですよ。
    おいおい、それはずるいなぁ、と思いつつも、一呼吸おける音が平穏無事でホッとしている自分もいます。
    わがままだなぁ。

    タイトルの「緋色の女」に「お化けのいる家」「葡萄の娘」が、縦糸、横糸となって織り綴っていくのでしょうね。常ならぬ存在の「自然学校」や憑かれた「湖姫さん」のような話も、関わって来るのでしょうか。
    答えが出る続刊を待つことにします。

    この物語のきっかけとなった相談者の祐木真希乃さん。彼女が初めて郷内さんの語りに登場した話って、どれに収録されているのだっけ。
    ドラゴンタトゥーの女、と名付けたのは、読んだような気がしているのだけど。
    さらっと、目次読み返しただけではわかりませんでした。

    ちゃんと読み返してくるか。怪談の季節でもあるし。

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著者プロフィール

1979年、宮城県生まれ。郷里で拝み屋を営む。
2013 年、「調伏」「お不動さん」の2作で第5回「幽」怪談実話コンテスト大賞を受賞。受賞作は『怪談実話コンテスト傑作選 お不動さん』に収録されている。著書に、最新刊の『拝み屋念珠怪談 緋色の女』(角川ホラー文庫)、『拝み屋備忘録 怪談火だるま乙女』(竹書房怪談文庫)のほか、『拝み屋怪談 怪談始末』をはじめとする「拝み屋怪談シリーズ」、「拝み屋備忘録シリーズ」、「拝み屋異聞」シリーズ(イカロス出版)がある。「拝み屋怪談」シリーズはドラマ化された。

「2021年 『拝み屋奇譚 災い百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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