であいもん (11) (角川コミックス・エース)

著者 :
  • KADOKAWA
4.08
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本棚登録 : 76
感想 : 4
  • Amazon.co.jp ・マンガ (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041113653

作品紹介・あらすじ

わだかまりがとけ、親子3人揃って中学校の入学式を迎えることができた一果。いずれは両親と暮らすという選択肢も選べるようになった今、それでも緑松の跡継ぎになりたいのかと問われた一果は――。

感想・レビュー・書評

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  • 中学へ進学した一果の前に広がる2つの選択肢。店を継ぐか両親のどちらかと同居するか
    これまで一果が緑松に居られる理由として『跡継ぎ』なんて担ぎ出されていたと考えれば、巴が帰ってきて真理との仲も改善されつつ有る状況で一果が緑松に居続ける理由はそれほど無い

    でも、それはある意味で一果の想いを他所に親が勝手に決めつけてしまう状況になりかねない。だから一果と巴や真理は何を考えているか明かし合う必要があったわけで
    紅白饅頭が原因で喧嘩していた親子が想いを語って仲直りする様を見て一果が今の自分が何を考えているかしっかり伝えられたのは良かったし、真理や巴がそれを温かく受け止めているのも良かったね


    緑松の古株、政さんの来歴が語られる53話
    彼が昔から緑松に居る点は何度か言及されてきたけど、まさかああまで昔から緑松に居たとは
    と言うか、遂に大旦那の顔が描かれましたよ!これまでは横顔くらいしかまともに描かれてこなかったけど、どうやら温厚な人物で人の世話をよく見る人物だったようで

    御菓子によって繋がった大旦那と政、特に生き方に彷徨っていた政にとって大旦那の誘いはそれこそ救いの手だったんだろうなぁ…
    その救いの手は偶然授けられたものではなく、政が生来持っていた食べ物への経緯や職人としての技量や知識が下地になっているんだよね。それが新しい生き方を政に提示するに至ったわけだ


    54話、ここで8話にて涙を流していた鳴門みゆが再登場するとは思わなかったな。どうやらあの経験以来和菓子にハマりだしたようで
    和菓子に興味を抱いたみゆを入り口に一果が入部することになった茶道部。和菓子へそのまま繋がる道ではないけれど、茶道を通してそこに供される和菓子の意味、またそこに似合う和菓子とはどのようなものか考える機会となるのかな
    緑松の跡継ぎを目指す一果としては貴重な経験を幾つも出来る場となるのではなかろうか?


    何だか面白い展開だった55話
    男の咲季にストーカーが付くなんて本来は奇妙な話なんだけど、咲季が時折している女装のせいで話に奇妙な説得力が付くという…
    ……この時点ではストーカー犯をあの雅かと疑っていたけど、そんな事はなかったね(笑)

    ていうか、あの手紙の真相も二段構えとなっていたのは面白い話
    届けたいけど、素直に届けられない自分の気持ち。すぐ近くに居て何でも話せる相手が電話一本のみの関係になってしまった。そこに寂しさ以上の感情を抱いてしまえば、電話を受けることすら難しくなる、か…

    それでも投げかけた淡い気持ちの一文。それを咲季は上手く拾い上げられたようで。思わぬ所で途切れた友情は思わぬ形で再び繋がったわけだ

    そして、和達がストーカーの話題で盛り上がっていた裏で少しずつ湧き上がっていた女性達の疑念が本当に奇妙な形で結実してしまいましたよ(笑)
    これ、色々と事情がややこしい状況なんだけど、ここからどうなるんだろう?一応、和ってフリーって扱いになってる筈だけど……

  • 前巻で一区切り。中学生になって新しいことにチャレンジしようとしているのは、何だかわくわくどきどきする気持ちが湧くなあ。別れた友達も繋がっていて、また出てきたらいいな。
    美味しくて、かわいい。

  • 相変わらずほのぼのしていいなー。

  • 一果の両親と住む選択肢も踏まえた上のあらためての後継ぎたい宣言、職人政さんの若かりし頃のやんちゃな話と大旦那に救われた話、親の修行仲間の会に連れられてきた和が、父が不機嫌にしつつも楽しみにしてくれてたこと、和菓子への深い思いを若い仲間に語ったりの一幕などなど。最後は和があらぬところをちづるとかのこに見られて…と。

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著者プロフィール

「であいもん」(KADOKAWA刊)

「2017年 『マンガ酒』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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