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本 ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784041113943
作品紹介・あらすじ
高収入でスマートな男性と結婚し、都心の高級マンションで人から羨まれる暮しを送る佐々木蒼子。しかし夫には愛人、自身にも若い恋人がいて夫婦の関係は冷めていた。恋人と旅行の帰途。偶然、一人で立ち寄ることになった博多の街中で昔の恋人・河見を見かける。彼に寄り添っていたのは、なんと自分そっくりのもう一人の「蒼子」だった。「ドッペルゲンガー?」名前も顔も同じなのに、全く違う人生を送る2人の蒼子。互いに言いようのない好奇心と羨みを抱いた2人は、1か月だけ期間限定で入れ替わり生活してみることにする。しかし、事態は思わぬ展開となって……! 「私より、あっちの蒼子の方が幸せなのかもしれない」読みだしたら止まらない、中毒性ありの山本ワールドが新装版で登場。(解説:柚木麻子)
感想・レビュー・書評
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「君の顔では泣けない」
の瀧井朝世さんの解説に
君嶋さんが小説を書き始めるきっかけの本と紹介されていた
先日、ひまわり師匠が読書していると時折思ってみない繋がりがあるとかなんとかそんな事を書いていたと思うけど
ほんとそういう偶然だか必然って時々ありますよね
私もつい最近「ブルーもしくはブルー」を読んでいたんです♪解説読んでて ほおってなりました
1992年出版で30年前の作品
読み始めて山本文緒さんとしては思い切った設定に驚き
タイムトラベルでなく 並行世界でもなく 自分が決めた結婚相手が違った場合の ドッペルゲンガー的if
自分の今に満足するかは、自分次第ということか
相手の男性達に当然否定されるべき事実があるにも関わらず、敵対していくのは、自分同士
女達の戦いになっていく
ファンタジーにあらず、ですね
自分にわからない幸せに奔走していき瓦解していく 怖!
幸せは相手によるものだけでないというところだけど
高収入、愛人あり夫 vs 低収入、DV込深愛男
私は 前者で(*☻-☻*)
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自分と全く同じ顔、生い立ち、名前を持つ人が現れ、「あの時こうしておけば良かった」ということを二人が入れ替わってやり直す話。
二人とも自分の事ばかり考えていて、なかなか共感は出来なかった。
今の人生は全て自分の選択の結果であり、「あの時ああしておけば良かった」という選択も結果それほどいいものではない。結局、今の人生を導いたのは自分自身の責任だ。
話は次どうなるのか気になってあっという間に読み終わりました。 -
あの時、違う道を選んでいたら…きっと誰もが想像してしまう時があるだろう。だからこの本を手にし期待感いっぱいで読み始めた。
一気に読めたけれど、何だか想像を超える事はなかった?かなと。
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文庫版の初版が、1996年5月
私が手にした本は2021年11月改版3版発行
2023年の今からすれば、27年前。
当時の単行本の帯に、
「ホラーより怖いファンタジーである」赤川次郎
とある。
2021年11月改版3版の解説が、柚木麻子さん。
以下、巻末の柚木さん解説からー
「怖い物語りだが同じ人物である蒼子Aと蒼子Bが偶然出会ってしまうから怖いのではない。
どちらの男を選んでも、結局モラハラかDVに苦しむはめになるからでもないし、蒼子Aと蒼子Bが互いに激しい憎悪を抱き殺し合いに発展するから怖いのでも無い(中略)
ドッペルゲンガーを見た事を打ち明ける相手さえ
皆無である。蒼子は同性とは敵対関係しか築けず、
だからこそもう1人の自分とさえ、上手くやれない。
こうした状況に蒼子は疑問を持たないがゆえに、
メビウスの輪から逃れられない」
「発売された当初正しく読み解くには もしかして
私も含めて読者が成熟していなかったのかな、とも思う」
「私事で恐縮だが、私がデビューした2010年でさえ、まだ女同士の関係だけを描く事は異端者で、
なぜ男女の恋愛を扱わないのかと、首を傾げられていた時代だった」
*……
私には読み解けなかった部分を柚木さんの解説で深く納得。
作家の方達の今の時代の今の問題点への気づきや、
考え尽す姿勢に、脱帽です。
……*
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わたしだって、環境や周りの人に恵まれたらもっと良い人生が送れるのにな〜という妄想が打ち砕かれました。結局、わたしが変わらないと、努力しないとわたしの人生は好転しない。蒼子はその辺りを検討したりとか、内省をしなかったので読んでてもどかしかったです。
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何かを決め、選択する場面は日常に溢れている。そんな中で、人生の岐路の大選択は1、2度あるかないかでは?
蒼子は満たされない結婚生活を送っていた。
選ばなかった男性との人生の方が、幸せになっていたのではないか⁈ そんな強い思いが引き寄せたように、もう1人の自分に出会う。
もしあの時…と過去を振り返る人は多いに違いない。私も然り(≧∀≦) 幸せな想像と妄想に浸っているだけのほうが正解のようだ。
初版は1996年、モラハラやDV、ネグレクト…大きく改善されていないことが悲しい。2021年新装版、解説:柚木麻子氏。 -
主人公、自分勝手過ぎる。実父とかありえない…!DVは許せない。DVを諦めているのももどかしい!好きになれる登場人物が見事に一人もいない!!
だけど、ミステリーやサスペンスのようなドキドキ、ハラハラがありストーリーは面白くて引き込まれた。最後の終わり方は主人公にもやっとしたけど、そこも妙に現実的で良かった。
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もし今の旦那と結婚しない人生を歩んでいたら、元カレと結婚する人生を歩んでいる自分と交代できたらっていうお話。結局隣の芝は蒼く見えるからブルーもしくはブルーなのかな。一度きりの人生自分軸をもって歩んでいきたい。誰々のせい、〇〇のせいって考える人て幸せになれない気がする。
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もし、あの時、違う選択をしていたら…と誰しもが思うであろうことを体験できるなら…
ちょっと変わってみたいという気持ちも分からなくない。
そして、結末には驚いた。
このお話自体、約30年前の話だから、今とは時代背景も異なるし、現代は多様な考えが少しずつ浸透している世の中になっている気がした。
著者プロフィール
山本文緒の作品






そいつに愛されすぎてることすら怖い
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むしろ逃げましょう。
前者はお金使う権利ありますもんね、中古争奪戦しなくても買えるなあ…
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