終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?#10 (角川スニーカー文庫)
- KADOKAWA (2021年7月1日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041114100
作品紹介・あらすじ
浮遊大陸群を救う、最後の戦いが始まった。〈最後の獣〉の結界内に広がるのは、在りし日の地上を模した風景。散り散りになる妖精兵たち、ティアットの前にはエマと名乗る女性と、白いマントの少年が現れて――。
感想・レビュー・書評
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57Pで出掛けたエマが、夕方になった60Pで、『クァシ・ブレイブじゃないんですか?』って会話に参加してるはずなのに、その後72Pで『ただいまぁ』と帰ってくる。
『遅くなりました。ふふ、おみやげありますよ。』と言ってるあたり、一度帰ってきてもう一度出掛けたわけではなく、60Pにエマが居た事が間違いか。
「戦場の希望となる」というタレントを持つパーチェムがモウルネンを模して造られた可能性に言及されてる。
確かに、人々の希望だけ束ねて力にするのはモウルネンの改良版と言える機能なのか。
プロディトルの「役に立たない」の理由が判明。
銘の意味は「造反者」。
「大事な時に仕事をしない」という特筆能力が常時発動とは。誰がなぜ作ったw
309P、妖精倉庫が76番浮遊島にあるって書いてある。
68番では?
313Pには68番と書いてある。
次巻で完結! -
最終決戦場とも言える2番浮遊島に突入する運びとなった妖精兵達。そこではどのような絶望的な光景を目にすることになるのかと思いきや、予想とかなり違った光景が展開されているね
まさか、このタイミングで滅びる直前の地上が登場するとは思わなかった……
ただ、直前は直前でも<最後の獣>と星神による拮抗の結果、奇妙な世界を構成するに至ったのだけど
結界の核を探し、囚われた者を救出する作戦。そう考えれば、妖精兵らにとって人間の黄昏時なんて何の関係もないのだけれど、一方で囚われた者達にとっては抜け出すことが容易でない世界でもある
いわば、ティアット達は虜囚となった彼らに、既に滅んだ世界ではなく、もうすぐ滅びそうな世界を選択させる必要に迫られたエピソードとなるわけだね
中でもアルミタの活躍には眼を見張るものが有るね
彼女は戦う必要に迫られたわけでも、積極的に戦いたい理由があったわけでもなかった。
非常に控えめな対抗心によって決戦に赴くことになった彼女に求められたのは過酷な戦場での戦い。いや、アルミタが降り立った戦場は本当に厳しいものだったと思うよ
戦線はいつ崩壊しても可怪しくなくて、言葉は通じなくて、いつの間にか自分が皆の支えになっていて。その状況でドラゴンと戦うなんて、とてもじゃないが初陣として用意されて良いものじゃない
最終的には先輩の助力を得ての解決となったわけだけど、それまでアルミタは必死に戦いきった。あの戦場を自分にしか出来ない、自分がやらなくちゃと決意して戦えたならそれだけで先輩たちに並べる程の偉業を成し得たと言えるのじゃなかろうか
それとは別に謎の動きをするのがパニバル
結界世界の核を壊すか移動させるかしなければ、浮遊大陸群は滅びる。というか、急がなければ少なからぬ被害が出ることは必定。だというのに、妖精兵としての任務に背くかのような動きをするパニバル
彼女の動きは嘗ての彼のように誰も想像しなかった結果を導き出すことになるのか、それともパニバル以外の誰かが現状に蹴りをつけることになるのか
次巻で本作が完結すると言うけれど、どのような結末が描かれるか全く予想がつかないね
そういや、作中にてヴィレムが準勇者だった頃に持っていた聖剣の効能が示されたのだけど、アレは皮肉な程にヴィレムの本質にとことん合ってるなぁ(笑)
ヴィレムはそもそもリーリァが正規勇者に準じることに納得できず、時には彼女の役柄を奪おうとしたのだけど、それが叶う事はなく終わった。つまり大事な時に仕事ができなかった
ヴィレムとしては認めがたい、けれどヴィレムの本質を突いているかのような聖剣を相棒にせざるを得なかったとはちょっとおもしろい
そして、それを託されたのがアルミタの相棒となるユーディアである点は今後何かしらの意味を持ってくるのかな?
著者プロフィール
枯野瑛の作品





