青嵐の坂 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 80
感想 : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041114315

作品紹介・あらすじ

扇野藩は破綻の危機に瀕していた。中老の檜弥八郎が藩政改革に当たるが、改革は失敗。挙げ句、弥八郎は賄賂の疑いで切腹してしまう。残された娘の那美は、偏屈で知られる親戚・矢吹主馬に預けられ……。

感想・レビュー・書評

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  • 重く暗い話が最後まで続く。
    藩の改革に強権を使って邁進する中老の父が、重臣たちの奸計に嵌って切腹させられる。恨みに思った息子が復讐を誓って藩に戻ってくる。父と息子は離反していたが、これには秘密があった。また、切腹に伴い妹が遠縁に預けられるが、預け先の主人も中老に薫陶を受けていたが、重臣たちの悪巧みで妹と結婚させられ、重臣たちの意を受け表向きの改革を求められるが反発する。改革をめぐって、藩御用達の商人達も参戦する。
    幾つもの闘いと敵になったり味方になったり、最後は幕府に訴えられて絶対絶命のピンチ。改心した兄が最後のキーとなる。
    複雑に絡み合い過ぎて、先が気になりあっという間に読み進めてしまう。ただ、悲劇的に結末を迎えるので、重い読み味。

  • 凶作が続き破綻寸前となっている藩の藩政改革を巡る時代小説。架空の扇野藩を舞台にしたシリーズ4冊目。
    藩の立て直しを命じられた中老檜弥八郎は、あらぬ疑いを賭けられて切腹してしまう。
    その娘那美は、親戚の矢吹主馬のもとへ。主馬は、弥八郎から託された使命を果たそうとする。
    彼の前に、自分こそが父の存念を果たすのだと、弥八郎の息子慶之助が立ちはだかる。
    弥八郎が死の直前に思い浮かべた後継者「あの者」とは誰なのか、という謎とともに、藩政改革はどうなるのか、さらに御用商人も加わり、予断を許さぬ展開となる。
    本書でも、著者の理想を託した「武家は利では動かぬ。義で動くものだ」という主人公の活躍に、時代小説の醍醐味を満喫する。
    書中、主馬が「政を行うということは、いつでも腹を切る覚悟ができているということだ。そうでなければ何もできぬ」と、語る。
    折から自民党総裁選が行われている現代に照らして、ここまでの覚悟を持った政治家は果たしてこの日本にいるだろうかと、愚考してしまう。
    主馬の妻となった那美の言葉も、心に留めておきたい。
    「ひとの真は、たとえいま目の前に見えなくともどこかにあって、そのひとを支えているのだと思います。たとえ、どのように違った道を歩んでもいつの間にか戻ってきてしまうのが、ひとの真ではないでしょうか。いつも自分の心の中のどこかにあるものを信じればよいのだと思います」

  • 文庫本の帯には「武家は利では動かぬ。義で動くものだ。」と書かれてある。
    矢吹主馬と檜慶之助を軸に物語は進んでいくが、結末は哀しい。
    主馬は重荷を背負って藩を救う事が出来るのだろうか、那美には強くなって欲しい。

  • 謀略にはまり切腹した檜弥太郎の息子慶之助と遠縁の主馬が扇野潘の建て直しの為に商人たちと戦う物語、途中まではスピード感もあり面白かったが後半からは展開がつまらなくなった。最後は慶之助も力も亡くなり
    ハッピーエンドでもなかった。ちょっと期待外れのように感じた。

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著者プロフィール

作家

「2022年 『暁天の星 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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